平成16年 4月 臨時会(第9回)

           平成16年4月27日(火曜日)      

                               (午前10時00分開会)

1.出席議員(21名)

    1番  田 中  瑞 広         13番  原 口  英 喜
    2番  矢加部  茂 晴         14番  若 菜  道 明
    3番  緒 方  幸 治         15番  水 町    好
    4番  五十嵐  多喜子         16番  永 松  康 生
    5番  中 富  正 徳         17番  大 藪  健 介
    6番  坂 本  好 教         18番  村 上  知 巳
    7番  田 中  親 彦         19番  北 島  スエ子
    8番  入 部  登喜男         20番  貝 田  義 博
    9番  篠 原  千 三         21番  弥 吉  治一郎
    10番  池 田  光 政         22番  永 田  昌 己
    12番  島    啓 三

2.欠席議員(1名)

    11番  塚 本  辰 吉

3.本会議に出席した事務局職員

    事務局長     下 川  広 志
    庶務係長     青 木  靖 文
    書記       下 川  富 子


4.地方自治法第121条により出席した者

    市長                 桑 野  照 史  
    助役                 中 村  征 一  
    収入役                菰 原  千 里  
    教育長                城 戸  一 男  
    市立病院院長             溝 手  博 義  
    市長公室長              徳 永  知英子  
    総務部長               久 保  満寿男  
    市民生活部長(兼人権・同和対策室長)   角    隆 範  
    建設部長(兼水道局長)        加賀田  慎 一  
    環境経済部長(兼水路課長)      下 川  雅 晴  
    市立病院事務局長           庄 村  國 義  
    教育部長               菰 原    修  
    消防長職務代理(兼消防署長)     堤    秀 信  
    総務課長(兼選挙管理委員会書記長)   平 野  正 道  
    まちづくり課長            山 口  辰 樹  
    まちづくり課参事           木 本  吉 彦  
    税務課長               野 田  広 志  
    女性政策課長        
                       平 野  末 子  
    (兼勤労者家庭支援施設館長)
    会計課長               村 上  春 夫  
    市民課長               後 藤  安 男  
    かんきょう課長            永 延  喜 男  
    健康づくり課長            坂 本  正 憲  
    福祉事務所長             真 鍋  信 一  
    老人ホーム園長            冨 久  義 樹  
    農政課長               鬼 丸  則 行  
    道路課長               馬 場  正 利  
    都市対策課長             篠 原  修 一  
    商工観光課長             一ノ瀬    諭  
    下水道課長              水 町  良 信  
    市立病院総務課長      
                       右 田  喜 俊  
    (兼介護支援センター室長) 
    市立病院医事課長           中 村  正 暢  
    監査事務局長             城 戸  秀 穂  
    農業委員会事務局長          塚 本  貮 郎  
    教育委員会学校教育課長        宮 原  一 壽  
    教育委員会社会教育課長   
                       田 中  僚 一  
    (兼中央公民館事務長)   
    教育委員会人権・同和教育課長
                       徳 永  憲 一  
    (兼人権・同和対策室参事) 
    教育委員会文化振興公社支援室長    永 松  三 夫  
    消防本部総務課長           永 田  耕 作  
    消防本部警防課長           村 上  由 明  
    消防本部予防課長           井 寺  藤 彦  
    水道課長               大 籠    修  


              議事日程第1号      
                     平成16年4月27日午前10時開会・開議
● 開  会
 第1  会期の決定
 第2  議案第34号から第36号までの上程、提案理由説明
 第3  議案第34号 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛
           否を問う住民投票条例制定について          質疑応答
 第4  議案第35号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市一般会計補正予算(第
           8号))                      質疑応答
 第5  議案第36号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市下水道事業特別会計補
           正予算(第5号))                 質疑応答
 第6  議案委員会付託
 第7  委員会審査報告
 第8  議案第34号 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛
           否を問う住民投票条例制定について          討論採決
 第9  議案第35号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市一般会計補正予算(第
           8号))                      討論採決
 第10  議案第36号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市下水道事業特別会計補
           正予算(第5号))                 討論採決
 第11  会議録署名議員指名
● 閉  会

     ――――――――――――――――――――――――――――
                午前10時1分 開会
○議長(永田昌己 君)
 おはようございます。本日の出席議員は21名で定足数に達しております。
 ただいまより本日の会議を開きます。
 本日の会議は、議事日程第1号により行います。
△日程第1 会期の決定
○議長(永田昌己 君)
 日程第1.会期の決定を議題といたします。
 会期につきましては、議会運営委員会において御検討いただいておりますので、委員長より報告をお願いいたします。
◎議会運営委員長(島啓三 君)
 皆さんおはようございます。第9回筑後市議会の臨時会の日程につきましては、去る4月20日に議会運営委員会を開催し、協議をいたしたところでございます。
 協議の結果、会期は本日1日間とすることで、議会運営委員会としての意見の一致を見たところでございます。
 議員各位の御賛同のほど、よろしくお願い申し上げます。
○議長(永田昌己 君)
 お諮りいたします。今期臨時会の会期は、委員長の報告どおり、本日1日間といたしたいと存じます。これに御異議ございませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 異議なしと認めます。よって、会期は本日1日と決定いたしました。
△日程第2 議案上程・提案理由説明
○議長(永田昌己 君)
 日程第2.議案第34号から議案第36号までを上程いたします。
 市長の提案理由の説明を求めます。
◎市長(桑野照史 君)
 本日ここに、第9回筑後市議会臨時会の開会に当たり、議員各位の御健勝をお喜び申し上げますとともに、日ごろの御精励に対し、深く敬意を表する次第であります。
 ただいま上程されました議案第34号から議案第36号までについて提案理由の説明を申し上げます。
 議案第34号 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例制定について申し上げます。
 平成16年4月16日、地方自治法第74条第1項の規定により「筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例」の制定の請求を受理したので、同条第3項の規定により、意見を付して議会の議決を求めるものであります。
 議案第35号 平成15年度筑後市一般会計補正予算の専決処分の承認について申し上げます。
 この補正は、 453,559千円を増額し、歳入歳出予算総額を16,271,993千円とするものであります。
 歳出予算について申し上げます。
 第2款.総務費の公共施設建設基金費は、九州新幹線整備事業に伴う羽犬塚小学校の屋内運動場及びその他の工作物の補償契約並びに用地の売買契約が調いましたので、その補償費等の財源を公共施設建設基金に積み立てるものであります。
 諸費の国県支出金等返還金は、平成14年度に超過して交付された在宅老人福祉事業補助金の精算に伴う返還金であります。
 このほか、繰越明許費の補正は、若菜大堀遺跡の埋蔵文化財発掘調査事業を繰り越すものであります。若菜上中町村囲線道路改良工事に伴う用地買収が一部遅延したことによるものです。
 議案第36号 平成15年度筑後市下水道事業特別会計補正予算の専決処分の承認については、流域下水道事業債の借入額の確定に伴い、 200千円を増額補正するものであります。
 以上が議案の大要であります。慎重御審議の上、御決定賜りますようお願いを申し上げ、提案理由の説明を終わります。
○議長(永田昌己 君)
 以上で市長の提案理由の説明を終了いたします。
 これより議案第34号 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例制定について、地方自治法第74条第4項の規定に基づき、条例制定請求代表者の意見陳述を行います。
 条例制定請求代表者・平田真一郎氏の入場を許可いたします。
    〔条例制定請求代表者・平田真一郎氏 入場〕
○議長(永田昌己 君)
 それでは、条例制定請求代表者・平田真一郎氏の発言を許可いたします。
◎条例制定請求代表者(平田真一郎 君)
 私が、ただいま紹介にあずかりました平田真一郎でございます。ここに御出席の皆様方は私のことをほとんど御存じないと思いますので、私のまず自己紹介をさせていただきます。
 私は筑後市の高江というところに住んでおります。年齢は79歳でございます。戦後一貫して繊維業に従事してきております。昨年の1月までは有限会社平田織布工場の代表取締でありましたが、現在は平田織布取締役会長でございます。また、久留米綿入れはんてん協同組合理事長をしております。肝臓病でやせ細っておりますけれども、大した内容ではございませんが、いわゆるまだ現役として仕事をやっておる者でございます。
 また、本日ここに、私に意見の陳述を許していただきました筑後市議会に対して厚くお礼を申し上げます。
 私は、老人としてというよりも皆様方若い人たちの先輩として、いろいろ聞いていただきたいことをたくさん考えておりますけれども、本席においてそんなことを述べることは適当でないと思いますが、第4項目において今度のことに非常に関係のあることにつきまして私の基本的な考え方を少しだけ述べさせていただきます。まず意見は5項目に分けて述べさせていただきます。
 まず第1は、今度の住民投票条例について、署名者が 8,863名という多数、しかも短期間で集まったということは、いかに市民の皆さんがこの新幹線に寄せる思い、またこれを住民の、自分たちの意思によって決定したいという熱望のあらわれであると思っております。ですから、議員の皆様が従来の行きがかりを捨てて、この住民の熱い思いをぜひ聞いていただきまして、本議案が可決成立することを強くお願い申し上げます。また、賢明な議員の皆さんでございますから、必ずや本議案を可決されるものと確信いたしております。
 第2は、この条例に対する市長の意見書について意見を申し上げます。
 絶えず市長は市民本位の市政ということを申しておられましたので、この短期間に集まった 8,863名の署名を重く見られて議会をスムーズに通過するような意見書を添付されておると思っておりましたところが、そういうことが全くなかったので、私は非常にがっかりしております。
 第2点は、市長がこの機会を逃したらまたと駅のできる可能性はない。千載一遇の好機ということでとらえられておりますが、物事をこういうとらえ方ですると、まずつくることが先走って、正常な判断を非常に狂わせると思っております。こういう千載一遇の好機ということの裏には、取り返しのつかない危険性がはらんでおる言葉と私は思っております。
 三つ目は、これが一番問題でございますけれども、筑後市長は調査会社に依頼して報告書をつくっておられます。しかし、この報告書を見ますと、報告書の総括表には総面積が約38ヘクタール、所要資金が98億円、その中には10億円という補助金があるそうでございますので、実質は88億円になっておるのを、この意見書には20億円というふうに書かれております。これに対して私は非常に不信感を持っております。駅設置だけでしたら38ヘクタールの半分も要らない面積であると思いますので、この総括表の実施どおりに私は施行されると思っておりますので、この市長の20億円という数字に対しては非常に疑問を持っておるところでございます。
 第3番目に、私がこの条例制定の請求者になったいきさつを申し上げます。
 2月ごろだったと思いますが、議員の弥吉さんが来られて、筑後市は現在 350億円の負債がある、それにまた今年30億円負債がふえますよと、それに 100億円近い負債を抱えたらどうなりますか、もう筑後市は破産する以外にないということを強く危機感を持って私に訴えられました。私は、それにはもちろん大賛成でございましたけれども、それでそのとき、ぜひもう自分たち、この議員提案は否決されるに決まっておるから、これから先は住民の直接請求によるほかはないということでございまして、ぜひその代表者になってくれという依頼がありました。もちろん、私は負債をこれ以上ふやすことには大反対でございますけれども、何分、年齢が79歳、おまけにやせ切れて、のこのここういうところに出ていくのには全く物笑いになりますからと言ってかたくお断りいたしました。しかしながら、弥吉さんは、考えておいてくれ、また来るからと言って帰られまして、それからまた二、三日して若菜さんと2人で来られて、どうでもこうでもなってくれと。笑われはせん、ぜひなってくれという強い依頼がございました。しかし、私はどうしても受ける気にはなりませんので、しかも、私みたいなのがそういう運動の先頭に立つということは大体気勢が上がりませんよと言ってかたくお断りしましたけれども、何としても受けてくれということでございましたので、渋々引き受けたわけでございます。
 しかしながら、その後、弥吉さんがちょいちょい来られまして、弥吉さんのその的確な見通しと極めて旺盛な活動力、それからまた、てきぱきとした言動に私は非常に共感を覚えました。うちに来られたときでも大抵立ち話で二、三分で用件を済まして、すぐ帰られるような状態で、私は弥吉さんの政治家魂、資質に以前から高く評価しておりましたけれども、今度いろいろ接しまして、弥吉さんの先天的な政治的な資質、てきぱきとした言動に対して大変共感を覚えました。それで、私もやっとやる気を出して隣近所、親戚、うちの従業員の人、また知り合いにあちらこちら電話いたしましたところ、船小屋が離れておる関係もあるとは思いますけれども、ほとんどの人が反対でございました。また、無関心な人もありましたが、何人かは、自分たちで金は出さないから、できるならできた方がいいじゃないですかというふうな人も1人、2人はありましたが、多額の金を出してこれは非常にもったいないですよというふうな意見が大部分でございました。
 それで、以前、私が大変助けていただいた筑後市在住の女性ですけれども、この方は私よりも随分年は若いですが、非常に物事に対して地に着いた判断をされますので、私はちょいちょい相談をしておりますけれども、その方に電話して、このたびはとてつもないことを引き受けて、みんな笑うと思いますがと言ったところ、その方はそれには答えず、これはもう私も船小屋新幹線には大反対ですよ、閑古鳥が鳴くことは決まっておるじゃないですかという意見で、どうして議員さんたちが賛成したかわからないということを言われました。また、私が弥吉さんに非常に共感したということを申し述べたところ、その人は、それは弥吉さんが私利私欲、売名的な行為ではなくて、本当に筑後市を思う心からやられたからじゃないですか、人を動かすには、やはり私利私欲では人は動きませんからという返答が返ってきました。私は、これでますますやる気を出した次第でございます。そして、代表を引き受けてよかったと思っております。
 第4番目に、私が最も関心のあるというよりも、大変心配しておることを申し述べたいと思います。
 最も心配しておるのは地球環境の問題でございます。アメリカ人で、アースポリシー研究所のミスター・ブラウンという人がおりますけれども、私はこの人以上に地球環境の悪化については悲観的な見解を持っております。今後、毎年毎年、異常気象とか異常現象が次から次に起こって、恐らくそういうことが10数回繰り返して、近々、20年に満たないうちに人類を震撼させるような人類の警告の第一波が来るということを私は非常に懸念いたしております。人口は爆発的に増大しております。この人口の爆発と同時に、人間が飽くなき便利さの追求をするならば人類の滅亡の危機が迫ってくると私は非常に心配いたしております。しかも、この二つのことは科学技術では解決できない。むしろ科学技術は、私は便利さの追求の召使になっておると思っております。
 もう一つ心配していることは、日本の国及び地方公共団体の負債が非常に列国に比べて飛び切りに多いということでございます。しかも、これがますますふえ続けております。これは全部私たちの孫子にかかってくることでございます。膨大なこの負債がやがては日本経済の足を引っ張る最大の要因となると思っております。これは非常に難しい問題を間もなく我々に突きつけてくると思っております。なぜかといいますと、それは世界をのみ込む、世界の工場、巨大な中国の存在があるからです。また、今後の国家戦略の中枢は武力ではなくて経済であると思っております。その中心は物づくりと金融でございます。その国家戦略にこういう負債を抱えておっては、国が果たす役割は非常に減少してくると感じております。
 それから、私の哲学をちょっと申し上げますが、哲学というと何か難しいことのように思われますが、これはごく当たり前のことで、私は毎日毎日をもったいないという気持ちで生活いたしております。このもったいないという気持ちは、お釈迦様の教えの真髄であると思っております。年配の方々はだれでも心の奥底には持っておられると思っております。
 私がもったいないと思っておることの一つに、地表をコンクリート化することでございます。私ども人間を初め、あらゆる動物は、植物の存在なくては生存はできません。地表をコンクリートで覆ってしまえば植物の成育は不可能でございます。私は、この植物の繁茂する地表のことを生存のスペースと呼んでおります。日本は 3,700万町歩の面積しかありません。その 3,700万町歩の生存のスペースは、どんどん減っていっております。しかも、その生存のスペースの平たん部の生産性の最も高い農地がどんどんコンクリートで覆われていっております。
 私、昭和17年に福岡の予備校に行っておりました。その予備校は薬院大通り、あの薬院の交差点でございますが、それから 150メートルのところにありまして、その手前に牧場がありまして、牛が七、八頭いました。それと、それから向こうはずっと渡辺鉄工所があるところまで平尾とか大橋とか、わずかな人家があるだけでございましたけれども、全く見渡す限りの麦畑でございました。それが現在行ってみると、駐車場、いろんな施設、住宅、あらゆるものに埋め尽くされて、農地はもうほとんどなくなっております。
 また、私は昭和38年に日光にお参りしたことがあります。荒川の鉄橋を渡ると見渡す限りの麦畑で、関東平野の広さに私は大変驚きました。しかしながら、これだけの広い農地があって日本は食糧不足であるかということを思いまして、大変情けなく思ったわけでございます。現在、私、仙台方面に何回か新幹線で行きましたけれども、農地の大半は埋め尽くされて、住宅、その他でほとんど農地の半分程度は埋め尽されておると思いました。
 筑後市も戦前は 3,800町歩の農地があったと思っております。現在はそれが約 2,000町歩と聞いております。これは私、人から聞いた数字で、はっきりしたことは言えませんが、大体そのくらいではないかと思っております。そのほかにも竹林とか雑木林が大変ありました。それが今ほとんどなくなっております。私も農地を50過ぎて現役をやめましてから埋め立てましたので、非常に罪悪感に駆られまして、その償いとして木をずっと28年間植え続けまして、死ぬまでに 1,000本を植えたいと。しかし、それからずっと千二、三百本は植えたと思いますけれども、場所がないから密植して枯らしましたけれども、現在も 1,000本はあると思っております。一番大きくなったイチョウの木は、もう既に40センチぐらいになっております。農地は、ある程度はどうしてもつぶれていきます。これはやむを得ぬ面もあります。しかしながら、最も環境を重んじなければならない国とか地方公共団体が何十町歩という農地を、しかも、平たん部の最も生産性の高い農地をつぶすことに対しては、私は極めて残念に思っておるところでございます。
 それからまた、大型商業施設などがもう既に機能を果たし得ない、要らないのに、自分たちの金もうけで、平たん部の生産性の非常に高い農地をつぶして、その後また自分たち同士の競争で倒産を導き、残るのは結局コンクリート化した地表だけになっておるところでございます。これに対して私は非常な憤りを感じております。
 もう一つ、もったいないと思うことは金の問題でございます。88億円という大金の使い方ですけれども、現在、衣料品や食料品、紙などの日用品は極めて安くなっております。少し工夫さえすれば、わずかの金で相当ぜいたくなことができます。それに比べると、この88億円という金は、私たち庶民にとってはまさに天文学数字でございます。しかも、これが全部、子供や孫にツケを回すことになります。もし市長さんや議員さんの期待されたのと反対の結果が出たときは、皆さんどんなにされるでしょうか。「殷鑑遠からず」という言葉があります。ごく最近、全国の 100カ所近くのグリーンピアが、いろいろテレビで放映されましたけれども、 100億円もかけた施設が1億円でも売れないというふうなところが続出しております。このような状態になったとき、市長を初め皆様方はどのような対応をされますか。私は大変心配いたしております。
 第5に、筑後市の活性化について私の構想を申し上げます。
 繊維業のように中国から完全にのみ込まれた産業は、手の施しようがないと考えております。しかし、農業は今後最も有望な産業であると私は思っております。それは、現在、国民の関心が最も高いのは健康だからです。しかも、健康も従来のように薬に頼ることではなくて、食生活、バランスのとれた食生活、特に農薬の少ない食物や有機肥料で育った食材がもてはやされ、医食同源の考えが広く浸透してきております。また、地産地消の考えが一般的になってきました。それと、現在はグルメ志向でテレビをつけると必ずと言ってよいほど料理の実演が行われております。料理で最も大切なものは私は素材であると思っております。素材こそ料理の生命であります。このためには農産物の研究開発が極めて重要であります。また、その上にできる食品工業です。大豆などもそのまま売らずに豆腐や豆乳に製造すれば、何倍かの収益を上げることができます。私の経験したところでは、久留米周辺、この近所、どこに行っても負けない豆腐をつくっておるところが筑後市にもあります。しかも、そこは福岡県産の大豆と佐賀県産の大豆でつくっております。そういう企業を伸ばしていくならば、筑後市の活性化には非常に役立つのではないかと思っております。
