○筑後市消防本部火災調査規程

平成22年12月2日

告示第179号

筑後市消防本部火災調査規程(平成8年告示第54号)の全部を改正する。

(趣旨)

第1条 この規程は、消防法(昭和23年法律第186号)第7章の規定に基づく火災の原因並びに火災及び消火のために受けた損害の調査(以下「調査」という。)及び消防組織法(昭和22年法律第226号)第40条の規定に基づく火災の報告(以下「報告」という。)について火災報告取扱要領(平成6年消防災第100号消防庁長官通知)に定めるもののほか、必要な事項を定めるものとする。

(調査の目的)

第2条 火災は、国民の生命、身体及び財産に大きな損害を与えるものであり、本調査は、火災の原因及び火災により受けた損害を明らかにして、火災予防対策及び警防対策に必要な基礎資料を得ることを目的とする。

(用語の意義)

第3条 この規程において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

(1) 火災とは、人の意図に反して発生し若しくは拡大し、又は放火により発生して消火の必要がある燃焼現象であって、これを消火するために消火施設又はこれと同程度の効果のあるものの利用を必要とするもの、又は人の意図に反して発生し若しくは拡大した爆発現象をいう。

(2) 建物火災とは、建物又はその収容物が焼損した火災をいう。

 建物とは、土地に定着する工作物のうち屋根及び柱又は壁を有するもの、観覧のための工作物若しくは地下若しくは高架の工作物に設けた事務所、店舗、興行場、倉庫その他これらに類する施設をいい、貯蔵槽その他これに類する施設を除く。

 収容物とは、原則として柱、壁等の区画の中心線で囲まれた部分に収容されている物をいう。

(3) 林野火災とは、森林、原野又は牧野が焼損した火災をいう。

 森林とは、木竹が集団して生育している土地及びその土地の上にある立木竹並びにこれらの土地以外で木竹の集団的な生育に供される土地をいい、主として農地又は住宅地若しくはこれに準ずる土地として使用される土地及びこれらの上にある立木竹を除く。

 原野とは、雑草、灌木類が自然に生育している土地で人が利用しないものをいう。

 牧野とは、主として家畜の放牧又は家畜の飼料若しくは敷料の採取の目的に供される土地(耕地の目的に供される土地を除く。)をいう。

(4) 車両火災とは、自動車車両、鉄道車両及び被けん引車又はこれらの積載物が焼損した火災をいう。

 自動車車両とは、の鉄道車両以外の車両で、原動機によって運行することができる車両をいう。

 鉄道車両とは、鉄道事業法(昭和61年法律第92号)における旅客、貨物の運送を行うための車両又はこれに類する車両をいう。

(5) 船舶火災とは、船舶又はその積載物が焼損した火災をいう。

 船舶とは、独行機能を有する帆船、汽船及び端舟並びに独行機能を有しない住居船、倉庫船、はしけ等をいう。

(6) 航空機火災とは、航空機又はその積載物が焼損した火災をいう。

 航空機とは、人が乗って航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船等の機器をいう。

(7) その他の火災とは、第2号から第6号までに掲げる火災以外の火災(空地、田畑、道路、河川敷、ごみ集積場、屋外物品集積場、軌道敷、電柱類等の火災)をいう。

(8) 爆発とは、人の意図に反して発生し又は拡大した爆発現象をいう。

 爆発現象とは、化学的変化による爆発の一の形態であり、急速に進行する化学反応によって多量のガスと熱とを発生し、爆鳴・火炎及び破壊作用を伴う現象をいう。

(9) 発火源とは、出火に直接関係し、又はそれ自体から出火したものをいう。

(10) 経過とは、出火に関した現象、状態又は行為をいう。

(11) 着火物とは、発火源によって最初に着火したものをいう。

(12) 火災損害

 焼き損害とは、火災によって焼けた物、熱によって破損した物等の損害をいう。

 消火損害とは、消火活動によって受けた水損、破損、汚損等の損害をいう。

 爆発損害とは、爆発現象の破壊作用により受けた以外の損害をいう。

 人的損害とは、火災による死者及び負傷者をいう。

(13) 出火箇所とは、火災の発生した場所又は箇所をいう。

(14) 1件の火災とは、1つの出火点から拡大したもので、出火にはじまり鎮火するまでをいう。

(15) 業態とは、1棟の建築物で業として行われている事業の態様をいう。

(16) 用途とは、その建築物等が占用されている目的をいう。

(17) 焼損棟数とは、焼き損害を受けた建物の棟数をいう。

(18) 焼損面積とは、焼損床面積、焼損表面積又は水平投影面積に区分し焼損したことによって機能が失われた部分の面積をいう。

(19) 焼損程度

 全焼とは、建物の焼き損害額が火災前の評価額の70%以上のもの、又はこれ未満であっても残存部分に補修を加えて再使用できないものをいう。

 半焼とは、建物の総評価額に対する焼き損害額の占める割合が20%以上70%未満をいう。

 部分焼とは、建物の総評価額に対する焼き損害額の占める割合が10%以上20%未満をいう。

 ぼやとは、建物の焼き損害額が火災前の建物の評価額の10%未満であり焼損床面積が1m2未満のもの、建物の焼き損害額が火災前の建物の評価額の10%未満であり焼損表面積が1m2未満のもの、又は収用物のみ焼損したものをいう。