 それから、筑後市はイチゴの大産地でございます。これを生かしたパンやケーキ、特においしさを研究すれば需要は幾らでもあると私は考えております。ポンパドールというパン屋がありますけれども、そこのパンはおいしいから非常にいつも繁盛しております。とにかく味さえよければ物は売れると、そういうふうに考えております。それから、当市にはブランドの通った和菓子がありません。これなども研究をして、ブランドの通った和菓子をぜひ開発すれば、八女茶と組み合わせれば非常な効果があると思っております。
 それで、最後になりましたけれども、この新幹線につぎ込む88億円の金額の3分の1と、種々の経費や不要不急の事業を取りやめて、また、民間に委託されるものは民間に委託して、この30億円の金額に10億円でも加えて、今申し上げました農業を中心とするアグリビジネス、地場産業の中にある将来性のある企業を優先的に育成して商店街の経営者の中のすぐれた人材を市の企画に参画させるならば、船小屋駅などに期待するよりもより確実な活性化ができると私は確信をしております。活性化の源は、この地域の筑後市内にあります。人材もあります。資材もあります。まずは自分の市内を見渡すことです。筑後市も自分を見詰め直して、筑後市内にあるいろんな素材、また人材を活用するならば、これは船小屋駅などに期待するよりもはるかなる活性化ができると思っております。
 議員の皆様の御判断を特にお願い申し上げまして、終わらせていただきます。大変ありがとうございました。
○議長(永田昌己 君)
 以上をもちまして条例制定請求代表者・平田真一郎氏の意見陳述を終わります。どうもありがとうございました。
 これより議案の質疑を行いますが、テレビカメラの方は、先ほど申しましたように、よろしくお願いいたします。
△日程第3 議案第34号
○議長(永田昌己 君)
 日程第3.議案第34号 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例の制定について、質疑はありませんか。
◆20番(貝田義博 君)
 おはようございます。共産党の貝田です。4点について市長に質疑を行います。
 先ほど平田氏が意見を陳述されましたけれども、議員おのおのが従来の行きがかりを捨てて住民の熱い思いを酌み取ってほしいと述べられたことは、まさに私はそのとおりであると思います。そのことに共感を覚えつつ質疑を行うものであります。
 まず第1点、市長の意見書の中では、条例案の中身そのもの、資格者であるとか、投票のあり方などについては一言も触れられておりませんが、内容においては何ら問題はないと考えておられるものと理解をいたすものでありますが、お答えを願いたいと思います。
 2点目、市長は同じく意見書の中で、住民投票に対する考え方として、住民投票は議会制民主主義制度が機能する中では例外的な方法である。それからして、住民投票は市政の根幹にかかわる課題に限るとの認識を持っている。一方ではまた、地方分権、地域民主主義が言われる今日においては、時として柔軟に対応することも必要とも言われており、あいまいな表現をされています。市の根幹にかかわる課題というのならば、まさに私は新幹線船小屋駅設置計画については、市の将来や市民生活にも大きく直結する問題であると思いますが、市長の認識を明確にしていただきたいと思います。
 3点目、市長は議会答弁で、新幹線船小屋駅設置については一定の政治力を背景に出てきたものと、そう認められておりますが、たとえそうであったにしても、その案が住民の合意を得ていないものである、そのことに私は最大の問題があるというふうに思います。
 現在なお、新幹線船小屋駅設置が市民の合意を得ていないまま推移をしてきているというのは明確であります。これまで再三述べてきておりますが、昨年1月に我が党が実施をいたしました市政アンケートの結果では、船小屋駅の設置については必要であるとの回答が24%、それに対して必要なしが51%である、そういう回答を得られております。このことについては既に議会にも、また市長自身にも結果はすべてお渡しをしております。圧倒的多数の皆さんが必要なしというふうに示されましたら、そのときの市長の答弁では、市長の認識というのはおおむね議会の了解を得ているから、そのことの答弁に終始をされております。ですから、私は昨年3月の予算議会でも当初予算における反対討論の中であえて、新幹線関連の費用については、いまだ市民の合意は得られていないとの反対理由を述べているものであります。それから丸1年、その後、市民の合意は得られたどころか、逆に問題はさらに大きくなってきています。常々市民が主役を言われる桑野市長にあっては不本意きわまりないことと思いますが、それも私からするならば半ば当然のことだとも考えられます。今からでも遅くはありません。住民の意思を明確な形でつかむ方法として、今回の住民投票はまたとない機会であると思いますが、その意思を明確にされないのはなぜなのか。住民投票の結果、駅設置反対が多数に上ったら困るからしたくないのか。困るとするならば、どういう理由でもってそうなるのか、お答えを願います。
 4点目、このたびの議案については、去る2月の臨時議会における議員の発議に続いて2度目の提案であります。中身はほとんど変わりないようなものでありますが、しかしながら、出されたこの今回の提案の中身は前回と比べて全く格段に重いものがあります。2月の臨時議会では6対15で否決されておりますが、今回はその結論に納得のいかないという意味も込めて 8,863人もの市民の皆さんから、ほぼ同様な内容の条例案が出されているわけであります。署名された方々の新幹線駅に対する賛否の是非はわかりません。中には、新幹線駅には賛成だが、賛否両論あるのなら住民投票で一定市民の意思を問うことは当然であるということから署名をされた方もあるやに聞いています。それは駅設置費用だけで20億円、周辺整備費の68億円もの地元負担が伴うからにほかなりません。こうした莫大な費用を投ずる駅建設は議会だけの判断だけでは不十分であるということを今回の条例請求は示しているというふうに思いますが、市長は今回のこの意見書の中では、市民の方々の意向も真摯に受けとめ、全面的に市民の代表である議員各位の判断にゆだねたいとされています。何かわかるような、わからないような表現でありますが、この意味は市民の意向を十分尊重して議会は判断をしてほしいと、そういう意味なのかどうか、お答えを願いたいというふうに思います。
 以上です。
○議長(永田昌己 君)
 市長。
◎市長(桑野照史 君)
 4点についてお答えさせていただきたいと思います。
 まず、条例案の内容について問題はないかという私に対する見識だと思いますが、これは執行側である私としては出されたものをそのまま出すというのが務めでございますので、条例案の中身について私がコメントをするべき立場ではないというふうに考えておるところでございます。
 それから、住民の合意を得ていないから政治力をバックに進めておるんではないかということですが、基本的にこの事業は国家的なプロジェクト事業である。そういう中で、筑後市一人で事業の決定ができるような内容ではないということが1点。それから、私が就任をいたしました折には18市町村の事業としての取り組みということで、既に前任市長のところから枠組みができてきておるわけですので、むしろ私としては、私の就任以前での議論のことが今言われても、これは18市町村の審議にももとる話ではないかということを今私としては考えておるところでございます。
 そういう中ですけれども、特に住民の皆さん方の理解がなかなか得られていないという今も御指摘がございましたが、せんだっての議員の皆さん方から出されましたあの折に、この議会で十分に議論がなされたと私は思っております。その十分な議論の内容は、おおむね反対として出された意見のビラの中に正確さを欠くものが相当あったという論議がなされた中で、そういう正確ではない情報が市内に散らばったことが一つの反対運動の要因になっておるという議論がついこの間あったばかりではございませんか。私はそういうところを考えておるわけでございまして、幸い2月27日、サザンクスシンポジウムがありましたときに、おおむねデマゴーグはデマゴーグと整理をして、今問題はどこにありということの整理は私はついたというふうに思っております。
 議事録を読んでいただくだけでもわかりますが、弥吉議員からも要は20億円なのか、あるいは周辺整備までの 100億円に上る議論なのかというところの執行部側の説明不足もあってきましたけれども、手順として私たちは、駅設置には最大で20億円であって、駅周辺開発まで含めると 100億円に上るけれども、国家的プロジェクト事業である新幹線はそのときまでに 100億円の金を擁しなければならないということにはならないと。つまり、これまでの40年の新幹線の歴史の中で駅周辺整備というのはゆっくり、じっくり地域のその地方地方の財政負担に見合った形の中で進行することが認められておるし、現にそういう事例がいっぱい全国にあるということでの合意は私は得たというふうに思っております。
 ただ、新幹線の駅を設置するに至るまでの費用についてのみは、限られた時間の中で費用が必要になるわけでありまして、そのときに計画駅としてお願いをするのか、あるいは陳情駅としてこの後お願いをしていくかでは数字的に物すごく大きな差が出てくるわけですから、反対運動をされておられる皆さん方の御心配の巨額の経費という中も、当然のことながら、巨額の経費がかからないために計画駅にのるということではなかろうかと冒頭から当然のことですけれども、陳情駅であれば最初から問題にはならなかったということであろうというふうに思います。そういう意味を込めて、私はまたとないチャンスだというふうに思っておるところでございます。
 それから、議員発議より重い、 8,863という数字を重いというふうに御指摘をいただきました。私も重いと思っております。したがいまして、一番最初でございますから申し上げておきますが、 8,863という筑後市民の方の署名というものは極めて重いというふうに考えますだけに、私としては議会の皆さん方にそれを踏まえて御判断をいただきたいと。私は逃げているわけじゃなくて、その数字が重いと思いますだけに、議会の皆さん方じっくり御判断をいただいてということでありまして、私は住民投票にすべきか、すべきでないかということに実は迷いというか、当惑もありまして、議会の皆さん方にゆだねておるということでございます。
 以上、御質問、また追加があれば答えさせていただきます。
◆20番(貝田義博 君)
 再質問を行いますが、まず1点目については、条例案の中身については、市長としてはコメントする立場にないということで言われましたけれども、じゃ、これをもし可決するとなれば担当する所管の課はどういうふうに受けとめられておるのか、明確にお答えを願いたいというふうに思います。
 それから、2点目については、今回の駅設置というのは筑後市だけで決めるべき問題ではない、前任市長からの枠組みで審議をされてきたから、それを今から覆すことについては審議にもとるというようなことを言われましたけれども、しかし、そういうことで突っ走っていいのかという、その思いが市民の皆さんにあるから、こういうことで条例案として私は出されたと思うんですよね。そこを明確にしないと、このままいってしまったら、さらなる混乱を起こすだけだと私は思いますけれども、市長としてはそれでいいのかどうか、明確にお答えをお願いしたいというふうに思います。
 それから、安上がりのために陳情駅ではないけれども、計画の駅にするんだというふうに言われましたが、それは駅建設の費用だけのことでしょう。問題になっているのは、それよりむしろ周辺整備のことでしょう。先ほど市長は、これは国のプロジェクト事業であって長きにわたって行うことだからというふうに言われましたけれども、それにしても一定のそういう周辺整備はしなきゃいけないわけでしょう。駅建設だけをしたって意味がないというようなこともあって周辺整備のことが問題になってきているわけですから、それは長きにわたって行われる事業であるとしても、そのことを実施するということは、地元負担は税金を使うということでは、やはりどうかなということで市民の皆さんがそのことも含めて住民投票をしてくれというふうに言われておるわけですから、私は何らそこら辺に問題はないというふうに思います。
 重ねてお尋ねしますけれども、今回のこの住民投票というのは賛否両論あるということで、とにかく、そのことについては市民の皆さんの意思を伺ったらどうかと、単純にそれだけですよ。別に反対をしてくれとかなんとかで、やめろというふうに言っているわけじゃないでしょう。そのことからするならば私は市長としては、むしろ遅きに失した感があるかもしれませんけれども、市民の皆さんも市民が主役と言われるならば、そのことに、意思を問うことに何ら問題はないというふうに思いますが、いかがですか。
◎総務部長(久保満寿男 君)
 お答えいたします。
 条例案のことでございますけれども、事務局といたしましては、前回、議員提案で出されました内容と比較をいたしまして、1点だけ大きく変わっておるところがあると思いますけれども、それは投票の数が2分の1から3分の1に変更になったというところだろうと思います。しかし、その内容でしたら、事務局としては別段条例案に問題はないというふうにとらえておるところでございます。
◎市長(桑野照史 君)
 新幹線駅の設置にかかわる巨費の問題で随分、ここが最大の論点だろうというふうに私は思います。繰り返して申し上げますが、反対派の方々が言われておった、例えば、羽犬塚駅が統廃合されるとか、あるいは1人 200千円ずつの別途の新しい負担金が要るとか、あるいは矢部川の岸の上に駅が建つとか等々ということは、これはおおむね市民の皆さん方のそういうことはないという理解は得られたと思います。
 そこで、新幹線の駅を設置をすることによって 100億円なのか、20億円なのかというところの論点だろうと思いますが、私が申し上げておりますのは、この駅周辺、きょうも小さな記事で前倒しの話が出ておりました。6年後には新八代から博多駅まで開通をするということがおおむね合意を得られるという小さな記事でございましたが、6年後に新幹線駅ができるということになれば、当然、駅設置に関しては地元負担として最大で20億円のものは必要だろうと。したがって、その必要なものは18市町村で取り組んでおるわけですから、駅設置が決まれば当然のことながら御相談をして、いろんな負担のこともお願いをしていかなきゃいかんと思っておりますが、周辺整備に関しては、構想はもちろん立てておりますよ。将来構想として、こういうことでやるべきだということは立てておりますけれども、そのことが駅設置等に一つの、どういうんですか、くさびになっているというか、条件になっているというか、そういうことは国交省との間には絶対ないわけでして、そのことはもう再三私が話をしてきておるわけですから、その構想に裏づいてどういう年次計画を立ててどういうことをやっていくかについては、まだ実は煮詰まっていないわけでありまして、その整備はあえてきょうは住民の皆さん方もおられますから申し上げますが、駅ができてから後、そのときの6年後、あるいは8年後の合併等もいろいろ動きがありますから、そういう中で我が筑後市の財政がどういうふうに変わるのかということもまだ明確ではございません。三位一体論で大きく変貌しておる中でありますから、そういう財政の状況を踏まえながら、その後に我々は周辺整備計画については整理して取り組んでいけばいい話ではないかということを私は再三言ってきておるところでありまして、あえて申し上げますが、例えば、東京から大阪までできましたときのあの岐阜羽島駅は40年かかって駅周辺整備をやっているわけでありまして、そういう事例もあるわけですから、そこのところは切り離して考えていただければ私どもとしてはありがたいと。あくまでも駅設置に関しては最大で20億円、それをどう少なくするかはまさに市長としての地元負担を少なくするかは私の努力にかかわるだろうというふうに思うところでございます。
 それから、住民投票については、今の貝田議員の質問を聞いていますと、私は住民投票に反対しているわけじゃありません。まさに判断がつかない状態であります。判断がつかない状態であるからこそ、議会の皆さん方で十分にこの状態を踏まえて御議論をいただき、御決定をいただきたいということを言っているわけでございまして、例えば、私の心中から申し上げますならば、 8,863というのは本当に署名を短時間の中で書かれた、本当に重い数字であります。しかし、紛れもなく書かれなかった市民の方もたくさんあるということも事実でありまして、そういう 8,863人が筑後市民のすべてではないわけですから、そこらのところを思うがこそ、私としては非常に判断に苦しむ数字だなというふうに思っておるところでございまして、ぜひ市民の代表であられる議員の皆さん方の中で、一つの結論を出していただくという手法も当然ながら民主主義代議制の中では、そういう手法というのはあってしかるべきものだというふうに思っておるところでございます。
○議長(永田昌己 君)
 10分間休憩いたします。
                午前10時59分 休憩
                午前11時10分 再開
○議長(永田昌己 君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
◆20番(貝田義博 君)
 条例案の中身そのものについては何ら問題はないというふうなことでありますので、改めて確認をしておきたいというふうに思います。
 それから、市長は今何点か言われたんですけれども、その中の一つに、今後財政的なものがどうなっているのかわからないというふうなことも言われましたが、そういうこともやっぱり市民の中には不安材料としてあるわけですね。果たしてどうなるのかという、大丈夫なのかという、そういう思いもあるわけですから、そういう状況の中で住民投票を行うというのは私はまさに筋が通っているというふうに思いますが、どうですか。
 それで、住民投票にはどうしていいか自分としてはわからないということですけれども、長である立場を考えるならば、今のこの混乱を収拾するためにも率先して住民投票を行うというのが長のとるべき態度だろうというふうに私は思いますが、そう思われないのか、そこら辺が私はわからないものですから同じようなことを何回も聞いていますけれども、お答えを願いたいというふうに思います。
 それから、国のプロジェクトであるとかなんとかということも言われましたけれども、全国的には国の事業であっても住民投票をやっているところはいっぱいあるんですね。例えば、四国徳島の吉野川の河口堰の問題、あるいは河口堰を設置するかどうかという、直接徳島市民にどうのこうのじゃない、設置することについて住民投票を行ったという経過もありますし、沖縄の普天間基地の移転に関する名護の抗議ですけれども、ヘリポート基地、これの住民投票もまさにそういう国の事業であるけれども、住民投票で実施をしてきています。ですから、国の事業であるとしても、何よりもこれは筑後市に駅をつくろうという話ですから、18市町村の期成会何とかというて、それは問題じゃないというふうに私は思います。東京のどこかに駅をつくるというなら、それはおかしいという話になりますでしょうけれども、筑後市内の駅をつくるわけですから、筑後市民の住民投票にかけて何ら不足はないというふうに私は思うものであります。
 そしてまた、18市町村の中身でありますけれども、そういうことの問題にならずに今日まで来たというなら私は期成会の問題としてもあると思うんですよ。その期成会の中の、むしろ筑後市民のこういう問題があっておるけれども、どうなのかということで議論ぐらいされてしかるべきでしょう。それをそのまま設置ありきでずうっとやってきたというところに問題があるわけですから、その長でもある桑野市長ならばそこら辺も踏まえて、やはり、どこかできちんと市民のそういう一定の意思を明確にされたがいいというふうに思いますけれども、もし市長が住民投票にゆだねないということでわからないというふうに言われるならば、合併のときにもほかの方法もとられました、いろいろと。しかし、そのこともされてきていない。ですから、私は今回こういう住民投票の条例案が出ているものというふうに思います。
 合併のときだけアンケートだの何かやってから、これをされないというのは私はおかしいと思いますけれども、そういう市民の意思を明確につかむなら、なるほど私はそれには賛成の立場で意見書を述べるべきだと思いますけれども、いかがですか。
◎市長(桑野照史 君)
 これまで、きょうに限らず議論をしてきたところでございますので、あえて繰り返しになろうかと思いますけれども、私は大きな民主主義、直接民主主義というのは、例えば、私は直接民主主義で市民の方から選ばれたという過程を経ておりますし、議員の皆さん方もそういう直接民主主義の中で代表として出てこられた。その代表で出てきた者同士の議会の中での議論ということは、代議制度として、今一番近代的な制度だろうと私は思っておるところでございますが、そういう中で非常に財政的な問題があるではないかということになりますと、例えば、駅設置に関して20億円かかるこの事業よりもはるかに市の財政の将来にかかわる問題というものは、これまでも幾つも出てきた、あったわけでありまして、その一つ一つが住民の投票に決して決着をつけていくということになれば、代議政治の問題点も出てくるんではなかろうかということもあります。
 ただ、先ほど申し上げましたように、短時間の中で 8,863人という方の署名が出てきたという事実は極めて重いわけですので、これがこの数字がもっと少なかったら私は住民投票に資するべきことではないと言ったかもしれません。それは、それなら一つ一つ全部住民投票で何でもつくっていくんだったら議会は要らないじゃないかという話にもなるわけですから、しかし、この数字はかなり重いぞと私なりに受けとめておりますから、議会の皆さん方で決めてくださいと私は率直に申し上げておるということでございます。
◆20番(貝田義博 君)
 くしくも最後には、この短期間の中で 8,863の署名が集まったということについては、非常に重いと率直な感想も述べられましたので、あえてこれからは質問いたしませんけれども、いずれにしても、議員の皆さんがこの重い署名の意味を込めて、やっぱり尊重して判断をしてもらいたいと、お願いしますということで確認してよろしいわけですね。
○議長(永田昌己 君)
 他にございませんか。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 まず、何点か質問を申し上げたいと思います。
 市長が配られましたこの住民投票条例案に対する意見の中で、今も答弁されましたけれども、市長の言葉です。私は地元負担の上限額を20億円と考えておりますと、こういうことですね。私は、ああ、この意見書を見る限りにおいては筑後市は20億円以上これは使わんのかなと、こういうふうな思いを持ったところでありますが、今の貝田議員の質問でもわかったように、この20億円というのは駅だけが20億円と、あとの駅周辺整備はこれは別だと、そういうことのようです。
 そしてまた、貝田議員の質問での答弁の中には、こういうことを言われたですね。この間から議論になりました、この駅周辺開発構想のことについて、あなたは自分の後援会報でも、どこででも次のようにしゃべっておられます。駅をまずつくると、そして周辺開発はその後のことだと、そのときには住民の代表みたいなもので検討委員会等を立ち上げて、そこからやっていくものだということを言われますが、今さっきの答弁で、私はメモしておりますけれども、周辺開発構想はこういうことでやるべきだという構想は立てておると言われるのが私たちが問題にしております総事業費で98億円、筑後市負担が68億円という、この周辺開発構想のことだろうと思いますが、これは一体どういうことですか。
 私は先日、監査請求やりました折にも、監査の結果でも、市長を初め関係者、管理職の皆さん方は監査委員から聴取があっております。聞かれておると思いますが、その中でも、この周辺整備構想はやるものだと、そのために32,000千円も金を使っておるということが正当化されておりますけど、なぜ市長は頭出しの20億円だけで、あと68億円要るならば、ここに88億円というふうに書かれんのですか。市民はこれを信用するかもしれんですよ。どういうことですか。あとはやらないならやらないと。やるならば堂々と周辺開発構想があと68億円は要りますよと。私たちが国土交通省へ去年行ったときも、田んぼの中に駅だけぽつんとではつくらないと。やはりそこは何らかの開発、のってもらうような設備、あるいはそういう構想がないとできませんと。しかし、筑後市が提出しておるあの38ヘクタールの構想案は、国土交通省が筑後市に強制したものじゃないと、筑後市長がこういうことをしたいからと言って持ってきておるものですよと、こういうふうになっておるわけですね。
 どうですか、何回も言っておりますが、68億円の巨額の血税を使うあの周辺開発整備構想について、国土交通省に去年の5月ですか、提出されておるものを今取り返したらどうですか。あれはやりませんということで。そしたら、私たちも、桑野市長がやるのはこの20億円かなと、そういうふうになると思いますが、そういうことはどうしてもされないのか。
 それから、先ほど来、これは国家的なプロジェクトと、あるいは18市町村で決めたものだからというふうなことをすぐ言われますが、線路をつくるか、つくらんかは国が決めていくことだろうと、こう思います。国と県と決めていくことです。2対1の割合で、2が国が出す金を、1が地方自治体、県がすること、そういうことですから、線路をつくるか、つくらんかを私たちに決めさせろと私たちは言って住民投票を要求しておるんじゃないわけですよ。駅をつくるか、つくらんかです。その中で駅をつくるのに20億円かかると言われておりますが、市長は18市町村と言われますが、大体負担金も決めていらっしゃらないんでしょう、全然。あたかも、ここに来ておる人もそうだと思いますが、18市町村でつくるというと、その人口が25万人になるか30万人になるか知りませんが、その中の筑後市が4万 8,000人、それなら人口割で20億円をそういうことで割ってつくるんですか。そういうことじゃないわけでしょう。恐らくほかの市町村からは二、三百万円の涙金をもらって、そして、あたかも18市町村で合意した駅だというようなことをやられるんじゃないですか。そういうことだったら市民は許さないと思う。20億円のほとんどは、 100%とは言いませんけれども、四、五千万円は他の市町村が負担する。あとのほとんど、パーセントでいけば、88億円からするならば1%か2%はよその市町村が負担するかもしれませんが、98%から99%、ほとんど筑後市の負担だから筑後市民の意見を聞いて新幹線の問題は前へ進むか、どうするかは決めたがいいじゃないかと、こう言っておるわけですね。
 一例を申し上げます。これは、つい最近の滋賀県の大津のことですが、市長も知ってあると思いますが、東海道新幹線のことですが、京都から次の駅は東京の方へ米原です。68キロあります。その中に琵琶湖栗東という駅ができるようになっております。京都から24キロの地点です。その間に、京都市の向こうは、市長も御案内のとおりに滋賀県です。滋賀県の県都は大津です。久留米よりか大きな都市です。30万人の人口を現在でも有しておる大津という滋賀県の県都がございます。ここも含めて筑後市と全く同じように、4市9町で琵琶湖栗東駅の設置促進協議会というものがつくられておりました。負担金が近ごろになって出ました。80億円を地元で負担してくれと。その中で、これは恐らく人口比だと思いますが、滋賀県の大津市、人口30万人を有するところが20億円を負担してくれと協議会から言われた。それまでの市長は、この設置促進協議会に加担して、そういうことを言われておったけれども、市長選挙でそういうことが争点になって、20億円もかかるならばこの協議会から離脱すると言って、この4月2日には離脱されておるんですよ。滋賀県の県都大津市、人口30万人もおるところで20億円の負担がですね、これは大津市民にとってメリットがないと言って離脱をされて、もう恐らくインターネット等で配信されておりますから市長も御承知のことだと思いますが、また、その隣の草津市でもそうです。市長の選挙違反、そういう不祥事で辞任されまして、出直しの市長選挙。全部がこの琵琶湖栗東の駅設置について反対だと、こういう意見で、ここも離脱です。その前、平成2年には同じく加盟しておりました滋賀町というところが脱退をしております。
 こういうことで、18市町村で話し合いをしておるから、この筑後市民で賛否の判断はできないとかというとは詭弁ですよ。筑後市民がほとんど金を出すわけですよ、88億円。それならば、一番出す筑後市がまず住民の意向を問うということがなぜ悪いのか、私は全然わかりませんが、そのことについて市長はどういうふうに考えられるのか、お尋ねをいたします。
 それから、意見書についてでありますけれども、これは新幹線の必要性を何度も市長が先ほど来、答弁されておるように、駅の設置は不可欠、今がチャンスだ、ぜひとも必要と、こういうことを言われる。これは住民投票じゃなくて、あなたが街頭に出る、あるいは個人演説会等を開いて、ぜひ船小屋駅はこういうことで必要ですから賛成の方に丸をつけてくださいと言われればいいことですよ。ここで貝田議員も言われたように、住民投票を自分はやっぱりやるというふうに考えておるのかどうか、そのことをこの議会で問うのが市長の正々堂々とした議会に対する、市民に対する責任ではなかろうかなと、こういうふうに私は思いますが、その点についてどういうふうに思われておるのか。
 まず、以上お尋ねいたします。
◎市長(桑野照史 君)
 2月のシンポジウムの席上で、私は共通の基盤ができたと思って喜んでおったところですが、きょうはまた意見が違うような話になっておりますが、先ほども申し上げましたように、駅設置には最大で20億円で、その周辺整備まで入れると今言われたような数字になると、そういうものを国土交通省に持っていっておるという事実は間違いなくあるわけです。しかし、皆さんが、反対派の方が言われたように、市の財政を破綻してまで、めちゃくちゃにして赤字再建団体に陥らせてまで、私が何も考えんで何で新幹線を、そんなに新幹線、新幹線と言いますか。そういうことじゃなくて、当面は駅ができるために必要な金はぎりぎりできる、それが最大対応できるのが20億円じゃないかと。それで、それ以上のことはとても今できないけれども、幸い今のところ県営公園というのができつつあるわけですから、それとジョイントする中で筑後市の財政負担のない新駅にしておいて、それから後々、次の世代でしょうけれども、その次の世代の人たちにバトンタッチをして、そこで新しい地域開発のための取り組みにかかると。それの土台として、ああいう構想を立てたということで、少なくとも駅ができるまでにそういう金がかからなきゃ、おれも土俵に乗れるという発言を私は弥吉議員から聞いているというふうに理解しておりますので、ぜひ最大で20億円であるというふうに御理解をいただきたい。それから後のことについては消えているわけじゃないんですけれども、しょせんと言うと言葉が悪いですが、新幹線なんていうのは全国の随所で、例えば、今度3月18日にでき上がりました、もう新幹線が走っております八代にしたって全く周りは、行かれればおわかりのとおり田んぼの真ん中なんです。そして、史跡とかいろんなものがあって、これからどういうふうに開発するか手もついていない。しかし、新幹線は走っておるんです。私は、そういうことが許される、いかにも80億円の開発をしなければ船小屋に駅はとめないぞという国交省との私どもとのやりとりがあるみたいな質問では、ちょっと私どもは正解ではないという、そういうことで共通の基盤が私はできただろうというふうに思っているところです。
 ちなみに、先ほど言い忘れましたけれども、陳情駅と計画駅では話にならないよという、これはまず計画駅なんですね。それで、例えば、水俣の例で概算をいたしますと、駅を一つつくるのには 180億円かかるんです。それを後々ですね、我々の次の時代に、じゃあ、ぜひ駅をつくってくださいと陳情駅を準備したときには 180億円の金がかかるんです。地元が用意しなきゃならないんです。しかし、駅だから、今計画駅にのせてもらえるんであれば地元負担は6億円なんです。そして、その6億円に周辺に道をつくったりいろんなことで、筑後市、あるいは地元が負担しなきゃいかんことが出てきて最大で今20億円となっておる。しかし、最大でも20億円。そして、計画駅の20億円と 180億円かかるということとの差があるじゃないか。それで、意見書の中で平田さんもおっしゃいましたけれども、まさに次の時代にあのときに桑野は何ばしよったかいと、あのときぼうっとしておったおかげで結局新幹線の駅もできなかったじゃないかと。
 まさに今、明快に出ているのは筑豊なんです。小倉から博多まであれだけの長い距離の中に当然あの時代に筑豊の人たちがそういう思いを持ったならば、計画駅としてできたかもしれない。しかし、そのことに思いが至らなかった筑豊の人たちは、博多にでき上がった後にじだんだを踏んで、それでも 180億円かけてでも結構ですから駅をつくってくださいということを今期成会をつくってやっておりましたけれども、20年たってもできないじゃないかと。この事実がある中で、あえて言うなら6億円、それから周辺整備に道路をつくったり駅前広場をつくったりいろんなことをするから20億円かかるんですね。そういうところの数字の事情を、88億円全部かかるという話とは違うんじゃなかろうかと私は思っておるところでございます。それが、栗東駅はまさに陳情駅ゆえにこんな巨額の金になっておるわけでして、我々は計画駅として進めるからこそ、こういうことができるということでございます。
 それから、住民投票については、まさに私は民主主義というのは数だと思っています。数です。ですから、筑後市民の少数の意見の人たちと思われる人たちが、例えば、法定だと 700人……(「 749です」と呼ぶ者あり) 749人で法定ですが、 749人じゃなくて 830人の人からの署名が出てきたとしたら……(発言する者あり)いやいや、 800人の人の署名でここにきょう出てきたとしたら、私の意見書は否決にしてくださいと言ったでしょう。そう言ったでしょう、 800人じゃないかと。しかし、 8,800人だから、これは重いよと先ほどから私は言っているんです。しかし、 8,800人は筑後市民の全部じゃないんです。だからこそ、私はなかなか、率直のところ迷っているから十分議会の皆さん方で判断をしてくださいという私の姿勢がどうしておかしいか、おかしくないと私は思っております。
 それで 8,863という数字は極めて重いと。それを踏まえて、ぜひ市民の代表である皆さん方のところで御決定をいただきたいと私は考えておるところでございます。
◆21番(弥吉治一郎 君)
  8,800は市民の全部じゃありません。わかっております。市長選挙も、あなたがとったのは1万 3,000ちょっとでしょう。全部ではありません。30%ちょいぐらいしかとっていらっしゃらないんですよ。そして、今度の船小屋駅をどうするかは市長選挙での大きな争点でもありませんでした。去年の9月からこれは降ってわいたんですから、88億円もの金がかかるということが。去年4月に市会議員の選挙がありましたそのときも争点でもありませんでした。そして、今言われたように民主主義は数です。市長は本当にやっぱりここに書いてあるように、船小屋駅が必要ということで熱弁を振るわれて市民に訴えられて、それを住民投票でやって、どちらがどうなるかわかりません。それを市民の方がやっぱり桑野市長が言うように今新幹線駅をつくるべきだと、こう言われたら賛成されるでしょうし、いや、市長が心配されておるようなこと、後世代までこの借金を残すことについては反対だと、それは後世代の人が決めることだと、こういうふうな意見が出たとしたら恐らく反対の方が多いんじゃなかろうかな。それを問うのが私は民主主義であり、そのことによって、まあ勝ち負けというのは語弊がありましょうが、賛成が多いのか、反対が多いのか、私は堂々とこの住民投票をやられる。そうしないと、今筑後市は意見は二分していますよ。私は、今なら反対を言う人が多いというふうに自信を持っております。貝田議員も言われたように、だから皆さん方、反対が多いから、結果がそういうふうになるから住民投票がやれないというだけじゃないですか、本心は。そういうようなことでこの変な詭弁を使って、国が決めることだ、18市町村が決めることだから筑後市では住民投票になじまないとかというような論法を使われるべきじゃないと思うんですよ。
 これをこのまま議会の数だけで押し切られるとするなら、私は、長く筑後市民の間に大きな対立を生んで、筑後市の政治史上、大きな禍根を残すことになる。市政は大混乱しますよ。私は、それを避けるためにも、堂々とやっぱり住民投票、むしろ住民請求で住民投票をやれと言われる前に、桑野市長は、何ですか、市民が主役のまちづくり、筑後市づくりということも、就任早々、もう2年でしょうけれども、2年半ぐらいもう何回も言われております。それが本当に住民をそう思ってあるならば、これこそが市民を主役にする、筑後市の住民を主役と認めるたった一つの制度じゃないんですか。そのことを堂々と、住民から請求をされるんではなくて桑野市長が提案をして、そして議会でやるなと言ったらそれはやれることではありませんが、あなたが提案をしたりすべきじゃないですか。
 貝田議員も言われたように、合併でもそうです。私は、これこそが筑後市の財政の根幹にかかわること。あなたは市の根幹にかかわること以外は住民投票になじまないというふうなことを言われますが、財政においては、これは筑後市のまさに根幹にかかわることであります。最低でも、住民投票をやられんとするならば、私は住民アンケートでもやられて、そして意見を聞くというのが市民を大事にする、主役にする桑野市長がとる道ではなかろうかなと、こう思いますが、市民が主役ということと議会の議員が主役ということとは違うと思いますが、市民が主役というのはどういうことですか。住民投票を重大な問題においてすることじゃないんですか。アンケートをとったり市民の意見をよく聞くことじゃないんですか。そのことについて、ひとつ答弁をお願いしたいと思います。
 それから、先ほど来言っております20億円と88億円のことです。同じ土俵に上がったというのは、あなたは2月27日には、駅の建設に20億円と、それから駅周辺整備については、駅が設置をされてから、あるいは新幹線の列車が走るようになってから、そして考えることであって、初めてそこで検討委員会なるものを立ち上げて、そこでつくっていくと、こういうふうに言われたんですよ。ということは、当時言われておりました68億円を突っ込む駅周辺整備については、これはもう断念したんだなと、そういうふうに私は思って、20億円という同じ土俵に立てるのかなと、こういうふうに思ったところです。
 しかし、先ほども言いましたけれども、ここに私たちが平田真一郎さんと宇美さんと出した監査請求の結果というものがございます。そして、それは何を問うたかといいますと、この周辺整備構想、32,000千円かけてつくられました、この必要性を問うた監査請求をやったものです。その中で、あなたも読まれたかもしれませんが、こういうことがありますよ。調査報告書の整理の方法として、事業収支検討及びスケジュール表については、この中にスケジュール表が入っていますよ。新幹線の開業までには98億円の総事業費、市費を68億円使って30ヘクタールを整備するという、このスケジュール表については、新幹線新駅開業時期も考慮し、調査対象区域全域について土地区画整理事業を行うこととして製作したというのが、あなた方が私たちが監査請求したあのことに対して監査委員の事情聴取について、そういうふうに述べられておるんですよ。これをやることした。これはまた、じゃあ、うそですか、これをやらないとするならば。監査委員はそのことを真に受けられて、こういうふうに書かれておるんですよ。区画整理事業を事業収支検討及びスケジュール表については、新幹線の開業時期も考慮し、調査対象区域全域について区画整理事業を行うこととして製作しましたと、こういうふうにあるんですよ。じゃあ、この私たちが出した監査請求に対してうそのことを言われたんですか。全くやらないということじゃないんじゃないですか。やらないということなら32,000千円を戻してくれという私たちの監査請求だったんですが、どうですか。
 同じ土俵じゃないですよ。68億円、全体で88億円かかるならば、例えば、何か公園をつくると。公園の全体計画で、市民の森公園でいいですよ、10億円なら10億円。しかし、一部だけつくって1億円の金がかかりますと。それで議員の皆さんどうですかと、そういうふうなことじゃないでしょう。何かをつくる場合においては全体で幾らかかるか、どうするか、市民がどう利用するか、そういうことを議会で議論して私たちは賛否を出すわけですから、これは駅に20億円、あとの一番私たちが問題にしておる98億円の大事業、市費を、市民の血税を68億円使う事業は全然議題にもせん、一緒にせんで駅だけやるなんという話は、私は市民をばかにした話だと、こう思いますが、どうですか。これを取り下げてくださいよ。国土交通省に言っておる。それならば市長が言われるように、この事業は駅が開通して新幹線船小屋駅ができてから後でゆっくり考えりゃいいということになります。
 先ほど、熊本八代から鹿児島まで新幹線開通しましたが、その中の駅のことを言われた。これは全然違うわけですよ。これらの駅は私も調査をしました。八代から、水俣から行きましたけれども、駅の周辺開発は今のところ行われておりません。これは国が勝手につくると言った駅でありますから、筑後市のようにどうしますかということじゃないから、八代でも国の計画の中で八代に駅つくる、水俣につくる、川内につくるとかということで決められたから悠長に構えておられるんじゃないですか。
 ここに3月7日の毎日新聞ですが、自治体の負担が出ております。久留米市、今度は市になって30万都市になりますが、ここの久留米駅ですら10億円から13億円となっていますよ。大牟田の新駅は 150,000千円から2億円です。筑後市が20億円です。こういうようなことが私は許されるはずはない。だから、先ほど言います八代市などは国がつくる駅ですから、駅の建設に54,000千円しかつぎ込んでいないと、この新聞では書かれておるんですよ。いかに4万 8,000市民にとって20億円という金でも、また88億円という金は平田さんも言われるように天文学的な数字ですよ。そういうふうなことを使うならば、桑野市長の思いはわかります、つくらにゃいかんと。私はそれを否定しません。それはあなたの思いですから。それは住民投票をやる中で堂々とあなたが個人演説会開いたり、街頭で訴えりゃいいことで、そして市民の判断を仰ぎゃいい。私たちはそれに対して、また反対運動を街頭なり、そういうところでやって、お互いそのことで市民の合意を形成していくということが私は一番だと、こう思いますが、どうしてもそう思われませんか。18市町村とかそういうことを言われるのは、私は詭弁だと思います。
◎市長(桑野照史 君)
 私は同じテーブルに着けたと思って喜んでおりましたけれども、どうもそうじゃないようなんで非常に残念ですが、先ほどからの繰り返ししかもう私には答弁する材料を持っておりませんが、先ほど申し上げましたように、船小屋に駅をつくるとするならば、駅設置に関して言うと、今数字を幾つか大牟田の話、久留米の話もされましたが、その数字からいうと我が船小屋駅は6億円なんです。その6億円の駅に、しかし、駅前の広場をつくるとか、橋上駅をつくって在来線とリンクさせるとか、あるいは道路を、県道を広げていく中で筑後市の負担分が出てくるとか、そういうのを入れて最大で20億円だと言っているわけですから、もっと絞っていくなら駅設置に関してだけならば6億円だというふうに御理解をいただきたい。そんな高いものではないと。それが計画駅として、計画駅ですからこれができるんであって、くどいようですが、陳情駅になると今例を出されたように、大津の隣の栗東みたいなことになるわけですから、私どもは陳情駅にしない、計画駅にして取り組もうじゃないかということを18市町村で取り組んできておるという、これまでの経過があるということでございます。
 と同時に、私たちは新幹線だけで周辺市町村とも関連しているわけではございません。当面のところの、市町村合併もございますが、広域下水道の問題もあります。あるいはごみの環境で事務組合もつくっておりますし、いろんな周辺市町村とのかかわりの中で我々の筑後市も営んでおるわけでありますので、そういう中との協調ということも考えて、新幹線がすべてではないということも考えますと、御指摘のように、先ほど貝田議員からも言われましたが、スタートのところでそういうことをやっておったならいざ知らず、既にもう進んできて、この議会の中でも合意を得てきた部分があるわけですから、そして、弥吉議員は去年6月から金額が膨れ上がったという話をされましたが、その金額に関してもあえて申し上げますと、我々としては認識の違いがあるように思いますし、そして、一気に88億円までかかるような計画ということになると、とても財政負担に耐えられないということはよくこちらも承知しておるわけですから、そういうものが一つの束縛というか、縛りになって、この新幹線の問題がされておるということではないというふうにお考えをいただきたいというふうに思います。
 そこで最後ですが、住民投票の問題は、重ねて申し上げますけれども、大変 8,863という数字が重いと私は重ねて申し上げておきますので、その重い数字を受けて代表であられる議会の皆さん方がどういう御判断をなさるかと、そういうことに耳をかすというのも私の立場としてはしかるべきことだろうというふうに思っております。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 20億円以上は財政負担に耐えられないと。じゃあ、さっき言いましたように、この概要報告書ですね、去年の5月に出されました。これは財政負担に耐えられないから、国交省から言われたんじゃない、筑後市の独自の船小屋に駅をつくってもらうならという計画を出しておりましたけれども、20億円以上財政負担に耐えられませんから、この概要報告書はちょっと引き取りたいから引き取らせてくれということをなぜ言えんのですか。そうすべきでしょう。財政負担に耐えられないと、こうするならですね。
 そうすると、先ほど言いました大津市のことを言われましたけれども、陳情駅であろうが何であろうが、住民が負担するということで、30万都市の県都である大津市ですら20億円の金について出せないと。それから、隣の草津市ですけれども、今度市長選があったばかりですが、ここでも立候補者3候補がこの琵琶湖栗東駅について、市に財政的な余裕がない。京都まで20キロのところで京都駅を利用するという声も多く、この財政負担は理解が得られない。もう一人、前の助役さんが出てありますが、草津の経済的効果などとこの負担の金額について検討したけれども、この経済効果が得られない、市民が納得をしない、そういうようなことで市民のメリットがないということで否定的な意見で立候補されて、もう一人も同じですよ。住民のアンケートをとった7割が反対と言うからですね、ここはこの3人のうちどの方かが勝たれて、今後経済的なといいますか、いわゆる費用対効果を十分、やっぱりそれが明らかになるまでは、この財政負担はしないと、離脱すると、こういうふうなことを言われておるんですよ。
 そこで、そういうことを前置きして伺いますが、じゃあ筑後市以外の17市町村、あなたは駅が決まってから負担を求めると、こういうふうに言われますが、これは人口比で求められるんですか。1月27日の新聞報道によりますと、広川町がインターチェンジをつくったときに近隣の自治体が、いわゆる幾ばくかの金を負担した、それが前例だと。筑後市はそのとき 5,000千円、広川に負担をして、八女市もそうだろうと思います。三潴町や城島町は広川インターから遠いからだと思いますが、 2,000千円とか 3,000千円の負担です。ですね。それ並みとするならば、やはり先ほど私が言うように、20億円だろうが、88億円だろうが、そのほとんどは筑後市民が払うことになるわけでしょう。それを市民には、18市町村の期成会で金は払うものだからと。恐らくきょう後ろにいらっしゃる皆さん方も、人口割で払うのかなと。じゃあ、18市町村期成会があるならば、その人口が30万になるとするならば、筑後市は30万分の4万 8,000掛けの88億円なのか、20億円なのか知りませんけれども、その比で払えばいいのかなという思いがあると思いますよ。三潴町や城島町は、もう久留米と合併をすることが決定しました。そういうところが払いますか、筑後市の船小屋につくる駅に。久留米は久留米で駅をつくるわけでしょう。駅の建設で13億円ぐらいと、こう言われておりますが、そういう金を払う。あるいは、わかりませんけれども、例えば、高田町でありますとか大和町、大牟田の方がはるかに駅は近い。筑後市が船小屋につくる駅に払いますか。18市町村、筑後市の、いわゆるある団体の方が今そういう首長の皆さん方にアンケートをとられておるようでありますが、私が聞いた大木町の町長さんでありますけれども、この期成会についてはあなた方からとりあえずかたってくれと、負担はさせないからと。いわゆる筑後市が船小屋につくる駅の応援団になってくれと、名前だけかしてくれということで言われておるから金を払うつもりはありませんと、こういうふうに私にはっきり言われましたけれども、市長、あなたのこれは政治生命にかかわることになろうと思う、来年、市長選挙ですからね。じゃあ、17市町村からすべて人口割で金は取りますか。私は、先ほどから言われております駅が決まらんから金の負担を決められないと、これは詭弁だと思います。幾らかかろうが、率で決めておけばいいでしょう。例えば、20億円かかるなら20億円、それに筑後市が3分の1なら3分の1出す。あとの3分の2は、17市町村で人口割で負担してもらうとか、あるいは筑後市が半分出す。あとの半分は今言ったようなことで負担してもらうとか、そういうことを言わない限り、この17市町村、18市町村と言われるのは詭弁でしかないと私は思いますが、全部から金はもらいますか。もらわなかったときは責任をとられますか。やめられますか。そういう決意がおありなのか、お尋ねをしておきます。
◎市長(桑野照史 君)
 負担金の問題は、正式に今まだ18市町村の中で相談をする議題にはなっておりません。おおむね私が言っているのは、広川の方式がありますというようなことを2回話をしているのみでございます。これは、あえて言いますけれども、新幹線の駅が決まらない前の段階で、そのお話は早過ぎるというふうに私は思っております。当然のことながら……
○議長(永田昌己 君)
 市長、ちょっと待ってください。
 傍聴席の方は、声は慎んでいただきたいと思います。
◎市長(桑野照史 君) 続
 新幹線の駅が決まれば、当然のことながら、その問題には着手していかなければならないと思っております。しかし、18市町村が押しなべて一つのルールでやれるものでもないということも考えております。駅が当然近いところにあって便宜供与ができるところと、先ほど指摘いただいたようなところと出てくるわけですから、きょうこの時点で、どこでどういう方式でどういうことになるということを今私が答える状況にはありません。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 じゃあ、17市町村で負担するなんということは言える状況じゃないんじゃないですか。
◎市長(桑野照史 君)
 18市町村で負担するとは言っておりません。18市町村で取り組んできておることですから、私どもとしては当然のことながら、今傍聴席から話が出てきますけれども、新幹線の駅を一つつくるというのはざっといかんとですよ。少なくとも4万 7,800人で取り組んだら、これはもう恐らくノーなんです。それで、たくさんの地域住民の人が要望をしておるという枠組みの中でこの問題が出てきておるということは、私の前任市長のときにそういう賢明な判断をされたわけですから、その中に今おっしゃるように応援団というところもあるかもしれません。しかし、本当に筑後市に近いように我がことだとして、ぜひ欲しいというところもあるでしょう。そういうものがもろもろ17、18の中にはいろいろあるわけでして、十把一からげで全部やっていけないから十把一からげの負担論はできないと私は言っているわけです。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 言葉を使うときだけですね、18含めた市町村で期成会をつくっておるから筑後市だけではできないと、こう言われます。だれでもそう思うておるんじゃないですか。筑後市含めた18市町村で駅の建設については負担をすると。この1月27日の新聞ですね、これはあなたの説明が載っておりますが、私たちが問題にしておる68億円の巨費を投ずる駅前の周辺開発は筑後市が負担しますと、駅の建設費用については18市町村、いわゆる期成会で幾ばくかお願いをしたいと、こういうふうに言ってあるわけですね。
 じゃあ皆さんですね、今ずっと答弁変わりますが、恐らく駅の、あなたが言われておる、駅関係で20億円と言われておりますが、それを信用するとしても、この20億円について筑後市以外の18市町村がどういう負担をしてするのだと、金額でなくてですね、率を私は決めておくべきと思うですよ、幾らかかろうが。そうじゃないと、私は新聞を見て、これこそ腹が立ったのに、1月27日の新聞はこういう書き出しだったと思います。新聞各紙ですね。期成会ができて初めての理事会といいますか、首長会だったと。初めてですよ。初めての首長会でそういう話になったと。それからもう何カ月たっておりますか、1月の27日ですから、3カ月以上たって負担割合、今20億円だの、久留米が13億円だの、大牟田が 150,000千円だのと、こういう話が出てきておる中で、じゃあいつになったらするんですか。金額がわからないのを負担割合を決められんじゃないですか、先ほど言うように。琵琶湖栗東そうですよ。栗東市が3の1を負担しますと。あとの3分の1を近隣の市町村で負担してくれと。その中の負担割合がさっき言いますように、大津市が人口が多いからだと思いますが、20億円負担してくれと言われたら、いや、そりゃやめたと、こういうふうになるわけですよ。
 じゃ、あなたは筑後市長として、その負担は筑後市が駅建設の5割なり3割なり何割を負担して、あとの残りは近隣の市町村で人口割なり、あるいは距離を掛けて、遠いところは低減するとかという方法で全部から取られますか。取られなかったら政治的な責任をとられますか。そうじゃないと、18市町村で幾らつくっておるから、期成会があるからというふうなことで言われておりますが、それはこの市民をだますこと、逃げていらっしゃることというふうに受けとらざるを得ませんけれども、どうですか、それをぴしっと私はここで詰めておくべきだろうと思いますよ。
◎市長(桑野照史 君)
 18市町村で新幹線駅をつくろうという期成会ができた。そのできたときには、もちろんのことですけれども、筑後市が一番真っ先になって熱心であった。それにそうだそうだと言うところと、そうですかと言うところと、うちはあんまりかたらんでもよかですよと言いながら、いや、そげんおっしゃるなら、ほかの要素で、新幹線だけで、先ほど言うように、我々周辺は生活しているわけじゃないんですから、ほかのいろんな生活の状況がある中で、あるいは一部事務組合とか、いろんなことがある中で、やっぱり、じゃ、つき合っておかなきゃいかんでしょうという消極的なところもあるでしょう。そういうもろもろの思いがあることは事実として認めた中で、したがって、負担金に濃淡が出てくるというのは当然だろうと思いますから、私は駅が決まれば早急にそういうことに対しての着手をしますけれども、場合によっては、それは私のときじゃないですよ、今、大木町の例を出されましたけど、私のときじゃないですが、そういう町長の発言があったとすれば、あの町長さんはその当時町長さんじゃありません。だから、私ももちろんそんな会話はしておりませんし、前任市長のときに前任町長とどんな話があったか私もわかりませんが、少なくとも思いとしては18市町村で固まるということが、この将来に対する大プロジェクトの35万 5,000人の気持ちという一つの形を、声をまとめたという仕掛けを前任市長がされたということだけは事実ですから、そのことと18市町村で期成会をつくったことと、そこはそっくり負担金ば出さにゃいかんじゃないかというのは余りにも短絡的過ぎるんじゃなかろうかと。そういうものを十分踏まえた上で当然のことながら筑後市だけが負担する、金は全部出しますよということじゃありませんよと。地域によっていろいろ差が出てくるのは当然ですと、そのことは駅が決まれば、すぐに精力的に私が取り組む問題だろうというふうに認識しておるところです。
○議長(永田昌己 君)
 1時まで休憩いたします。
                午後0時   休憩
                午後1時2分 再開
○議長(永田昌己 君)
 それでは、ただいまより休憩前に引き続き会議を開きたいと思います。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 再度お尋ねをします。
 まず、市長の答弁があっておりませんが、これですね、概要報告書、去年の5月に国交省へ出されておる部分について、もう財政上やれませんからということで取り下げられるかどうか、答弁があっておりません。
 その前に、これは、私どもがことしの2月に監査請求したものですね。32,000千円もかけてこういうものをつくっておるけれども、筑後市は、これはもう、この事業はやらんと言っておるんじゃないかと。やらんというような事業に32,000千円も突っ込んだのは、これはおかしいじゃないかと。桑野さん、これは市民に迷惑をかけたから32,000千円戻しなさいよという、いわゆる監査請求をやったものですね。その結果が4月2日に私たちのところへ、私と平田さんと宇美さんが請求人ですから、いただいたものです。
 この事業の経過について、先ほども若干触れましたけど、こういうふうになっていますよ。平成13年9月に市長が国交省へ新幹線駅設置の要望を行った際に、国土交通省から、これは何回も言っておりますが、しっかりした計画があれば、新幹線計画見直しの際、平成16年の春、今のことですね、に検討しようという見解を得たから、得たからですよ、しっかりした計画を持ってきなさいと、こう国交省が言ったから、財政上の問題を認識しながら、その計画を実現するための手法を探っていくため、より構想を具体化した周辺整備計画が必要と考えて32,000千円の予算を計上して、こういうものをつくったと。そして、調査報告書の整理の方法として、先ほども言いましたけれども、事業収支の検討、ここに平田さんも言われましたけれども、事業収支の検討、98億円の総事業費がかかります。うち68億円は市民の血税です。こういう事業収支の検討をした。スケジュール表、ここにありますけれども、この38ヘクタールの区画整理事業のスケジュール表については、新幹線駅開業時期も考慮し、調査対象区域全般について土地区画整理事業を行うこととして作成した。これは、さっきも言いましたように、私たちが監査請求をやった後に、市長を初め、今そこに私と向かい合ってお座りになっておる筑後市の幹部の皆さんに、監査委員の大藪さんと庄山さんが事情聴取したときに、こういうことを言われたわけですよ、市の責任で。それを、やらないなんていうことが言えるんですか。もうやらないならやらないということで、じゃ、さっきから言っておりますように、これを、去年の5月に国交省に持っていっておる、こういう船小屋駅前30ヘクタール開発事業を筑後市はやる構想がありますなんというのは、もうできませんから駅だけつくってくださいと。私たちは、これはこれでやりませんから、ひとつ取り下げさせてほしいと断りを言えるかと、こういうふうなことを聞いておるんですよ。
 それと、期成会のことについて、もう一回ぜひ聞いておかなくてはなりませんが、筑後市外17市町村ですね、含めて18市町村ですから、じゃ応援団のところと若干金を出すところと、多く出すところと、どういうふうに17市町村を振り分けてありますか。先ほど市長が言われた大木町、私は現町長にもお会いしました。これは、なぜお会いしたかというと、去年の12月ごろでしょうか、新聞に新幹線の期成会に私どもが、期成会で新幹線駅をつくるんであるならば、その期成会に負担を求めるべきじゃないかというようなことが新聞記事になりまして、大木町も、もう町長がかわられておりますから、久良木現町長は、当時の期成会をつくったときの課長を呼ばれて、大体どうなっておるんだというふうに聞いたと。そしたら、そのときの課長が、いや、あれは馬場淳次さんが協力してくれというから、名前だけかしておるんですと、財政的な負担は一切求められておりませんから、大木町は心配しなくていいですよと、こういうふうに当時の大木町の財政担当者が言うから、大木町は出すようなあれはあっておらないと。それを私は確かめようと思いまして、もうおやめになりました前の石川町長の自宅にも訪ねていきました。そして、そのことを話したら、私が今言うとおりです。隣の市長から、ちょっと加勢してくれと言われるから名前だけかしておるだけですと。そういうようなところが17市町村のうち、どことどこがそうですか。そうすると、三潴町とか城島町は久留米市と合併しますが、取れますか。取れなかったときは責任とられますか、市長は。そういうふうな責任も含めて、取れるというようなことであれば、私は17市町村から負担を求めますとか、そういう発言をどこでもされていいと思いますが、いや決まったと、取れるところは二、三百万円、総額でも88億円の費用のうちに30,000千円か40,000千円、あるいは50,000千円しか取れないと。それで17市町村、しっかりした期成会をつくってくれという期成会から金を負担してもらったというふうに、堂々と胸を張って市民に言えますか、そのことをお尋ねします。
◎市長(桑野照史 君)
 その周辺構想については、再三これまでも申し上げてきておりますように、駅設置にかかる費用と、それから駅周辺開発にかける費用と、この二つがあるわけでして、今のお話からすると、もう白か黒かという質問になっておりますけれども、この構想は、我々の大きな、これからの将来の夢として持ちながら、しかし、駅を設置するまでに、こういうものをつくらなければならないという国交省との約束なり、縛りなりはありませんと。したがって、再三申し上げておりますが、将来にわたって私たちは、そういう夢が実現できるような財政的な環境もありましょうし、そういうものが出てきたとき、それをにらみながら取り組んでいくと。したがって、長期構想にせざるを得ません。それは、ひとえに財政の理由ゆえですということでありますので、そのことに向かって国交省は、おまえ話が違うじゃないかという言葉をもらえるものでもありません。そういうことからすると、取り下げるとか取り下げないとかという話にはならないし、将来の夢と思いながら、例えば、駅を設置したときに、これに着手しなければならないということではないというふうに考えていただきたいと思います。
 それから、今の話、前任市長の話も絡んでおりますので、なかなか複雑なところですが、いずれにしても、この負担金の問題については、駅設置が決まらない限り、なかなか話をしづらい内容だと私は理解しております。さんざん前々に相談だけしておって、結局、諸般の事情から駅設置ができなくなったといったときには、その協議は何だったんだということにもつながるわけですので、負担については、18市町村でこのことに取り組んできたということを踏まえて、その中で、当然のことながら濃淡が出てくるだろうと。それはもう、駅設置が決定すれば、すぐに取りかからなければならない問題であろうというふうに思っております。
 と同時に、私がよく頭に入れておかなければならないことは、我が筑後市が筑後市だけで、この地球上、福岡県の中で立っているわけじゃございません。いろんな意味で、広域で取り組んでいるものがございます。私があえて言うまでもなく、矢部川の流域で取り組んでおることもあれば、 442号線の国道整備のことで取り組んでおるバイパス問題もございます。ごみ焼却場の問題もあります。さまざまな広域の中で、お互いに助け合ってやっていく中で、余り筑後市だけが唯我独尊みたいのことで周辺からの総スカンを食らうということを恐れなければならないというふうに私は考えておるところでありまして、そういう思いで前任市長も周辺にも声をかけられた部分があると思いますので、よくよくそこを検証しながら、ぜひ皆さん方の、18市町村で共通の目的で駅を欲しいというところの合意は得ているわけですから、それを踏まえて、負担金の問題は駅決定後に直ちに取り組んでいきたいというふうに思っております。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 じゃ、共通の目的でと言うならば、出さないところはないですね。共通の目的でしょう、駅をつくってくれというのは。共通の目的ということは、18市町村、一つでも何らかのメリットがある、そういうことで加担してあるんでしょうから、それはそれなりの負担は取られるんですか。そういうことでしょう。共通の目的とは何ですか。筑後市だけの目的では、筑後市でしょう。18市町村共通の目的ということは、その18市町村すべてが負担金を出すということですか。それとも、さっき言いましたように、その金額が決まらないと言われない、これは逃げですよ。詭弁ですよ。率を決めておけばいいでしょう。駅にかかる費用の3分の1は筑後市、あるいは2分の1は筑後市、それから隣接しておるところはあとどれだけ、遠く離れておるところはあと何%とかいうことを決めておけば、幾らに金がなっても、その率で掛ければ、それは負担はもらえるということになるんじゃないですか。市民には、18市町村から取るようなことを言って、駅が設置された後に、いや、取れませんでしたと、取ってもスズメの涙だけであっては、桑野市長は筑後市民を裏切られることになると私は思います。
 そしてまた、今言われます筑後市だけで決められないと、これも詭弁だと。先ほどから紹介しておりますように、大津市などは30万の人口を擁して、20億円の負担がメリットがないと、市民が利用する駅じゃないということで、堂々と抜けられておるんですよ。このあたり、市長が、何回も言いますけれども、市民が主役の市政をされるんじゃないですか。住民を大切にした筑後市民を主役にした行政をするということですから、私は、主役である住民の皆さん方に堂々とこういうことを問うていただいて、そして市民の、より一人でも多くの人がつくれと言ったら、それはつくっていいじゃないですか。あと華美にならんように、大げさにならんように経費を節減していくというのが私たちの責務だろうと思います。それで、住民投票をやって、いや、やっぱりこの際見合わせておけという人が一人でも多かったら、堂々と見合わせるというのが市民を大事にする、市民を主役にする桑野市長のとる道だと、こう何回も言いますけれども、私はそういうふうに思います。
 そうすると、言っちゃ悪いですけれども、かわいい猫だけといいますか、ちょっとした金だけ、これだけでいいですよと、後にオオカミみたいな68億円も80億円もかかるものを隠しておいて、市民に新幹線をつくるとかというふうなことについては、私は、もう詭弁、市民をだますことにほかならないと、何回聞いてもこういう答弁ですから、私は非常に不満を持ってはおりますけれども、市長はそういうことでいかれる、今からもそういうようなことを考えられないんですか。取り下げるというのは関係ない、取り下げられていいんじゃないですか、あれはちょっと財政いきませんから、駅だけつくってくださいと、あとは私たちが、筑後市が金に余裕ができたら、どうにかやりますからというようなことで言われておるなら、こういう、さっきも言いました監査の報告書も、これは読み上げましたけれども、スケジュール表についても、開業までには38ヘクタールやりますよと、これは3月のあなた方に対する事情聴取で、あなた方が監査委員に対して言われたことですよ。それをまた、ひっくり返されるんですか。何回、私が聞いても同じと思いますけれども、非常に、そういうことでおかしいと、こう思いますよ。
◎建設部長(加賀田慎一 君)
 監査請求の関係が出ておりますので、ちょっと申し上げますが、今、弥吉議員が言われたのは、監査の意見書の中の4ページの部分を言われています。確かに、ここにあるように、私たちは事業収支やスケジュール表については開業時期も考慮して、この部分の整理事業ということでの作成をしたんですけれども、したんですけれども、莫大な金額になっている事業収支になりますので、これはとてもじゃないけど、筑後市ですぐさまこの事業をするような段階にはないと。
 したがって、先ほど何回も市長からありますように、その中の駅の開業に向けて、最低限といいますか、少なくともやるべき20億円の事業をやりたいということで、監査請求の中の、その後、6ページとか7ページに書いてありますように、じゃ、32,000千円使ったこの調査が、それだったら必要ないじゃないかということなんですけれども、7ページに書いてありますように、いや、そうではなくて、今後の長期的な課題でありますところの周辺整備について考えるときに、この資料については十分たたき台として利用することができるんであるというふうに私どもは主張をしたところでございます。
◎市長(桑野照史 君)
 弥吉質問議員と私との間で新幹線に対する基本的な思いが違っておりますから、結局、議論がかみ合わなくなっているなというふうに思います。
 例えば、筑後市が10年前を思い起こして、もちろん私は一市民でございました。その時代に、 100億を超す大事業として八女西部のクリーンセンターの建設がございました。40数億円をかけたサザンクス筑後ができました。その10年前に、よもや我が筑後市に財政的に厳しい事態が、今の事態が起きるとは思われなかった。それは、大きな国の流れの中で起きてきておることですから、よもや思われなかったということだけを申し上げたい。
 したがって、逆に言いますと、今、非常に財政が厳しい中ですけれども、このことを起点に置いて10年後に、それじゃこれがいつまで続くのかということもあるわけでして、私どもはぎりぎり駅設置の負担に関しては、新たに市民一人一人から20億円の負担をいただかなくても、我々がしっかり節約をする中で負担できるのではなかろうかという見通しを持って、夢を持って、この新幹線というものをつくりたいと思っているわけでありまして、その状況が大きく変わるかもしれない、その10年後に、私たちは、ああ、あのときに、平成16年に決断していなくて、我々が新たに活性化のために取り組むということを、もし仮にしたといたしましても、午前中に申し上げたように、陳情駅として 180億円の金をそろえなければならないという状況になるわけですので、私は、この筑後市を含む広域の中で、次の世代のために、この新幹線の、まさに新幹線時代が到来することは私の目には見えておりますから、そのときに、この地域の活性化がなされるために、ぎりぎり辛抱したところでやるべきだというふうに考えておるところでありまして、それから後、大きな夢、志というものが、その構造計画の中にあるわけでして、国土交通省は、それはそれから後、あえて言うと、時間をかけて皆さん方の財政力の範囲の中で取り組んでいっていただければ結構ですという言葉も聞いておるところでありますから、また新幹線の駅設置に関しては、全国で、そういう長期的なスタンスで開発してきた事例はいっぱいあるわけですから、まさに私はこの機会を逃すべきではないと。
 基本的な認識が違うのではなかろうかと思って残念ですけれども、新幹線に関しては、将来のために、まさに市民の皆さん方に、よくぞ桑野はあのときに推進してくれたという評価をいただけるものという確信の中で進めさせていただいておるということでございます。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 今、朗々と言われますその確信は、住民投票の中で賛成として、堂々と市民に街頭でもどこでも訴えられていいんじゃなかろうかと、市民がどう思うかですね。そのことじゃないと、ブルドーザーのように、自分の思うことをどんどんやっていくのが市民が主役の市政ではないと私は思いますがね。
 そうすると、期成会のことを最後に、私ばかり聞くわけにはいきませんから、同じことのようでありますから、期成会は、じゃ、どういうふうに考えたらいいですか。20億円という雑駁な金は出ておるわけでしょう。それは市長の努力で16億円になるか17億円になるか、下がるような話もされておりますが、20億円と仮定した場合に、その何%を筑後市の負担になるんですか。その駅に関する費用の20億円といううちの何%を筑後市民の税金で負担をいただこうというふうに考えてあるのか、50%なのか、70%なのか、30%なのか、市長の考えを。それをまた期成会を開いてからそういうことを提起されるわけでしょう。それを期成会が1月26日に開いた段階で、20億円という金が出ながら開いておらないということはおかしいんじゃないですか。そして、期成会が金払う金払うと、これは市民を猫だましするようなものですよ。何%ですか、筑後市民の負担は。
◎市長(桑野照史 君)
 18市町村で一緒に取り組んでくる中で、この大きな国家的プロジェクトを成功させようと思っておる今の段階では、なかなかそれは言いにくいところでありまして、それでも駅が決まれば、当然のことながら、みんなで相談をして、相談をする中で、まさに相談だろうと思います。筑後市で今、弥吉議員が言われたように、幾ら幾ら幾らと、そんならだめだよという話だったら、なるものもならないんじゃなかろうかというふうに思います。極力、我が市も財政負担を軽くしなきゃなりませんから、よそにたくさんの、より多い財政負担をお願いするという姿勢は貫いていきますけれども、みんなの相談の中でおのずから決まってくることになろうと思いますので、大変申しわけありませんが、今のこの時点で幾ら幾らという話は、ちょっとお答えはできない状況であります。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 幾ら幾らと言えと言っておるんじゃないですよ。むしろ言いにくいことだから、最初に負担率を決めておくべきじゃないですか。それで、いや、そういう負担が要るなら、期成会から外れますよと言ったら、外れてもらっていいんじゃないですか。残ったところで期成会なり、また存続していくかどうか知らんですけれども、それが期成会の意味じゃないんですか。18市町村であたかも20億円を負担するようなことを言って、言いにくいから、いつになったら言いやすくなるんですか。今20億円と出ておるわけでしょう。それを軽減するというなら、20億円の土地、実に坪数は2分の1、後はこうしたいというような市長、考えは全然ないんですか。言いにくいことを先に、私は言っておくべきと。そして、期成会に加入してある筑後市以外の17市町村の皆さん方にも理解をもらった上でないと、負担するときは18期成会が少なくなっておった、10になっておったというようなことになるんじゃないですか。それなら初めから10の期成会でこういうふうな負担というのを決めておくというのが、私は市民に対する重大なことと、市民を裏切らないことと思うんですよ。
 そういうことも市民に知らせることなく、何回も言うですけれども、駅の建設費については18市町村の合意事項だと、負担は18市町村でと。そういうふうなことをむしろ、私どもが誤った情報を流すと言われますが、桑野市長の方が、そういうことでは誤ったことを市民に言っているんじゃないですか。市民の皆さん方全部そう思っておりますよ。(発言する者あり)
○議長(永田昌己 君)
 傍聴席の発言はやめてください。
◆21番(弥吉治一郎 君) 続
 ……6割ですか、5割ですか。その構想すら市長にはないんですか。そういうことを、言いにくいことを言う勇気すらないんですか、期成会に。再度お伺いします。
◎市長(桑野照史 君)
 勇気の問題じゃなくて、少なくとも、先ほどから申し上げておるように、私たち筑後市民は筑後市だけでこの世を生きているわけじゃないと。いろんな周辺のさまざまの関連の中でお互いに補完し合いながら生きておるという大事な県南の地域の中で、少なくとも私の以前の段階から新幹線は必要だからつくろうという合意を得ておるわけですから、その合意に基づいて今進んできておるという、いよいよのところまで来ておりますので、十分に皆さん方との合意調整をしながら、極力、皆さん方に負担を多くしてもらうことが筑後市民の負担を軽くすることだということをしっかり頭に置いて進めていくという以外に、ここでそういう方程式を出すことは、ちょっと困難だというふうに御理解をください。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 すべて市長の答弁は詭弁であり、市民に対する逃げであるということを申し上げて、終わります。
◆19番(北島スエ子 君)
 何点かについてお尋ねいたします。
 この市長の意見書に付してある文書の中に、「地域の将来を考えますと」となっております。地域の将来を考えると新幹線船小屋駅はぜひ必要だということですけれども、じゃ、筑後市の将来についてのリサーチはされたのか、以前にも私は議会の中で、リサーチはしているんですかということは聞いていますので、もう何カ月かたっておりますので、聞いてあると思いますので、どのようなリサーチをされて、どのような結果が出たのか、お尋ねしたいと思います。
 その次、2点目。
 先ほど、弥吉議員も一生懸命、概要報告書の中の68億円の周辺整備のことで、国交省と地元で言っていることは違うじゃないかということを言ってありました。そして、国交省に言っているのを、本当に事業をしないならとってきなさいということを言われておりましたけど、私は、じゃ国交省と、この地元とどちらをだましてあるのか。国交省には、その概要報告書でしますと言っておきながら、地元では、私の質問には、周辺整備は白紙だと答弁されております。じゃ、地元をだましているのか、国交省をだましているのか、お尋ねしたいと思います。
 次には、先ほど市長は、民主主義は数だとおっしゃいました。だったら、住民投票で数を知ればいいじゃないですか。市民が賛成が多いのか、反対が多いのか、数を知るためにも、ぜひ私は住民投票で市長に知ってもらいたい。それはなぜかといえば、市長は議会だけを、議会制民主主義ですけれども、市長は市民の直接の声を聞きたいと言って出前市長室をなされております。議会制民主主義と言いながら、市長は市民から直接聞いてあるわけですから、市長はこれまでそういうことをなされているわけでしょう。だったら、ここで市民の直接の声を聞かれたらと思いますけど、そのあたりどのように競合するのか、お尋ねしたいと思います。
◎建設部長(加賀田慎一 君)
 リサーチされたのかということについて御答弁申し上げます。
 これは、公開質問状という形で筑後市に、新幹線船小屋駅を考える有志の会代表北島スエ子様から質問が来ている分の回答をいたしております。公開されてあるのか、公開されていないのかわかりませんけれども、その中ではっきりこういうふうな答弁しています。市の考え方を書いています。リサーチが必要だと思わなかったのかということなんですが、市民の意見を聞くためには、構想、いわゆる原案が必要になってくるというふうに思います。周辺構想をつくりましたけれども、構想で駅設置及び周辺開発の考え方を示して市民の皆様の御意見を拝聴すべきと判断をいたしました。特に、駅の場所など、直接地権者の利害が絡むことは考え方と根拠を示す必要があります。今後、新駅部分の具体的な計画づくりに当たっては、駅が決定すれば、仮称新船小屋未来づくり委員会、これを発足させて意見を聞くことにしていますという御回答を公開質問状にさせていただいておるところでございますので、御了承いただきたいと思います。
◎市長(桑野照史 君)
 わかりやすいといえばわかりやすいんですが、どっちばだましたかというような、そういうところが、極めて市民の皆さん方に、私は、どういうんですか、この問題に関して混乱を起こす要因になっているんじゃないかというふうに思うわけですが、その言葉で言うと、どちらもだましておりません。国交省からは、計画駅としてつくるんであれば、我々は当初、県営公園の中にということで持っていきましたけれども、せっかく駅をつくるんであれば、駅周辺の開発ということも当然考えてもらわなきゃいかんじゃないかという国交省からのアドバイスもありまして、あの構想を再度立ち上げたところでございました。
 ところが、正直言って、立ち上げてみますと、そんなに金がかかるものということになれば、先ほど午前中にも申し上げましたけれども、筑後市及び周辺でできるほどの、財政的にはとてもできないじゃないかということの中で、じゃ、いつまでに、これをこういうふうにしてつくりなさい、それをつくりきれるんであれば駅をつくってあげますよという約束は一切ないわけですので、この構想は我々にとってみたら夢ですから、この構想を少しでも早く実現できるようにしたいなという思いはありますけれども、先立つものがなければ、それはできないわけです。
 例えて申し上げますならば、家をつくって、空き地というか、庭の土のところはつくったと。まず、とりあえず家をつくることで住んで生活をしようと、庭も本当は石を入れたり松を入れたり、いろんなことをやりたいけれども、そういうことが家々全体の構想になるんだろうけれども、とても家をつくることで精いっぱいで、そこまで金が回らないとすれば、働きながら、おいおい家計の状況の中で庭は庭らしくしていくという、この構想。そのことに対して、それじゃだめなんだと、国交省がだめなんだと言っておられれば、私どもは、これを返してくれ、それなら計画はとてもできませんから、これは撤回いたしますということになるかもしれませんが、国交省は、今の財政ならそうだろうなという言葉もあるわけですから、次の世代に関しても、ぜひバトンタッチしながらでもやっていく必要がある。ただし、家は今建てておかないと、もうちょっと後につくろうとしたって、そのときには建てることはできないぐらいの有利な条件が今ここにある。それは計画駅ということでして、朝申し上げたように、 180億円と6億円の差があるわけですから、この6億円の差のところで、それを今とることが筑後市及び周辺の将来のための大きな役割だというふうに私は今考えておるところでございます。
 そして、これももう朝からずっとお話をしておるところですが、民主主義は数だという話をいたしましたが、私があえて、これは逃げて避けたわけではございません。実に、 8,863という数字が何とも判断しがたい、皆さんにとってみたら、これが市民の声全部だとおっしゃるかもしれないけれども、3万 7,000人の有権者の皆さんがおられるという現実もあるわけですから。しかし、 8,863という数字は重いなと、こういう人たちの署名が私どものところに上がってきているということは重いなということも実感しておりますので、しかし、そういうゆえに議会の皆さん方で十分議論をして判断をしてくださいと言っているわけでして、私は、住民投票をするなとか、住民投票をせよというようなことを言っているわけではありません。実に難しい数字だなというふうに判断をしているところでございます。
◆19番(北島スエ子 君)
 私たちが公開質問状を出したのに対しての答えはわかっております。しかし、シンポジウムの中でも質問が出ていまして、「20億円の支払いは、だれがどんなふうに支払うのかと先々が心配です。少子化で国民年金も払わない人が多くなっているのに、払っていけるでしょうか」という質問がなされている。それに「将来の安定した財政基盤を確立するためにも、新幹線駅によるまちづくりは必要であると思います」とはっきり書いてあるから、リサーチして将来は発展するとされたんだろうと思ってお聞きしているんです。これは2月27日の質問ですから、もう1カ月から、2カ月近いですかね、ちょうど2カ月ですよ、きょう27日で。もうリサーチされたのかなと思ってお聞きしているわけですよ。責任を持って、これは回答されているんでしょう、新幹線船小屋駅のあのシンポジウムの報告書に書いてあるわけだから。市長、書かれたんでしょう、市長の回答のようですから。だから、私は、もう新幹線船小屋駅をつくられるという、この市長の意見書に付してあるのでも、何回も何回も市長はつくられるつくられると書いてあるなら、リサーチもされたんだろうと。じゃ、どのように発展するとされているんですかということをお尋ねしているんですよ。そちらが書いているんですよ、そんなに。お尋ねします。何も、そんなにできてから先じゃなくて。
 じゃ、お尋ねしますけれども、もう一つ。
 例えば、家を建てたい、先ほど市長が家とおっしゃったから。家を建てたい。家を建てたらこのようにしたい、あのような家庭にしたい、ここにはこういうことをしたい、こうすればうちは住みやすいだろう、こうすれば非常に子供たちも喜ぶだろう、年寄りもいいだろうということを決めて家を建てるわけでしょう。何も建ててしもうてから考えるとですか。家を建てようと決めてしまってから、それは考えよっとですか。そうじゃなくて、建てようと考えるときに考えるとやなかですか。だったら、駅をつくろうというときは、市の発展はこうなってこうなって、前も言いましたけど、財政基盤安定のためには企業誘致もしますと市長はおっしゃった。そういうことも含めて考えて新幹線船小屋駅誘致をされていると、これまでも何度も答弁をされているから、それを考えてされているんでしょう。だから、どういう企業を誘致して、こういう発展をしよう、筑後市はこんなに発展するんだよということを考えてされているだろうからお聞きしているんですよ。
 それから、先ほど、住民投票を自分は反対していないとおっしゃっています。確かに、この中に反対とは書いてありません。しかし、この文章をだれが読んでも、私ぐらいの文章力しかない人間が読んでも、とてもこれは皆さん考えなさいという文章にはなっていませんよ。3万 7,000人の有権者の人に、これを配ってみてください、どのように判断されるか。そこらあたりが非常に、この文章で気になるから市長にお尋ねしているわけですよ。市長は、民主主義は数だと。だったら、その数で住民投票、市民一人一人が考えたところで答えを出せば、数できちんと出るわけだから、それで判断したらいかがですかって。それに対して市長は住民投票に対しては賛成ですか、反対ですかとお尋ねしているんです。この文章だけで、私は判断しかねますので、言葉で聞きたい、そう思ってお尋ねしているわけです。
◎建設部長(加賀田慎一 君)
 シンポジウムの際に、たくさんのアンケートが出ております。これは、市の立場だけを質問される内容だけではなくてですね(「私の質問だけに答えてください」と呼ぶ者あり)はい、失礼しました。
 ここの中に、一番最後のところだけ議員言われましたけれども、将来の安定した財政基盤を確立するためにも新幹線駅のまちづくりが必要と考えています、考えているわけです。考えていますから、その前段にあるように、20億円の支払いの不安については、こんなふうにずっと書いています。ちょっと長くなりますけれども、申しわけございません。「現在、20億円以内で駅としての最低限の整備をしたいと考えておりますが、いずれにせよ多額な金額でありますし、市費、皆さんの税金を投入して計画をしておりますことも間違いありません。ただ、御理解いただきたいのは、この事業は駅の開業と同時に十分な効果を発揮できないかもしれませんが、将来的には筑後市の発展につながるものとして取り組んでいるものでございます。九州新幹線が全線開通した後に駅設置を国に求めても、なかなか認めていただけないというのは実情ですし、認めていただいたとしても、とても現在のような金額ではできません。20億円といえば大変な金額ですが、過去の筑後市の事業を見てもわかりますように、40億円以上かけたサザンクス筑後の建設、 100億円を超す市立病院建設など大事業を行ってきましたが、それによる新たな市税の検討、税率の引き上げは行っていません。新幹線の20億円についても、行政経費の削減が可能、いろんな事業との調整を図りながら捻出することも可能であると判断しています。また将来……」というふうに、この前段がちょっと抜けましたので、そこまで含めまして回答申し上げます。
◎市長(桑野照史 君)
 再三申し上げておりますから、もうこの議論はこれぐらいにさせていただきたいんですが、 8,860というのは、私の頭を混乱させるような難しい数字だということなんです。もっと少なけりゃ、これは市民の少数意見じゃないかということも言えましょうし、有権者の過半数を超えるようなときには、当然、市民の皆さん方の声じゃないかということになるんですが、やはり朝から申し上げておりますように、大変 8,863という数字は重いなと改めて思います。
 しかし、と同時に、私自身にはさまざまな行政環境もある中で、18市町村の顔もちらちらしたりいたしますので、ぜひそういうことを踏まえて市議会の、きょうの臨時議会の中で一つの方向性を出してくださいと、皆さん方も市民の代表であられるわけですから、そういうことを私はお願いしておるところでございまして、私がすべて決めるというには余りにも難し過ぎる数字だというふうに判断しております。
◆19番(北島スエ子 君)
 いや、私が言っているのは、だから、筑後市の将来に、この20億円というのを使ったり、周りの整備をするのに88億円を含めて、そのために将来を見据えると駅が必要だと、だから将来はどうなるかというリサーチをされていますかということを聞いているんですよ。これ書いてあっと、私、読んでいます。これまでサザンクスに40億円と市立病院……、でも、それはね、それがいいか悪いかもこれには書いていないけれども、それは市民の合意があれば、それでいいわけでしょう。だけど、今度の新幹線船小屋駅においては、市民がみんなが合意していないようなことが、過去、賛成、反対で拮抗さえしているわけでしょう。だから、住民投票だと。だから、サザンクスとか市立病院のときは賛成、反対で、こういう住民投票まで持っていく人がいなかったほど反対はなかったということでしょう。だけど、今度は反対、賛成だけど、残念ながら議会の中ではなかなか決まらないようだから、市民が直接請求で住民投票条例を今請求されているわけでしょう。(発言する者あり)議会の中で否決されました。間違えました。はっきり言って間違えました。否決されたけど、住民の思いと違ったという人が 8,863名署名されている、いや、住民投票して決めた方がいいよとおっしゃったわけでしょう。だから、そのための資料としてもリサーチはされましたかと聞いているんですよ。どのようなリサーチされて、筑後市がどのように発展するという夢ができていますかって。私は、横の村上議員が答えたと言っているけど、私は答えたとは思っていません。村上議員には答えられたんでしょう、だれかが。私には答えてありません。(「議長、整理せんね」と呼ぶ者あり)教えてください。
 それから、先日来、わざわざまちづくり講演会もされて、市民の意見を聞きましょうという講演会もされているわけでしょう、 1,000人超す人が入られて。だから、どうなんですか、リサーチはされたんですかと聞いているんですよ。
◎建設部長(加賀田慎一 君)
 まちづくりは今から、先ほども言いますように、いろんなまちづくりの構想がございますので、努めて今から先も、今現在どうなのかと言われると、殊、新幹線に関してはありませんけれども、今からやっていかなければいけない大きな課題であると思います。
◆19番(北島スエ子 君)
 していないということですよね。していないとおっしゃればいいじゃないですか、はっきり。していませんて。そうすると、私は、そんなに先ほどから「議長、整理」と言われなくても、していませんと言えば、それで、しないのに、よくこんな文書が出せますねとしか言いませんよ。していないと、はっきりおっしゃってくださいよ。
 それから、先ほど市長は、20億円を、そんなに決まらんことには、弥吉議員の質問で、駅の設置が決まらんとにそんか協議ばっかりしとったら、あれは何だったんだと言われるとおっしゃるけど、市町村合併は、職員2人、八女市まで派遣して協議してきたでしょう。そして結果的には、市民アンケートをとってパアでしょう。してきているじゃないですか、同じようなこと。(「そうだ」と呼ぶ者あり)だったら、その同じようなことを私たちはしなさいとは言いませんけど、前向きに、市長がそれだけしたい、そして、私、以前、聞いたことありますよね、新幹線船小屋駅はどうやって決まったんですかって。そうしたら、市長ははっきり、政治的決着ですと、政治的に決まりましたとおっしゃいました。(発言する者あり)議事録を読んでください。(「決まってないやろうもん」と呼ぶ者あり)いやいや、政治的に船小屋駅につくるということが決まった、駅が決まったんじゃなくて、なぜ新幹線船小屋駅ですかと聞いたら、船小屋駅につくろうということが決まったのは政治的に決まったとおっしゃったじゃないですか。(発言する者あり)議事録を読んでください。
○議長(永田昌己 君)
 市長。
◆19番(北島スエ子 君) 続
 いや、私、まだ質問中ですよ。
○議長(永田昌己 君)
 いやいや、その点だけでいいんじゃないですか。
◆19番(北島スエ子 君) 続
 いやいや、違いますよ。
○議長(永田昌己 君)
 それなら、まとめて言ってください。
◆19番(北島スエ子 君) 続
 だったら、その新幹線船小屋駅は政治的に船小屋につくろうということが決まったというんだったら、多分、新幹線船小屋駅が市長がそうおっしゃるならできるでしょうから。まだ住民投票がなければわかりませんけど。できるとしたとき、だったら、合併だってできるか、できないかわからんとにしよったわけでしょう、協議はずっと。だったら、20億円の負担金だって協議していいんじゃないですか。私はそれを言いたかったんです。
◎市長(桑野照史 君)
 これも、再三申し上げてきておることですが、筑後市内の新幹線の駅設置を決めるについては筑後市4万 7,800人の声では小さ過ぎると。したがって、周辺の皆さん方に呼びかけをして期成会をつくってスタートをすると。そのスタートをするときに、17市町村の中は、羽犬塚であれば我々はこれには入れませんと、船小屋ということであるならば、それに期成会に入って一緒に取り組みましょうと言われた市町村、村はないですけれども、そういうところが幾つかあるわけです。そういう前提の上に船小屋駅というものが、一つの羽犬塚とか船小屋かじゃなくて、船小屋という18市町村の合意事項ができたところからスタートしておるということが一つです。
 それと、駅ができる可能性について言いますならば、まさに政治的にも有利な状況というか、そういうものがあるから、県においても国においても実現の可能性はゼロではないでしょうと。非常に可能性が高まるでしょうということから、18市町村が、できもせんことなら、もう最初からみんなついてこなかったと思いますけれども、そういう中で取り組んでいこうということを決めたということでございました。
 それと、したがって、質問議員の言われることもわからないではありませんが、つき合いで名前出しよったとばいと言わしゃった人がおらっしゃると言われるものですから、私は、それを聞いておりませんけれども、そういうところ等の確認も、まだ私の方としてはできていないわけですし、あえてこのぎりぎりのところで18市町村をばらばらにするようなことを私がするということは、新幹線の駅をつくりたいと思っている私にとってはプラスには動かないというふうに判断もしておるところです。
 しかし、新幹線の駅をつくるときには、当然、地元負担というのはかかりますから、よし、それで新幹線の駅が決定しましたよと言われれば、速やかに17市町村に負担金について御相談を申し上げ、皆さん方の負担をより多くして、私ども、することが筑後市民にとっては少しでも負担を軽くすることだということを承知して、それと取り組んでいきたいというふうに考えておるところでございます。(「終わります」と呼ぶ者あり)
○議長(永田昌己 君)
 他にございませんか。
◆7番(田中親彦 君)
 市長の方から、この提案に対する意見書が出ております。その意見書に基づいて、その中の質問点を3点ほど大きく尋ねたいと思います。
 そこで、まずお尋ねしたいことは、九州新幹線船小屋駅(仮称)は、筑後市も、また筑後市を含んだ18市町村による九州新幹線船小屋駅設置促進期成会も、誘致としてという言葉を使ってありますが、誘致をしているものかどうかを確認させてください。私は、期成会の名称のごとく設置促進であり、設置をしていただくよう国や県に対しての要望活動であると思っております。これについていかがか、お尋ねします。
 二つ目に、中段ほどでございますが、議会制民主主義と住民投票に関する内容で、住民投票を求められている目的は、市民の意見は賛否両論に分かれ、拮抗している。今後、巨額の市費が投入される新幹線船小屋駅の誘致は、住民投票で市民の意見をとあります。巨額事業と言われる駅周辺整備計画は、私ども議会でも、昨年の9月の定例会会期中に9月5日と9月22日の全員協議会において、九州新幹線船小屋駅地区新駅周辺整備構想及び計画策定概要報告書の説明を受け、両書によっての質問と、それに対する答弁をいただき、それぞれ、そこまで済ませております。巨額と言われる数字は、報告書の中の筑後都市計画事業で公共団体など区画整理補助事業としての数字であり、内容的には両書の中だけでの話であり、これをもって実施に移るようなものではないと現段階では理解しております。見解の違いがここで発生しておって、建設反対の意見と、それから、設置という目的ですね、これは設置ということは、ある目的のために施設をつくることだと私は理解しております。そういう中で、この見解の違いが発生して、反対運動と、駅設置の必要性を唱えている部分との市民の意見が拮抗しているというような解釈をされて進んでおる現段階だと思います。その辺について、計画書の目的とこの周辺整備について、きょうも多々説明があっておりましたが、改めて説明していただきたいと思います。
 私の理解は、補助事業として取り組む事業は、すなわち公の施設となるためのものは、駅建設と同時にスタートし、完成も同時期である必要があると思います。これは駅の周辺整備とか、県道とかの読みかえですね、これによって新しい駅に対するアクセス的な公の施設、こういうものは、やはり駅の開業と同時に完成しておかなければならない部分だと思います。そのためには、計画書は現在をもって必要であり、その中の国、県に示しておく必要のある内容も含まれております。
 この区画整理事業は、区画整理の部分ですね、そういうアクセス的な部分とは別に、区画整理事業というのは、この場合は、計画書の中では公のものとして計画事業が組み立ててありますが、土地区画整理事業は、組合事業として取り組むこともできる問題であって、これは駅とは切り離した、我々が将来、この地域を都市計画の位置づけとして、ただ、今のままの形で開発していくべきものじゃなくして、やはり行政として、多少リードしていきながら形づくっていく部分ですね、こういう整理事業は、後々十分検討していく問題であろうかと思っております。それについて、今、私が言いました、この計画書の目的と周辺整備事業、これについての説明を請いたいと思います。
 政策を立案し、実施していくのは、市民が選んだ市長が行うべきもので、施行に当たっては、また市民が選んだ議員によって議会ですべて審議して、市民の幸福のために判断をしていくものと思います。それが議会制民主主義であると、私は理解しております。まだまだ議会でも十分な討議がなされておらない、この内容のものを住民投票に移していくのには性急過ぎると思っております。また、市民に対し、間違った情報で市民を惑わすような今回のこの一件については、筑後市の議会制民主主義を問われる問題でもあり、市民に、このところを十分理解していただきたいものと思っております。
 また最後に、 8,863人の署名をいただかれて、直接請求者である方から市長の方に請求されておりますが、 8,863名の署名数である筑後市民の方々の意向も真摯に受けとめ、全面的に市民の代表者である議員各位の御判断にゆだねたいというようなことでございますが、私は、この署名活動ですね、これを皆さん、代表者、それから委任者の皆さんでやっておられる中で、この行動について私が見受けましたところでは、これは法に従っての署名活動が手続上必要だと思います。そういう形でない署名であった部分もあるように見受けしております。これは縦覧をさせていただきました、その中で、私も異議を申し立てれば、その中で解明していく問題であったかと思いますが、そのことだけを指摘しても、 8,863名という署名は事実署名されておられます。
 しかしながら、この手順の違いというのは、受任者が委任状を持って署名に当たられないといけない部分が、私は選挙管理委員会の中の法の確認的なそういう作業が一部漏れておったんではないかなという気もしております。この辺について、選挙管理委員の方にお尋ねしておきたいと思います。(「……いかんよ。これは問題よ」と呼ぶ者あり)(発言する者あり)
○議長(永田昌己 君)
 続けてください。(発言する者あり)
◆7番(田中親彦 君) 続
 これは事務的なことです。これについて、ちょっと再質問の中でお答えいただければと思っております。
 以上、3点につきまして質問させていただきます。(「署名活動にいちゃもんつけたのおかしいぞ。議長、整理」「選挙管理委員会呼んでこんね」と呼ぶ者あり)
◎市長(桑野照史 君)
 今、田中議員から基本的なところで、この新幹線問題は誘致ではないんではないかという御指摘でございますが、私どもも計画駅をつくってもらいたいという要望活動であって、誘致ではないというふうに認識しておりますが、これは私どもの作成したものではないだけに、言葉の問題だろうというふうに思っておりますが、新幹線は今、計画駅を要望しておるという認識でございまして、あくまでも決定権は国の方にあるというわけでございまして、その付近は御理解をいただきたいというふうに思います。
 それから、駅周辺の計画書につきましても、これは午前中から申し上げておりますように、駅ができるまでに、けさの新聞をお読みになったかどうかわかりませんが、前倒しして6年後と言われますから、6年ということは2010年ということになるわけですが、2010年までに周辺整備のことでいろいろしなければならないという制約は何もないということを繰り返し、私、申し上げているところですが、しかし、私たちは、新幹線の駅を計画駅としてつくってもらえれば、こういうものをしたいという計画書はつくって出しておるわけでして、それは、いわば我々地域の夢だろうというふうに思いますが、その夢については方法は、いろいろ方法があるだろうと思います。区画整理事業でやる場合もありましょうし、組合事業として立ち上げることになるかもしれないし、あるいは民間資本を投入することがなることができるかもしれないし、この計画構想が修正されることも、場合によってはあり得るかもしれない。下水道事業一つとりましても、最初の計画から随分、時間的にも延びてきておりますし、計画も修正が加えられてきておるわけでして、これは自治体の行政として取り組む政策としては、これまで常にあり得たことですから、少なくとも基本的な構想は決めた中ですけれども、そのことの修正、あるいは時間的な延伸、そういうことは今後出てくるでしょうし、ますます市民の皆さんが御心配いただいておりますように、財政負担を、財政を破綻させてまで取り組まなきゃならない問題だとは、ゆめゆめ思っておりません。
 しかし、新幹線の駅ができることによって、この地域の将来は必ずや活性化するだろうと、しかも、あえて申し上げますけれども、もし新幹線の駅設置要望に失敗をして新幹線が船小屋を通過した、そして2010年に新八代から博多まで直結されたと、まさに九州全部が新幹線の大動脈がつながったというときに、我が筑後市及び周辺をさあっと音を立てていくだけで、もし新幹線を利用するならば久留米駅ということ、あるいは大牟田ということになれば、私たちは何を、じゃ今後、筑後市の活性化のよすがにしていくだろうかということを考えれば、そのためには、ぎりぎり筑後市の財政の中で、20億円というのは負担の範囲内だというふうに理解して取り組みたいと、このことが子孫のために必ず、よくぞあそこで決断をしたと、先を見ることができたなと、私は評価をいただくものだというふうに考えておるところでございます。
 署名集めの問題につきましては、選挙管理委員会書記長の方から答弁させていただきます。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 署名の部分についてお答えをいたします。
 署名につきましては、今、質問議員おっしゃいますように、地方自治法で定めがあるところでございますが、法の定めに沿って署名をとることが必要でございます。署名を集めるときに、この法に沿っていないということであれば、当然、無効の署名ということになるところでございます。
 署名が 9,730人分ございました。この中には、当然、今御指摘のように、無効事由に該当するものがあったところです。選挙管理委員会では、当然精査をいたしまして、告示をして発表いたしておりますように、無効署名数が 867ということになったところでございます。
 以上のような状況でございます。
○議長(永田昌己 君)
 10分間休憩いたします。
                午後2時6分 休憩
                午後2時16分 再開
○議長(永田昌己 君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
◆7番(田中親彦 君)
 今お答えをいただきました。その中で、私はやはり新幹線の船小屋駅(仮称)の設置は誘致ではないということを強く認識しておきたいと思います。先ほども言いましたように、ある目的のための施設だという、やはり将来この地域の発展性のためには必要だということを市民みんなが理解していただくことを強く願っておきます。
 それと、議論も本当、スタートといいますか、昨年の9月の全員協議会からスタートして今日まで、同じ議論がずっと繰り返されてきておるわけです。それではなくして、私はもっと、やはり市民全員が前向き的な、建設的なそういう気持ちになって取り組めば、この地域は時間的にももっともっと早くすばらしい地域づくりができるんじゃないかなという気持ちを持っております。
 それから、先ほど3点目に質問しました件で、皆様の中からのちょっと指摘があっておったんですが、この署名活動は、収集についてはやはり法にうたってある手順があるわけです。手順があれば、こういうことがやはり選挙管理委員会の中で一つ一つ御確認なされたかどうか、この点を確認したかったわけなんです。私も情報公開とかいろんなことで、例えば、代表請求者から委任された署名収集の方たち、この方たちが何名おられて、最終的に何名で届けられたのか、この辺を再度お尋ねしたいと思います。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 署名を収集して回る場合には、まず届け出が必要でございます。代表請求人はもちろんですけれども、代表請求人から依頼を受けて署名を収集する方々も届け出が必要でございます。この方々につきましては、選挙人名簿に登録をされておる方というふうになっておるところでございます。
 いわゆる受任者という方ですけれども、 447名の届け出があったところでございます。当然、選挙管理委員会では選挙人名簿に登載されておるかどうかの確認をし、御回答をして、それから署名に回っていただくということになるわけです。最終的には署名簿が提出をされたわけですけれども、この 447名のうち 233名の方が署名の提出をなされておるところでございます。
◆7番(田中親彦 君)
 今お答えいただきました受任者、いわゆる委任された方たち、これは手順的には請求代表者から直接委任状を受けられるようなことが決まりでございましょうか、それとも、自分から名乗り出て云々というような、そういう手続でもいいのかどうか、ちょっと確認させてください。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 請求代表者からの申請といいますか、申し出だったというふうに記憶しております。
◆7番(田中親彦 君)
 恐らく、これは署名収集に当たっては、その受任者が委任状を持って、それを添えながら添付して、直接本人が署名に当たられないといけないと思います。そういう中で、今言われました受任者 447名から、逆に請求、連署で出されました署名に添付されておられます委任状者が 233名となっております。この辺に移行された分の中で、例えば、 477名の方の中のどなたかの分が集約されて、 233名の方の中にとじられて出された場合には法的にはどのような解釈をされるのか、おわかりになれば教えていただきたいと思います。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 署名を収集されるに当たりましては、条例制定の場合につきましては条例制定の趣旨なり、あるいは委任を受けた委任状なり、いろんな書類を添付し、そして受任者本人が署名を求めて回るということになっております。したがいまして、今御質問のように、別の方の署名をされたものが一緒にとじられて提出をされたということになりますと、その分の署名については無効ということになります。
◆7番(田中親彦 君)
 わかりました。これには、今後もこういう住民投票あたりの直接請求が多々多々発生するかもしれません。そういう中で署名収集については、やはりこういう公的な決まりがあるわけで、恐らく罰則もあるんじゃないかなと思います。やはり、そういう重みのある市民の意を受けるわけですから、やはりその辺の管理は選挙管理委員会でも十分管理されておかれる必要があると思うんですが、この一つ一つについての手順は今回あられたのかどうか、そこだけお聞きしたいと思います。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 署名が提出をされまして、点検作業を行ったわけですけれども、点検に当たりましては、形式的審査、それから実質的審査というふうに大きく分かれておりますが、形式的審査と申しますのは、いろんな書類がきちんと整備をされておるのか、それから、必要な内容が記入をされているのか、例えば、署名年月日でありますとか、署名者の氏名はもちろんですけれども、生年月日でありますとか、住所でありますとか、あるいは代筆の場合につきましては代筆者の住所氏名の記入があるかとか、いろんなものがありますけれども、そういった様式がきちんとなっておるかどうか、まず形式的な部分の審査をしてまいります。その次に実質的な審査ということで、これは署名者本人が署名をされておるのかどうか、具体的には、重複の署名でありますとか、他人が署名をしたのではないかとか、そういった個々の部分について調査をしておるところでございます。
 今、コンピューターの時代になりまして、かなり早く審査も終えたところですけれども、特に一番多く見られます重複署名でありますとか、選挙人名簿に未登載者、載っておられない方の署名とか、そういったものがあるわけですけれども、こういったものにつきましては、今ではコンピューター処理をして作業しております。したがいまして、以前と比べますと、比べものにならないほど早く、そして正確に処理ができておるところです。その後に、今度は重複の署名であるとか、別な方が署名したのではないか、いろんなそういったものを選挙管理委員会の職員が目で見ながら審査を一件一件やっていったところでございます。私どもは十分審査をさせていただいているというふうに思っておるところです。
◆7番(田中親彦 君)
 最後にします。
 これは、地方自治法の74条の2の3項に当たりますが、「前項の署名簿の縦覧の期間及び場所については、市町村の選挙管理委員会は、予めこれを告示し」とあります。今回、あらかじめ告示されたのかどうか。そして、縦覧の方法などを公表されたのか。この「予め」という部分を御説明してください。と申しますのも、やはり縦覧して、もし異議ある方、そういう場合に、あらかじめ告示されるこういう手続があっておらないと漏れる可能性があります。そういうことも含めて、今回どのような措置をとられたのか、確認させてください。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 縦覧ですけれども、この縦覧という行為は、関係人に縦覧をし、そして署名の効力を確定するというものでございます。皆さんにその結果をよく見ていただくということでございます。そして、この縦覧も関係者の見やすい状態でやってください、それから、縦覧の期間、あるいは場所はちゃんとお知らせをしてくださいということになっております。
 今御質問の時期の関係ですけれども、これは速やかにということですが、一般的には縦覧をできるような状態になるのがなかなか判断が難しゅうございます。早く終われば、すぐ縦覧に供して、そして早く決定をするというのが必要ですので、なかなかいつからやりますというのが非常に特定しにくいわけですけれども、今回は前日に選挙管理委員会の方でいついつから、今回は8日から14日までの7日間縦覧をいたしましたけれども、8日から14日までの間、そして選挙管理委員会の事務局で縦覧に供しますという告示を、これは市の掲示場の方に掲示をいたしております。いわゆる告示と申しますけれども、その旨を掲示いたしております。それから、もう少しわかりやすいようにということで、市役所の玄関のところには大きな張り紙をいたしたところです。それから、選挙委員会の入り口には場所の特定を、ここでやっていますというような表示もしておるところです。できるだけ多くの方に知らせるという方法は広報紙などもありますけれども、これはなかなかすぐには掲載できませんので、広報等にはもちろん載せてはおりません。一般的には、どこもこういった告示で市民の方にお知らせするというのが通常なされておるような周知の方法でございます。
◆7番(田中親彦 君)
 ごめんなさい。これは、あらかじめ告示がされたのかどうか、私はされていなかったんじゃないかなというような気がしてお尋ねしたんですが、されておられたんであれば、私のちょっと見落としかもしれませんので、謝りますが、この点いかがでしたかね。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 これがなければ効力発揮できませんので、当然やっております。また、文書の控えもちゃんと選挙管理委員会の方に保存をしておるところでございます。
○議長(永田昌己 君)
 他にございませんか。
◆2番(矢加部茂晴 君)
 ただいま審議中の議案第34号は、筑後市始まって以来、初めての住民の直接請求による住民投票条例案の制定に関してです。私は議員2年目に間もなく入りますが、本日ほど緊張して議会におります。
 ここで2点、市長に質問をいたします。
 まず第1点ですけど、住民投票を実施するという前提条件として、住民に正しい判断をしていただくためには、正確な情報が住民に知らされ、提供されるということが大事だと考えています。市長のきょうの発言を聞きますと、2月末の27日の臨時議会、ここで十分議論が尽くされた。そして、夜、サザンクスで行われたシンポジウムにおきまして、これで共通の基盤ができたとおっしゃられました。すなわち、市長は住民投票を実施するに当たっての前提条件は整ったと考えてありますか。まず1点お尋ねします。
 もう一点です。午前中の貝田議員の御質問の中で、その市長の回答に、この住民発議は非常に重い、短期間で必要署名数の10倍を超える署名が集まっております、しかし、自分では判断がつかんから議会の判断に全面的に任せますという発言をされました。あるいは、この条例案に付された意見書で述べられております。
 ここで質問なんですけど、私も一議員ですが、議会の判断にゆだねるということなんですけど、市長の心を読み取るというのは非常に難しいことなんですが、議会に判断していただいて、議会制民主主義ですから、市民の合意を得たいと。これは私の憶測ですけど、議会に判断していただいて市民の合意を得たいということでしょうか。あいまいといいますか、判断がつかないというのは、非常に首長として、今後ますます多難な時代においてリーダーシップが問われる中で、ちょっといま一歩明確な発言をといいますか、していただきたいんで、その件に関していま一度お尋ねします。
 以上です。
◎市長(桑野照史 君)
 矢加部議員の御指摘を待つまでもなく、私も住民請求の臨時議会に大変緊張して臨んでおるところでございます。
 住民投票の前提として、情報の提供が不可欠ではないかということでございまして、確かに、私が就任して以来の今までの新幹線問題について振り返ってみますと、議会でも再三申し上げてきたことですけれども、国のプロジェクトゆえに国・県からの、私どもの担当の方にいろんな助言、アドバイス、指導というか、そんなものがなされてきたことは事実でございまして、そういうことも含めて私どもが情報を正確に市民の皆さん方にこれまでずっと提供してきただろうかということになると、内心じくじたるものもあるところでございます。
 そして、昨年の9月議会の終了後のマスコミとの対応の中で数字がひとり歩きしたという事実もあったようにも思います。そして、それから後、反対運動をされておられる方々から強烈な反対のビラが出て、そのことは2月の臨時議会の中で、6人の方からの住民発議による議会の中で、相当整理をされて、私どもはかなりのものが間違った情報であるというふうに市民の皆さん方には認識をいただいた。しかしながら、きょうも朝から弥吉議員とやりとりになりましたけれども、20億円なのか、88億円なのかというところ、この部分がまだ理解を得ていないんではないかというふうに私自身も思っておるところでございまして、将来の課題とするか、当面の問題とするかというところの御納得が市民の皆さん方に十分いただいていない面も強いんではないかというふうに思います。これは行政の側の責任もあろうし、反対をされている方にも理解をしていただいて、共通の情報の中で市民の皆さん方の御判断を仰げればありがたいなというふうに思っておるところでございます。
 そういう中での住民投票の前提はそろったかということですが、どこまでそろえばそろったのか、どこまでが不十分かというのがなかなか判断つきませんので、あえて申し上げますが、少なくとも羽犬塚駅の統廃合とか、新たな1人 200千円の負担増とか、そういうものに対しては市民の皆さん方の理解を得ておるというふうに思いますので、曲がりなりにも情報の提供はできておるんではなかろうかというふうに、突然の質問ですから思いますが、瞬間的に私はそういう認識を今持っておるところでございます。
 それから、大変 8,863というのは重いという、本当に朝の繰り返しになりますが、相当の方々の署名があるというふうに思います。場合によっては、その署名の中に、いや、新幹線は賛成だよと、しかし住民の皆さん方で決着をつけたらどうだという方も署名をされているという話も聞いておりますし、そういう意味で反対か、賛成かという判断じゃなく、市民の皆さん方に住民投票によって決定をしていただくというやり方というのも、朝からの御質問にあるように、なるほどそれも私は常に市民が主役ということ言ってきておりますだけに、そういう方法もあるのかなとも思っております。ただ、私の理解の中では、少なくとも私が就任するまでに、18市町村での期成会の立ち上げ等についての筑後市議会の合意も得ていたということを聞いておったところでございますので、それが今ごろ何でこういう困難になったのかなあというふうに思ったりもしておるところでございます。
 そこで、そういう中で 8,863の重さということも十分認識しながら、例えば、わかりやすく言いますと、過半数の方が署名出してこられたら、私は議会のどなたがおっしゃっても、これは過半数の人の署名じゃないですか、ぜひ住民投票で決着つけましょうよというふうに皆さん方を説得するかもしれません。それから、法的に要件を満たしておる 700数十の数字ぎりぎりのところであったら、法的に満たしておったって、これは少数意見じゃないですかという判断をするかもしれません。そのまさに中間的なところで、この 8,863というのは難しいなあとつくづく思っておるところでございまして、願わくば今御指摘いただきましたように、国家的なプロジェクトにボタンのかけ違いはあったかもしれませんけれども、市民の合意を得て、なるべく財政負担の少ないところで、やはり後でほぞをかむというか、新幹線が通過していくのをほぞをかんで見るという事態だけは避けて、みんなの気持ちが一致すれば大変うれしいことだなという思いを持って、きょうに臨んでおるところでございますから、そういう私の心境をぜひ御理解いただいて、賢明な市民の代表の皆さん方の御判断にゆだねたいという心境でございます。
◆2番(矢加部茂晴 君)
 まず、1点目の答弁に関してなんですけど、一定の理解は得られたと。市民に情報といいますか、広報紙とか、あるいはシンポジウム等で提供したということですね。ということは、すなわち2月の臨時議会において、ある議員――複数の議員ですけど、住民投票はしたかばってん、十分な説明がまだないけん、時期尚早だという意見が複数ありました。あるいは本日、田中親彦議員の先ほどの話の中で、間違った情報が提供されておるという話もありました。市長の認識としては、今現在、4月末に入りますが、筑後市民に対して行政としては情報の提供はやりましたというふうに私は市長の答弁で感じました。ですから、この住民投票条例案に対して反対される議員の方々で十分な説明がなされておらんというのは、市長の認識では十分説明しておるからということになりますよね。私も2月の臨時議会で意見を述べましたが、まずまず共通のといいますか、賛成、反対、ほぼ同じ土俵に乗ったんだなという認識をしております。すなわち、情報公開を実施し、住民投票を実施するに当たっての前提条件はほぼ整ったと、私もそう認識しております。
 となると、じゃあ、住民投票をやる条件はそろったということで、本日議会にかけられておりますが、市長は先ほど議会にゆだねたいんだということです。私は、果たしてこの問題に関しての今の議会の勢力と市民の民意に大きなずれがあるんではないかと思います。乖離があるんじゃないかと、ずれがあるんじゃないかと。住民の直接請求のこのたびの署名数は、必要署名数の10倍を超える数なんですよ。近年、大きな話題となった静岡空港の住民投票条例案ですけど、これ議会で否決されましたが、この条例案の署名に当たっては県民の、4倍を超える署名が集まった。しかし、否決されたという大きな問題、例えば静岡県にあります。本市の場合は短期間で10倍を超える署名数です。4人に1人が大事なことは自分たちに決めさせてくれと、熱い訴えのかたまりなんですよ、署名簿は。
 話を戻しますが、議会と市民の民意の乖離の件ですけど、1年前の市議選において、この問題は相当大きな争点になっていますか。その大きな争点を経て、我々議員が今ここに座っているんですか。なっておりません。なぜなら、初めて議会に財政、試算等含めたことが公になったのは9月議会ですからね。それから市民に初めて知らされたわけですから。よって、議会と市民の民意にずれがあると、ですから、議会制民主主義で確かに議会で議決すべきところかもしれませんが、この問題は住民投票に決すべしだと私は考える議員の一人です。
 2点目に関して、いま一度見解をお願いします。
◎市長(桑野照史 君)
 朝から繰り返し私の意見はもう申し上げておりますので、矢加部議員の意見は意見として承りました。
◆2番(矢加部茂晴 君)
 先ほど、認識のずれというお話をしました。今回は、じゃあ、見解のずれということでしょうか。
 それでは、市長に最後にちょっと質問いたします。
 先ほど演壇で申しましたが、この問題に関して果たして、市民の合意を得たと、これは市長はどういう機会において市民の合意を得たと判断されるんでしょうか。午前中、貝田議員が市民の合意の点に触れられました。これは大きな問題なんです。なぜなら、この新幹線新駅に関して、私は設置に関してすべてに反対しているわけじゃありません。先ほど、市民に対して一定の理解が得られたと市長おっしゃいました。私もそうだろうと思うんですよ。ほぼ議論が収れんされてきているなあと思うんですよ。すなわち、この駅設置に関して疑問を呈している方々、例えば、今回の 8,863名の方々は、やっぱり最大公約数、一番疑問をといいますか、懸念されているのはコストの問題なんですよ。
 市民の合意と言いましたが、いま一度お願いします。
◎市長(桑野照史 君)
 午前中にも弥吉議員にも申し上げたところですが、白は白、黒は黒と明確に、どこの時点でどういうふうになるかということはなかなか判断がつきにくいんだろうというふうに思います。ただ、私の今受けとめておるところからいいますと、ある時期に比べると、相当市民の皆さん方の理解を得ることができたな。そのある時期というのは、2月の議会とシンポジウム、それから後の、もっとありていに言いますと、私の思いからすると、あの時期、2月27日ごろであったらば、有権者の過半数の署名が集まるんじゃないかなと思ったりもした時期もありました。しかし、いろんな総合的に、一つのことでは言えないもろもろのものがあるわけでして、そういう中で市民の皆さん方の理解を得つつあるんではないかなと思うし、願わくば、きょうのこの議会のやりとりの中でさらに理解を深めていただければありがたいというふうに感じておるところでございまして、私もすべて私一人で判断をするものでもありませんし、市民の代表であられる皆さん方との議論の中で方向性は今後も出していきたいというふうに考えておるところでございます。
◆2番(矢加部茂晴 君)
 今お答えありましたが、私もちょっと熱っぽくなりまして、言いたいことを忘れまして、今思い出しましたけど、市民の合意の件でですね、こうよく言われますよね。船小屋に駅をとめんと将来の世代に禍根を残すよと言われる方もおります。私は、こう思うんですよ。市民の合意をきちんと得ておかなければ、今後の桑野市政の運営に禍根を残すと私は思います。やはり厳しい時代、私は3月議会の一般質問の中で市民事業評価等々質問いたしましたが、今後厳しい財政難の中で一つの事業等とあるいは施策、やっぱりこれは特に多額のお金がかかる事業に関してはきちんと市民の合意を得なければならないと思うんですよ。ですから、今回、私も住民投票をやろうということで署名集めをいたしました。その中で私が感じたのは、ことし筑後市が50周年を迎えますが、ことしほど、私が物心ついて、私は43歳ですが、筑後市民にとって自治を学ぶといいますか、この住民投票を通して市政に参加しようという芽が芽生えたんじゃないかと私は思います。私も実際、住民投票をやりましょうよということで回りながら、いろんな方とお話しながら、そう実感しました。
 私が言いたいのは、今後の事業展開の中で、駅設置に限らず、きちんと合意を得るようにしておかなければ、非常に市民からの突き上げ等、やっぱり運営が厳しくなると、私は逆に心配しています。ですから、今回の住民投票というのは大きな布石だと私は思うんですよ。ですから、先ほど市長は過半数の署名があればとかおっしゃいますが、全国の住民投票の署名数を調べてください。過半数の署名なんてありませんよ。欧米では日本より民主主義がより定着しております。普通に住民投票が行われて、必要な事業を決めています。ですから、10倍を超えるこの数を、市長がおっしゃった、重いと。そうなんですよね。ですから、これは市長に言ったってあれですから、議会できょう採決されるわけですね。一人一人の議員が、私も含めて胸に手を当てて最後決定されるかと思いますけど、ですから、私が言いたいのは、市長に対してお願いしたいのは以上です。
 以上、終わります。
○議長(永田昌己 君)
 他にございませんか。
◆20番(貝田義博 君)
 先ほどの田中親彦議員の発言に関してでありますが、発言内容は、有効、無効の判断をする市選管の審査のあり方について、一部疑義のあるもののニュアンスの発言であったように私は思います。そのことがもし事実だとするならば、大きな問題であります。私は、市選管は厳正な処理をされて 8,863の有効署名が確定されたと思うわけでありますが、改めて明確な答弁をお答え願います。
◎選挙管理委員会書記長(平野正道 君)
 期間は短期間でありましたけれども、夜遅くまでかかって残業しながら、できるだけ早く結果を出すように努めたところです。もちろん、その中では正確に審査をさせていただいたところです。(「終わります」と呼ぶ者あり)
○議長(永田昌己 君)
 ほかにございませんか。
◆18番(村上知巳 君)
 所管の委員会ですので、委員会の方で聞こうかと思っておりましたけれども、かなり議論が、この住民投票条例を市長が何で議会にかけてせんやったかというふうな強い意見もあったようでございます。しかし、今回は私たちにこの条例をどうするかという判断をされた議案でありますが、私もこの住民投票条例の重要性というのは議会人ならちゃんと理解するだろうというふうに思っております。
 しかし、きょうの質問の過程で新幹線に反対という立場でのかなり質問があったように思いますが、私たちは議会人として、これまでの新幹線船小屋駅の建設に向けての議会の取り組みというのをないがしろにしたらおかしいんじゃないかというふうに私は思います。これは申すまでもなく、馬場前市長さんからの継続重要案件でございます。私は桑野市長をかばうわけじゃございませんけれども、やることに際して強硬な反対の意見が出ておりますけれども、私たちは議会として、この新幹線の18期成会を立ち上げるときには、平成13年の10月23日だったと思いますよ。全員協議会において、馬場前市長のときに、馬場前市長が筑後市単独で船小屋駅の設置をお願いしても到底不可能だ、ですから近隣の皆さん方の応援を得て、この期成会を立ち上げたいという基本姿勢を議会に提示をされております。中にはそのときに、いや、駅は羽犬塚駅につくらにゃいかんという強硬な意見も出ました。しかし、羽犬塚駅では事業料の問題とか、それから近隣の市町村の考え方もあるから到底無理だということで、私は18期成会にお願いをするということで期成会の立ち上げを議会としても合意を見ているというふうに思っております。そのときに私の方から明確に皆さん方に船小屋ということでお願いをした経緯を私は覚えておりますが、今新幹線の整備室がなくなりましたので、建設経済部長か何かに確認の意味で、私はそういうことを踏まえて、これまで進んできた事業だというふうに思っております。
 この住民投票条例、私は市長が議会にどうするかという判断をゆだねたということは、大変ありがたいと思います。これをそのまま突っ走っておったら大変な議会軽視、皆さんが言われるそういう結果につながろうと思います。そういう住民投票条例の署名のとり方、これが私はいかがなものかなというふうに思います。これは、皆さんも署名をされて感じられたと思いますけれども、市長は市民の理解が一定は得られたというふうに言われますけれども、まだまだ市民の多くの人がそういう正しい理解を得ていないというふうに私は思います。なぜなら、そういった 100億円の血税とか、今でも本当にそれだけ金を突っ込むんですかというお尋ねがたびたびあります。行政も、確かな情報を行政の責任として市民に提供する責務があります。しかし、私たちも確かな情報、確かな数字というのを市民に提供する責務があろうかと思います。今日の混乱というのは、そういった確かでない数値、ゆがんだ情報で市民の混乱を招いた、それがまだ解決していないというふうに私は思いますよ。ですから、今の時期でこの署名活動による住民投票に求めるこの議案をいかがなものかなというふうに思います。
 市長はどういうふうに思われるか知りませんが、この署名のとり方で、まさしくまだ筑後市民が納めた税金を 100億円も投入しようとしている。20億円は、はっきり議会で市長が、いや、それ以下で努力をします、期成会は今後の駅設置の後に検討、協議をさせてくださいという明確な答弁があっております。あとの周辺整備というのが既にもう決まったようなことでは、私はそういう判断というのはいかがなものかというふうに思います。もちろん、そのためには必ず筑後市の財政経済状況、それから地元の同意も必要なんですよ。また、検討委員会も立ち上げるというふうに市長は答弁をされておりますので、私は本当に今の時期にはいかがなもんかなというふうに思います。また、やるにしろ、例えば、もし周辺開発整備が駅決定後、周辺開発整備に取り組むとするなら、予算審議というのは当然、当時は私はいないかもしれませんけれども、議会の責任として市民の意見を聞いて判断すればいいことだというふうに思います。
 先ほどの全協の市議会のまとめを、私の言ったのが正しいかどうかの確認の意味で答弁をお願いしたいということと、この 100億円も投入をしようとしている新幹線船小屋駅という、こういう署名のあり方について、市長の見解をお尋ねいたします。
◎市長(桑野照史 君)
 4期目になられる村上議員の過去の事実だろうと思います。私のいないときからのつぶさな経過報告がございまして、まことに私は、余りそう言ってしまうと、何か私が責任回避しよるように言われるんで余り好きではないんですが、間違いなく手順を踏んで先輩市長のところから進められてきたものを私は継承して、この問題に取り組んでおるということは紛れもない事実でございまして、ここに並んでおる職員諸君の方がその経過は知っておりますので、当時の担当の方から答弁をさせていただきたいと思います。
 と同時に、私になりましてからも、るる議会で議論をしながら予算の中にお金は組み込んで御議論をいただき、議決をして予算化をして進めてきておる。私は、一つも単独で勝手に私の思いでいろんなことに取り組んだということは一度もありません。そういうことはありませんけれども、先ほどの質問にありますように、国家的なプロジェクトゆえに国・県との御指導の中でもっと積極的に情報提供を急いだ方がよかったんじゃないかと思われるところを実は、とめられたとは言えませんけれども、そういう部分もあったことも事実です。それから、この情報が、数字がひとり歩きした中で、今御指摘をいただきますように、昨年の9月の段階の終わってからの説明の部分が極めて不適切ではなかったのか、それゆえにマスコミを通じて 100億円という数字が走ったというふうに思うところもございます。
 ただ、駅周辺に最大20億円と再三申し上げておりますが、そのプラス駅建設に20億円と申しておりますが、駅周辺について、あの構想計画どおり進めていくとすれば80数億円ぐらいの金がかかることも事実でございます。しかし、それもきちっとその数字が固まったものではなくて構想としてできておる状態ですから、今後、今御指摘をいただきましたように、地元の意見も聞き、いろんなことを取り組む中で、場合によっては構想の修正もあるかもしれないし、あるいは、とても財政的に負担に耐えられないということであれば、年月を長く延ばすという方法もあるかもしれないし、民活のものを入れてきてやるとか、いろんな方法があるということを考えれば、 100億円かかるげなという断言的なことはそれは正確ではないんじゃなかろうかと思ったりもしております。
 ただ、先ほどの矢加部議員の質問の中にもありましたように、市民の皆さん方には、その前の段階はもっと、桑野が羽犬塚駅はのうなると言うたげなとか、あるいはいろんな話が、もうくどく言いませんが、そういうものが踊りました。それから比べると、今まさに駅に20億円かかるのか、周辺をどうするのかということですから、私はきょうも繰り返し言いますように、周辺はあえて駅ができた後に取り組んでも国土交通省からの特段のおしかりはないんですと。だから、それから後の課題として取り組むべきと、それを私が白紙だという表現をしたことは事実にございますが、それが白紙というのも、白紙と、もとに戻すかと、そんならその分はパアになるじゃないかと言われると、そうでもないです。しかし、駅の周辺の開発に関しては財政も絡めて、手法も絡めて、さまざまないろんなこれからの取り組みとして必要だろうというふうに思っておりますが、何はともあれ、今この時点では最大で20億円、間違いなく、これからさらに地元負担を少なくする努力をして、皆さん方にも御報告をしながら、しかし、30年、50年の将来を見据えた我々筑後市にとっての大きな夢をここで踏み外すことはできないという思いは十分持っておるということでございます。
◎建設部長(加賀田慎一 君)
 平成13年10月23日に全員協議会を開いていただきまして、その際に、先ほどおっしゃいました期成会の設立についてということで、いろいろ議論をいただきました。議論の中身については相当いろいろ、駅の位置の問題、事業費の問題ございましたので、それはちょっと省かさせていただきますけれども、最後に当時の村上議長がまとめをされました。一部の議員からは反対という意見も出ました。しかし、基本的には、場所の問題で意見も分かれましたけれども、それには執行部の答弁にも問題があったと。今後の筑後市、それから広域合併、県南を含むのか、そういう今後の浮揚につながるような計画の中に駅設置の問題を盛り込んでいただくということについての期成会を議会として認めてもらうということについて了解をお願いしたいということで、その当時、まとめをされたところでございます。
◆18番(村上知巳 君)
 委員会であとはお尋ねしたいと思いますが、やはり20億円というような駅建設に向けて、それは大変な事業料ということはわかります。しかし、これはあくまでもしっかり財政を見詰めて、市長は10年ぐらいでというふうな考え方もあるようでございますけれども、前回も申しましたが、羽犬塚駅周辺整備だけでも、これまで20億円近い投資をやっておるわけですね。こういったことをやはりばねにして、これからの筑後市をどういうふうなまちをつくるか、その核になるのが新幹線であってほしいというふうに私は思いますし、近隣の市町村ともそういったことをしっかり今後協議を進めてもらうということが条件になってくるというふうに思います。
 この周辺整備構想ですか、これは筑後市のあらゆる団体の方たちが学識を交えて協議、検討をなされて、そして概要書ができ上がっておるわけですね。ですから、そういう意味でも市民の意見というのは十分取り入れられた結果にもつながるだろうというふうに私は思います。
 そういったことで、私の最初の質問で、署名の内容にいわゆる 100億円という、署名をとるときにこういう数字が入っておることを市長は御存じだったですか。
◎市長(桑野照史 君)
 今回の署名集めのですね。(「そうです」と呼ぶ者あり)いや、私は不覚にして知りません。極端に距離を遠くしておりましたんで、全く私は知りません。
◆18番(村上知巳 君)
 だから、こういうことでやはり市民に確かな数字と情報の上で署名活動をやってもらいたかったというふうに私は思いますよ。ちゃんと代表者の平田真一郎さんの名前もありますし、署名そのものの考え方は私はいいと思いますけれども、税金を 100億円投入しようとしていると、これは本当にやはり市民に確かな情報と正しい数値で署名をとるならもう少し、そういう意味でも署名をされた本人さんでもはっきりした情報は、確かな数字というのは御存じないわけでしょう。そういうふうに私は理解をしたいと思いますが、市長のお考えはどうでしょうか。
◎市長(桑野照史 君)
 そのチラシは私、実は本当に見ていないんです。見ておりませんので、そういうものをつけて署名をとって回られたということですか。だとすれば、私は矢加部議員の質問に対しての答えを訂正せざるを得ません。市民の皆さん方の大方の理解を得たという答弁を訂正せざるを得ないと思います。というのは、まだ見ていませんからよくわかりませんが、駅をつくるのに 100億円かかるようなことじゃないんでしょうか。だとすれば、それは正解ではなくて、再三申し上げておりますが、駅をつくるのには最大で20億円、それから後の駅周辺に取り組むというのには、今の構想案でいけば80数億円かかるけれども、それは将来取り組むことであって、そのことに対して国交省からの縛りは何も受けていないというふうに私は言っておりますので、船小屋駅に関しては、私の表現から言うとぎりぎり最大20億円で駅はできますよと。将来は、そりゃ、駅周辺をやるときにはお金は別途かかるでしょう。しかし、それはいろんな方法があるんではなかろうかというふうに考えますから、そういう頭の判断をする私にとっては新幹線 100億円かかるというのは正解な表現ではないというふうに思います。(「あとは委員会で聞きます」と呼ぶ者あり)
○議長(永田昌己 君)
 長らく質疑をいただいたところでございます。もう大体、挙手の方もいらっしゃらないみたいですので、10分間休憩して、先に進行させていただきます。
 10分間休憩いたします。
                午後3時15分 休憩
                午後3時25分 再開
○議長(永田昌己 君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
◆14番(若菜道明 君)
 建設部長にお尋ねいたしますが、先ほどの村上議員の中で、平成13年10月23日の全員協議会の中身を説明されましたが、私は肝心なことが二つ外れていると思います。略されております。それは、一つは馬場前市長のときは、駅には10億円程度と、そして何ら駅周辺のほかの今問題になっております88億円の問題は全然出ておりません。それと、船小屋駅周辺だけじゃなく、羽犬塚駅周辺も皆様の御意向ではどうかなるだろうと、こういうふうに言われましたから、そこいら辺はどんなだったか、部長から明確に答えをお願いします。
◎建設部長(加賀田慎一 君)
 申しわけございません。最後のまとめだけを申し上げましたので、この中身について全部申し上げますと、半日かかった全協でございますので。
 確かにおっしゃいますように、先ほどちょっと言いましたように、この中で駅の位置の問題、羽犬塚駅なのか、船小屋駅なのかとかいういろんな問題の大激論がございました。そこの中の最後の部分として、最後の分だけを私は言ったわけでございまして、例えば、その10億円の問題も駅舎の建設について10億円だというお話も出たのは間違いございません。ただ、そのときには駅舎、あるいは線路、この事業費は一体どのくらいなのかというのがまだ未知数といいますか、わかりませんでしたので、そういうお話が執行部の方から答弁としてあっていたというふうに思います。
 羽犬塚駅の周辺の問題も、最後のまとめの前段、そのすぐ前に当時の馬場市長が18市町村の中でも船小屋駅周辺ということで進めておりますので御理解を賜りたいという、その後に弥吉議員の方から御意見ございまして、船小屋という地名が出てきたけれども、広い意味で筑後市の浮揚のためにどこが一番いいのかというのを検討せにゃいかんぞという御意見もあったわけでございます。さっきちょっと言いましたように、これ全部言いますと長くなりますので、はしょりました。そういう御意見があったことも事実でございますが、最終的には当時の村上議長が18市町村の期成会をつくることについてまとめをされたということでございます。
◆14番(若菜道明 君)
 それで、先ほどの村上議員も言われたように、議会で一応こういうふうに了解ということについて、私も何ら反対はしておりませんでした。しかし、現市長は、恐らく12月3日に市長になられたと思いますが、その後の議会のときにいろいろ言われて、東京に自分が上ったら、もう時期既に遅しと、それで船小屋じゃないと羽犬塚はどうしてもだめになりますよと、こういうことも言われたことも私は存じております。それで何ら、昨年の9月まではそれについてだれ一人この議会では――共産党の貝田議員と、北島議員はどうか知りませんが、ほとんどその問題については触れなかったと思います。そして、羽犬塚駅周辺の方たちが約2週間で約 4,000名か、よく存じませんが、そのくらいの署名を集められまして、市長のところに持っていかれたと思います。そうすると、その後か前か知りませんが、私は市長はその方たちに二つの大きな約束をしてあります。その内容については、私はここで申し上げませんが、そういう点がほごにされているというか、まだ実現もしていないし、何ら手もつけておられません。そういう点において、駅前の人たちも非常に市長の手法というか、やり方において、なかなかこの新幹線の船小屋については理解が得られない点があると思いますね。
 それと、いつも市長が言われますが、駅だけに20億円と、その周辺はまた後からと、こう言われますが、私の3月の一般質問にも、駅設置の決定後すぐ取りかかると明確に答弁されているわけです。きょうのいろいろな人の質問の中では開通後と、これも私は非常に市長の答弁に疑問を感じているわけですよ。そこいらはどんなですか。その二つの約束も、答弁をお願いします。
◎市長(桑野照史 君)
 私は12月3日に就任いたしまして、1週間後ぐらいです。まだ年内のうちに、ぜひ羽犬塚駅に新幹線の駅をつくってくれと、こういう話がありました。私はそれを受けたときも、当然のことながら、これは市民の声の一つだなと。 3,460幾つだと思いますが、まだ私は実は保管してあります。しかし、その後、私は就任をして、あいさつに東京や県庁に行ったわけですが、この中で実は馬場前市長とどういう御議論があったかわかりませんけれども、私なりの判断としては、私が羽犬塚に駅をつくってくれと、筑後市としてはそれを要望すると言ったときに、この新幹線問題は消えてしまうというふうに判断をした。一つは、羽犬塚には船小屋と比べるとはるかに膨大な経費がかかるというのが1点、それから、18市町村のチームワークで進めないとできないというもののチームワークが壊れると、この2点でできないというふうに判断をして、私は年内のうちに商工会議所の3階に行って、20数名の方にその説明を申し上げて、船小屋でなければ駅は実現できませんという話をしたところでございます。
 そのときに何か二つの約束をしたと。その二つの約束というのは、いろんな意見が出ましたよ。私は約束という認識はしておりません。例えば、紙か何かに書いてしたことでもないしですね。要望が幾つか出ました。出た中に、例えば今、橋上駅に取り組むという委員会の中で出てきておりますが、そういうのじゃなくて、全部底上げてしまえと。その底上げるという話は私も非常に興味を持ったことは事実で、そこで興味を示しましたけれども、とてもとても船小屋の新幹線の駅にかかる費用どころか、物すごく金のかかる、 150億円ぐらいかかるようなことのようですので、それはちょっと実現できないなというふうに思っております。
 もう一つあるのは、駅前の駐車場の問題だろうかというふうに思っておりますが、私の友人があの付近におりますので、その付近のところは今後、新幹線の船小屋駅設置にかかわらず羽犬塚駅前は通過するわけですから、そのときに羽犬塚の駅舎の問題とそれから前の問題を取り組んでおる中の一つの事業として、今当然考えておるところでございます。ただ、駅前周辺開発委員会の中に余り御参加いただいておりませんので、その付近のところの議論が進まなかったんではなかろうかなというふうに思っておるところでございます。(発言する者あり)
 済みません。私がくるくる変えるという話ですが、船小屋駅設置が決まりますよといったら、直ちに取りかかるというのは駅をつくるための駅設置の委員会です。それについても住民の意向を聞こうじゃないかという話でありまして、それがどうも誤解を受けておるようですけれども、駅をつくることに対しては、駅決定後、直ちに委員会を立ち上げる。つまり20億円部分でございます。80億円に関しては、駅ができた後に財政をにらみ合わせながら、これからやっていくというところが勘違いでとられているんじゃなかろうか。駅決定後、直ちに80億円にまで着手するというふうに私は発言したことはございません。それは、しょせん勘違いじゃなかろうかというふうに思います。
◆14番(若菜道明 君)
 市長が私の勘違いと言われれば、3月議会のテープを起こしてください。私は、その時点で問題になっている98億円がどうですかと、私はこうはっきり聞いているわけですよ。じゃあ、そういうふうに私の勘違いじゃありませんから、私の質問はそういうふうにしておりますから、お願いします。
◎市長(桑野照史 君)
 テープを起こしていただくことにはやぶさかではありませんが、もし、今重ねて若菜議員が言われるようだとすれば、私はそういうふうな受けとめ方をして答弁をしたということでございます。
◆14番(若菜道明 君)
 それで、これは私の勘違いでは絶対ありません。私ははっきり98億円についてはと、こう言っておるわけですから。
 それと10億円、20億円の、全部からすれば10億円の違いでしょうけど、13年10月23日のときは、あくまでも10億円からは超さないということがいろいろ意見が出て、意見の一致というか、そういうふうになったわけですから、私は10月23日の全協のなんていうことは、全然それから変わってきているわけですし、何回も言いますが、私は10億円で船小屋駅ができれば、何ら反対するものではありませんよ。何ら全然、新幹線そのものに反対するわけでもありません。ただ、余りにも去年の9月にああいう構想と市長たちは言われますけど、これはあくまでも年次計画でもはっきり出してあるわけですから、私は構想も計画も一緒と思うわけです。予算がつかねばされん、それは当たり前のことで、今度の20億円についても、それは地元筑後市の負担が18億円になるか、15億円になるか、3億円になるかわかりませんが、これも当然議会は通らねばならないと思いますから、私は計画のときに出るとが、やはり議会として、また市民として、総計の約90億円ぐらいで船小屋駅はできるとかなと、そういうふうな理解を私たちは市民が持たれるのは当たり前と思うですよ。市長が言われるように、駅は20億円、周辺は別個ですよと言われても、なかなか市民の方はやはり一緒に考えるとじゃないですか、市長がどんなに言われても。
 それで、いろいろ自分の意見のPR仕方はあると思います。それはそれで自分の意見をはっきりPRして市民の賛否を問うていただきたいと、私はこれをお願いして、終わります。
○議長(永田昌己 君)
 他にございませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 他に質疑もありませんので、議案第34号の質疑を終結いたします。
△日程第4 議案第35号
○議長(永田昌己 君)
 日程第4.議案第35号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市一般会計補正予算(第8号))について、質疑はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 質疑もありませんので、議案第35号の質疑を終結いたします。
△日程第5 議案第36号
○議長(永田昌己 君)
 日程第5.議案第36号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市下水道事業特別会計補正予算(第5号))について、質疑はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 質疑もありませんので、議案第36号の質疑を終結いたします。
△日程第6 議案委員会付託
○議長(永田昌己 君)
 日程第6.議案の委員会付託を行います。
 お手元に配付しております議案付託表のとおり、所管の常任委員会へ付託をいたします。
 暫時休憩いたします。
                午後3時40分 休憩
                午後4時58分 再開
○議長(永田昌己 君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
 休憩中に議会運営委員会を開催していただきました。ごらんのように、5時までということで時間がありませんので、時間延長について御協議をいただきました。本臨時会を終了まで延長するということで御協議いただいたわけでございますが、これについて御異議ございませんでしょうか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 異議なしと認めます。それでは、本臨時会は終了まで時間延長するということで決定いたしました。
 暫時休憩いたします。
                午後4時59分 休憩
                午後5時23分 再開
○議長(永田昌己 君)
 休憩前に引き続き会議を開きます。
△日程第7 委員会審査報告
○議長(永田昌己 君)
 日程第7.これより委員会の審査報告を行います。
 総務文教委員会の審査報告を委員長にお願いいたします。
◎総務文教委員長(池田光政 君)
 お待たせをいたしました。総務文教委員会に付託になりました議案の審査報告をいたします。
 議案第34号 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例制定について申し上げます。
 まず、住民投票に反対としての意見で、2月27日のシンポジウムのアンケートでは6割が賛成で、その時点で合意が得られておるという判断であるので、住民投票には反対であると。それと、計画駅は将来のためにある程度の財源負担なら進められるべき駅であり、設置に賛成しているものとして住民投票には反対であり、設置に向けた大事な時期に混乱しているイメージを与えることは筑後市にとって大変なマイナスである。署名と一緒のチラシに問題があり、市民に正確な情報が与えられていない。以上の結果、住民投票には反対である。
 市民病院、サザンクス建設のときは反対を誘導する人がいなかった。市立病院とサザンクスの財源と比べて、駅設置は20億円であり、住民投票の必要はないと考える。期成会や県南総合開発促進会議でも駅設置の要望支援の合意がされており、筑後市だけでは決められる問題ではない。誤った情報が流される中での住民投票をすることには反対である。混乱した情報で市民が大変混乱していることは非常に残念であり、市民を不安に導いた結果になったことは残念である。これらの状況では住民投票ができる状況ではない。だから、住民投票には反対であると。
 また、これは賛成の意見でありますけれども、筑後市は当事者であるので、これは住民投票に十分なじむ問題であるので賛成であると。
 そういうふうな全員の意見を聞いた上で採決に移りまして、議案第34号は賛成少数で否決であります。
 続きまして、議案第35号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市一般会計補正予算(第8号))について申し上げます。
 審査の結果、全員賛成、原案可決であります。
 以上、総務文教委員会に付託になりました議案の審査報告を終わります。
○議長(永田昌己 君)
 ただいまの総務文教委員長の報告に質問はございませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 質問もありませんので、総務文教委員長の審査報告を終了いたします。
 次に、建設経済委員会の審査報告を委員長にお願いいたします。
◎建設経済委員長(永松康生 君)
 建設経済委員会に付託になりました審査の結果報告を申し上げます。
 議案第36号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市下水道事業特別会計補正予算(第5号))は、流域下水道事業の課税額の確定に伴い 200千円を増額補正及び消費税還付金の確定に伴う 200千円の減額補正であります。
 審査の結果、全員賛成、原案可決であります。
 以上、建設経済委員会に付託されました審査の結果報告を終わります。
○議長(永田昌己 君)
 ただいまの建設経済委員長の報告に質問はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 質問もありませんので、建設経済委員長の審査報告を終了いたします。
 これより全議案の討論、採決を行います。
△日程第8 議案第34号
○議長(永田昌己 君)
 日程第8.議案第34号 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例の制定について、討論はありませんか。
 まず、反対討論から行います。
◆16番(永松康生 君)
 16番永松でございます。筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例制定について、反対討論を行います。
 新幹線船小屋駅の誘致については議員各位も御承知のとおり、今までに何度も市議会において審議されてきた経過があります。その結果を踏まえて、18市町村との計画駅誘致期成会が設置され、関係市町村を挙げて誘致運動を進めてきました。私たち市議会議員は、市民の代表として市民の立場に立ち、筑後市の将来を考え、真剣に審議検討を行ってきたものであります。あわせて、近隣の市町村を含めた地域住民の利益になるものと運動を進めてきたものであります。最後に私たちが今考えなければならないのは、目先の問題より次の時代の人々の夢を実現することを真剣に考えなければなりません。ここで改めて見直すということは、今までに審議検討したことを否定するものであり、市議会の権威を損なうものと言わざるを得ませんし、18市町村との信頼関係にも影響することになります。
 以上のことから、本案について反対討論といたします。
○議長(永田昌己 君)
 賛成討論はありませんか。
◆20番(貝田義博 君)
 条例案に対し、賛成の立場で討論を行います。
 今日の政治経済情勢を見ると、明らかに期成会が発足した当時と今日とは大きく情勢が変化してきています。地方交付税の削減などあり、財政の見通しが先行き不透明であることに加え、合併問題の急浮上など、予期せぬ新たな問題も出てまいりました。そうした中に、駅建設20億円、周辺整備費68億円の地元負担が出されて、問題が一挙に噴出したわけであります。駅建設と周辺整備は別だと市長は言われますが、それをどう理解し判断をするかは、市民自身であります。また、不正確な情報により市民が混乱していると言われますが、この間、シンポジウムもありましたし、市長も認めておられますように、情報の提供はかなり進んできたのも事実であります。加えて条例案では、今後、改めて正確な情報提供と市民が判断をするための30日以上の周知期間も設けられています。駅設置が決まってからでは遅過ぎます。今だからこそ、市民の明確な意思を問うた上で、今後どうするかを決めるべきであります。それを経ずして、このまま進むならば、さらに市政は混乱をするばかりでしょう。
 住民投票をして市民の賛否を問うことに何の問題がありましょう。質問の中で指摘しましたように、駅設置の是非を問う住民投票を実施することは、全国のこれまでの実施例を見ても 100%なじむ問題です。それをなじまないなどとすることは、私は不見識きわまりないと思います。市民が主役の市政を貫くならばこそ、住民投票を実施すべきであることを申し上げ、賛成討論といたします。
○議長(永田昌己 君)
 他に討論はありませんか。
◆6番(坂本好教 君)
 6番坂本好教です。私は、筑後市が九州新幹線船小屋駅の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例について、反対討論を行います。
 本年2月に行われました議員提案によるこの問題の臨時議会の折にも意見を述べましたが、私は九州新幹線船小屋駅は筑後市の将来に大きな夢と希望を与える一大プロジェクトだと思っております。福岡県においても、県南公園と新幹線駅とをリンクさせることにより事業効果を拡大し、さらに県南の振興を図っていくという目的で全力で取り組んでいると伺っております。
 振り返ってみますと、この新幹線船小屋駅の問題は馬場前市長のときに話が持ち上がり、船小屋から鹿児島間がフル規格の新幹線で、博多から船小屋間は在来線を利用するスーパー特急方式で運行するということで、現在の那珂川町の車両基地の駅みたいな船小屋駅をつくっていただきたいというようなことから始まりました。平成13年に整備新幹線の見直しがあり、全線フル規格になったことから大きく動き出したと理解をしています。その後、この九州新幹線の新駅問題は筑後市単独では駅設置を望むことは到底できない問題であり、近隣の18市町村に働きかけをし、新幹線船小屋駅設置促進期成会が平成14年の2月に設立をされたと伺っております。
 このように、18市町村の皆さん方の協力を得て、ようやく現実的な問題になろうとしているこの時期に、駅設置に関して筑後市で住民投票をするということは、近隣の市町村の皆さんは筑後市に対してどのように思われるでしょうか。私は、大きな不信感を抱かれるのではないかと危惧をしております。
 また、今回の住民投票を求めるための署名活動は、ここにチラシを持っておりますが、事実と異なる内容のチラシを持って署名活動がなされております。市民の会のチラシによれば、1項目を上げますが、「 100億円もの血税が投入される船小屋駅の誘致には反対」と、事実ではないこのチラシを見られた市民の多くの皆さんは大変困惑されていると思います。正しくない情報のもとでの住民投票は全く意味のないものと思います。
 また、住民投票を行うのにも 8,000千円ぐらいの費用かかかると2月の臨時議会の折にお聞きをいたしました。まさに、むだなお金だと思います。議会制民主主義のもとで市民から負託を受けた議員で、この議場の中で堂々と議論をし、結果を出していけばいいと思います。前にも申し上げましたが、今この時点での住民投票をするということは、国に対しても、県に対しても、また近隣の同意を得た18市町村に対しても大変失礼な、また非礼なことと思います。このような理由で、この住民投票は全く必要のないものと思います。
 以上、私の意見を申し上げ、反対討論といたします。
○議長(永田昌己 君)
 賛成討論はありませんか。
◆21番(弥吉治一郎 君)
 私は、住民投票に賛成の立場で討論に参加いたしたいと思います。
 九州新幹線の船小屋駅の設置問題は、昨年9月、この議会の場で、駅を誘致するには駅舎の建設関係だけで約20億円、38ヘクタールに及ぶ駅の周辺整備開発に総額で98億円、このうち68億円は筑後市民の負担、駅の建設と駅周辺整備を合わせると合計で88億円となる。言いかえますと、船小屋駅を誘致するには88億円の市費が必要、筑後市民の血税が駅の誘致に88億円も投入されることが明るみになるや、市民の一大関心事となり、筑後市の大きな政治問題となったところであります。
 福岡市や北九州市のような大都市ならともかく、財政基盤の脆弱な人口わずか4万 8,000人の弱小地方小都市で、しかも、現在ですら借金を 350億円以上も抱える筑後市で、船小屋に88億円もの市税を投入することへの懸念や駅の建設予定地が筑後市の南の端、矢部川のそば、予定地の西側一帯は瀬高町が常用まで大きく食い込んでいるようなところ、船小屋駅となる予定地を中心とする半径1キロメートルの円を描くと、筑後市の面積はわずか4分の1、4分の3は瀬高町と矢部川というようなところに駅ができても、発展が望めないこと。久留米市には既に新幹線の駅の設置が決定しており、10キロごとに新幹線の駅は必要ない。現在のJR鹿児島本線の現在の市民の利用を見ても、利用者の98%は久留米、博多方面へというものであります。市民にとって、久留米、博多からより遠くなる船小屋に駅をつくってもまた筑後市の人口の分布から見ても、市民が利用する駅とはならないなど、船小屋駅の誘致に反対の声が広がりました。
 このような声に押され、船小屋駅の誘致に反対する市民の会が結成され、反対の署名活動が展開されたところであります。昨年11月には、わずか20日間で反対署名は約3万人、うち市内の署名者は2万 4,000人にも及んだところであります。このような多くの市民の船小屋に駅をつくることを危惧する声を受け、私は1月14日、今回提起されておりますような住民投票条例案を議員5名の賛同を得、提案をいたしたところであります。しかし、私が提案いたしました住民投票条例案は2月27日の臨時議会で否決となったところであります。筑後市の議員の定数は22名、議長には採決権がありませんので、21名が採決に加わりました。結果は賛成6、反対15というものでした。私は、議会での採決のこの結果が船小屋駅の誘致に対する議員の賛成、反対の数と一致するものだと思っております。船小屋駅の建設に賛成する議員が議長も含めると16名、反対する議員が6名ということですが、果たして4万 8,000人の筑後市民はどう思っているのか。議会のように船小屋駅をつくれという人は人口の3分の2で、これに反対する市民が3分の1、いわゆる反対者は賛成者の半分にも満たないまま、私は住民投票の必要はないと思います。船小屋駅の建設問題については、特に今の筑後市議会は筑後市民の民意を反映している議会となってはいないと思わざるを得ないところであります。すなわち議員の賛否の数と民意とは関与していると言わざるを得ません。
 さらに、昨年4月の市議会議員選挙時においては、新幹線船小屋駅問題は筑後市では今日のような政治問題となっておらず、船小屋駅誘致は選挙の争点となっておらなかったところであります。先ほども述べましたように、新幹線問題は昨年の9月からのことでございます。市長は、新幹線駅の設置問題は住民投票にはなじまないとの考え方を示されていますが、私は、昨年の選挙で駅の誘致問題は争点になっておらず、88億円もの市民の血税を投入することは市の財政の根幹を左右する大問題であるのは間違いないことであること、このような巨額の借金は次の世代にも負担を強いることになることから見ても、住民投票という民意が 100%反映される市民が主役となる制度でもって市民の意思を確認すべきであると思うところであります。
 市長は今回の意見書の中で、新幹線の必要性を何回も強調されておりますが、私は市長のそのような強い思いは住民投票が実施される中で市民に訴えるべきことであると思うところであります。堂々と必要性を市民に訴える、私どもは反対論を訴える、この中で公平な住民投票が行われれば、結果は双方尊重する、これが民主主義だと思うところであります。私は、新幹線問題は住民投票になじまない、新幹線は国のプロジェクトだ、18市町村で決めることだとの詭弁を使い住民投票を拒否するのは、住民投票をすれば反対者がはるかに多いことがわかっていることの証左だと思います。反対者の方が多いから住民投票はやれないのが本心だと思います。88億円の巨額の市民の血税を投じて駅が建設されることに民意が一切確かめられることもなく、市長と議員の手で駅の誘致がブルドーザーのように進められるなら、今後、筑後市政は大混乱し、住民の間で亀裂が深まり、筑後市の歴史に長く大きな禍根を残すことになります。
 私は、民意、すなわち市民の意思の反映されない政治は独裁政治、暗黒政治だと思います。桑野市長も、市政の主役は市民、市民が主役のまちづくりが口癖であります。この筑後市議会で席を同じくする22名の議員職をも、市政の主役は市民であるとする考え方に異論を唱える人はいないと思います。住民投票の実施は、市政の主役は市民であることの実践であり、この筑後市に民主政治を根づかせること。行政や筑後市議会が4万 8,000筑後市民から信頼されることなのであります。市民から信頼される議会や行政でなければ、題目だけではまちづくりはできませんし、我がまち筑後の発展もありません。どうか4万 8,000市民が信頼する議会となるためにも、新幹線駅の誘致の是非は市民が主役の住民投票でという本案に対し、議員の皆様方の満場一致の賛同を最後にお願い申し上げ、賛成討論といたします。
○議長(永田昌己 君)
 反対討論はありませんか。
◆17番(大藪健介 君)
 17番大藪です。筑後市が九州新幹線船小屋駅の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例制定について、五つの点を述べ、反対討論を行います。
 まず第1点、新幹線駅の決定は国が決めることであり、一地方自治体である筑後市が決めるものではない。
 2点、住民投票という投票で決めることは、賛成であれ、反対であれ、白か黒かがはっきりと決まることであり、近い将来、住民同士が必ずや禍根を残すこととなる。このように禍根を残すような住民投票はやるべきではない。
 第3点、我が筑後市は交通の要衝として先人たちの努力により、近隣市町村に比べ大きく発展していることは皆さんも御存じのとおりであります。今、高速鉄道である新幹線が我が筑後市を通るとき、ただ黙って新幹線が通過するだけのことを望む人は少ないと思われます。今こそ、そのチャンスが来たときであり、新幹線船小屋駅をつくっていただくことに反対する理由がわかりません。筑後市の将来の起爆剤となるであろう駅設置は、20年後、50年後の筑後市にとって必要不可欠のものであります。ただ、悲しいことに場所の問題で、羽犬塚駅なら 100億円かかろうが賛成であるとか、まさに今、正しい情報の供与がなされていないとき、また間違った考えをされているとき住民投票をすることは大きな問題であります。
 4点目、この駅設置に対する反対の問題は、金額的に 100億円もの市税が短期間の間に使われ、市の財政は破綻するという理由で反対運動がなされてきたと思われます。この点について、市は駅開業までに整備が必要なアクセス道路や駅前広場などについては、この整備計画案、九州新幹線船小屋新駅(仮称)周辺整備計画を基本とし、今後の事業実施に向けた子細な検討を行う。なお、この整備内容は、アクセス道路、駅前広場、自由通路等の整備である。駅が決定したら、地元関係者などと調整、協議を行うために、船小屋新駅設置委員会(仮称)を設置し進める。区画道路や公園、宅地等の周辺整備については、駅開業後の長期的な課題であることから、今後、本市の財政状況等を考慮し、議会、地元住民、関係機関等の意見を聞きながら検討を進める。以上、開業までの事業負担額は20億円以内とすると庁議決定がなされています。今まで金額的に反対をされていたのであれば、その金額については駅開業までの期間では20億円以内と決定されたのであるので、その反対する理由がないと思われます。
 5点目、住民投票条例の第16条に、住民投票は投票した者の総数が投票資格者数の3分の1に満たないときは成立しないものとするとうたわれています。議員提出のときは2分の1に満たないときは成立しないとうたわれていたものが、なぜ3分の1になっているのか、いささか疑問に思われます。また、3分の1で、それが本当に市民の民意を聞いたと言えるのか、疑問であります。
 以上5点のことを理由に、条例制定について反対討論といたします。
○議長(永田昌己 君)
 賛成討論はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 反対討論はありませんか。
◆1番(田中瑞広 君)
 反対討論をいたします。
 今回の新幹線船小屋駅の設置については、我が筑後市がリーダーシップをとっているのはもちろんですが、18市町村と手を携えて、県南の中核として新幹線船小屋駅が必要ということでこれまで運動を展開してまいったところであり、我が筑後市独自の考え方で必要とか必要でないとか判断すべきものではないというふうに思っております。
 それから、この2月の臨時議会でもそうですが、今回、住民の署名も行われましたが、正確でない、間違ったビラや看板が大変横行しております。そのために、本当に市民は一体どこまでが真意なのかわからないという戸惑いをたくさん抱いていらっしゃいます。こういう状況の中では、やはり住民投票はできないというふうに思っております。
 さらには、駅周辺整備計画について 100億円、 100億円と、 100億円がひとり歩きをしております。市長が再三申しておりますように、駅と駅周辺整備は全く別個でありまして、周辺整備は駅の開通があった後にいろんな形で協議をしながら、どういうものにするか協議していくというふうにおっしゃっているわけでして、これを十分理解していらっしゃらないというふうに思っております。
 以上の点から、住民投票条例制定について反対といたします。
○議長(永田昌己 君)
 他に討論はありませんか。
◆2番(矢加部茂晴 君)
 私は、賛成の立場で発言をさせていただきます。
 私たち議員は、先ほどからの討論の中で、国の事業だから、あるいは県、そして18市町村、筑後市を外せば17市町村に対してかかわっているから、筑後市だけでは決められないという発言もありました。そうでしょうか。議会は、市民の代表機関です。私たちは市民の負託を得て、この場におります。議会は、市民の意見をどれだけ酌み取り、それを市政に生かすかというのが一番の役割です。国を見て、県を見て、17の市町村を見てというのが私たち議員の行動の指針でしょうか。市民の意見を酌み取るべきです。
 私は、決して設置そのものには反対しておりません。ただ、市民から疑問がわき起こり、一番の問題は財政負担だと思います。市民から疑問がわき起こりました。そして、ぜひ大事な問題だから、住民投票で自分たちに決めさせてくれというのが今回の提案です。よって、私たち議員一人一人しっかり謙虚にそれを受けとめて、住民投票をすべきではないでしょうか。
 逆に、駅設置を推進している方々から、こういう一部市民の疑問がわき上がっているから、市民の合意を得るために設置を進める方々から逆に住民投票をやりましょうという提案があってしかるべきだと思います。市民の合意を得た事業、そのために住民投票をやるべきだと考えます。
 以上です。
○議長(永田昌己 君)
 他に討論はありませんか。
◆9番(篠原千三 君)
 筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例制定について、反対討論を行います。
 市内の有権者の50分の1以上の署名を集めれば住民の直接請求が認められていますが、九州新幹線船小屋駅誘致に対して反対する人たちによる署名活動であり、九州新幹線船小屋駅誘致に反対のための住民投票と考えられます。私は、市長が意見書で、九州新幹線が持つ高速・大量輸送機能が沿線地域に与える経済効果に大きな期待を寄せており、この恩恵を最大限に享受するには駅の設置は不可欠と述べられていますが、私も全く同じ意見であります。今回提案の筑後市が九州新幹線船小屋駅(仮称)の誘致をすることについて賛否を問う住民投票条例制定は、市民の意見を分断するようなことで、このような住民投票はあってはならないと思います。
 以上で私の反対討論を終わります。
○議長(永田昌己 君)
 他に討論はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 他に討論もありませんので、採決いたします。
 本案は原案のとおり決することに賛成の方は起立をお願いします。
    〔賛成者起立〕
○議長(永田昌己 君)
 起立少数であります。よって、議案第34号は否決されました。
△日程第9 議案第35号
○議長(永田昌己 君)
 日程第9.議案第35号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市一般会計補正予算(第8号))について、討論はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 討論もありませんので、採決いたします。
 本案は原案のとおり決することに賛成の方は起立願います。
    〔賛成者起立〕
○議長(永田昌己 君)
 起立全員であります。よって、議案第35号は原案のとおり可決されました。
△日程第10 議案第36号
○議長(永田昌己 君)
 日程第10.議案第36号 専決処分の承認について(平成15年度筑後市下水道事業特別会計補正予算(第5号))について、討論はありませんか。
    〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(永田昌己 君)
 討論もありませんので、採決いたします。
 本案は原案のとおり決することに賛成の方は起立願います。
    〔賛成者起立〕
○議長(永田昌己 君)
 起立全員であります。よって、議案第36号は原案のとおり可決されました。
△日程第11 会議録署名議員指名
○議長(永田昌己 君)
 日程第11.会議録署名議員の指名を行います。
 会議録署名議員は、筑後市議会会議規則第75条の規定により、10番池田光政議員、13番原口英喜議員を指名いたします。
 これをもちまして日程の全部を終了いたしました。
 これにて平成16年4月第9回筑後市議会臨時会を閉会いたします。
                 午後6時 閉会


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 │         地方自治法第123条第2項の規定により署名する。          │
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 │           議     長    永 田 昌 己             │
 │                                         │
 │           議  員(10番)   池 田 光 政             │
 │                                         │
 │           議  員(13番)   原 口 英 喜             │
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