(20) 世帯数とは、住居と生計を供にしている人の集まり又は一戸を構えて住んでいる単身者をいう。

(21) 死者及び負傷者とは、火災による直接起因によって死亡又は負傷した者をいう。

(調査の区分)

第4条 調査は、火災原因調査及び火災損害調査に区分する。

第5条 火災原因調査は、次に掲げる事項を究明するために行うものとする。

(1) 火災前の状況

(2) 出火原因

(3) 延焼拡大の状況

(4) 初期消火等の状況

(5) 避難の状況

(6) 消防用設備等の状況

(7) 死傷者の状況

(8) その他必要な事項

第6条 火災損害調査は、次に掲げる事項を明らかにするため行うものとする。

(1) 焼き損害

(2) 消火損害

(3) 爆発損害

(4) 火災による死傷者

(5) その他必要な事項

(調査責任)

第7条 消防長(消防署長)は、管轄区域内の火災調査の責任を有する。

第8条 通行中の車両及び航行中の船舶の火災については、火災防ぎょした場所を管轄する消防長(消防署長)が、航空機の火災については、墜落場所又は火災発生場所を管轄する消防長(消防署長)が調査を行うものとする。

(体制の確立)

第9条 消防長(消防署長)は、調査に必要な人員及び調査用器材を整備し、調査体制を確立しておかなければならない。

第10条 消防長(消防署長)は、火災の形態により調査を機動的かつ効果的に実施するため、特に必要があると認められるときは、調査本部を設置することができる。

第11条 消防長(消防署長)は、前条の調査本部の組織、編成等についての必要な事項を別に定める。

(調査実施)

第12条 消防長(消防署長)は、管轄区域内の火災を覚知したときは、直ちに調査に着手しなければならない。

第13条 消防長(消防署長)は、職員の中から調査員を指定して調査に従事させるものとする。

第14条 消防長(消防署長)は、必要があるときは、前条の調査員以外の職員を調査に協力(従事)させるものとする。

(火災調査協力)

第15条 火災調査における相互協力及び協力要請は、次のとおりとする。

(1) 消防長(消防署長)は、火災の発生が他の市町にまたがる場合の火災調査は、他の市町消防機関等と協議の上、調査及び協力を行うものとする。

(2) 消防長(消防署長)は、火災の原因究明及び原因判定に関し、警察機関と相互協力し調査するものとする。

(3) 消防長(消防署長)は、火災の原因究明及び原因判定に関し、各種専門機関等に資料の分析調査を依頼することができる。

(4) 消防長(消防署長)は、その他の関係機関と密接な連絡をとり、相互に協力して調査を進めるものとする。

(調査員の心得)

第16条 調査員は、火災現象、関係法令等調査に必要な知識の習得及び調査技術の向上に努めるとともに、次の事項を遵守しなければならない。

(1) 調査員は、調査員相互の連絡を図り、調査業務の進行が円滑になるよう努めること。

(2) 調査員は、調査に際し関係者の民事的紛争に関与しないように努めるとともに、個人の自由及び権利を不当に侵害したり、調査上知り得た秘密を他に漏らさないこと。

(3) 調査員は、火災現場その他関係のある場所へ立ち入るときは、関係者の立ち会いを得ること。

(調査の原則)

第17条 調査員が行う火災調査は、事実の確認を主眼とし先入観念にとらわれることなく、科学的な方法による確認と合理的な判断の上に立ち事実立証するものとする。

(実況見分)

第18条 消防隊員及び調査員は、火災現場に出向いたときは、消火活動中における火煙の色、臭い、燃焼音、延焼経路、その他関係者の言動等の見聞状況を現場指揮者に報告しなければならない。

第19条 調査員は、火災現場を見聞し、火災原因の判定に必要な資料の収集に努めなければならない。この場合、関係者の了解を得るものとする。

第20条 調査員は、火災状況の見聞を行う場合は、その内容を明確にするため、写真により記録するよう努めなければならない。

第21条 調査員は、実況見分、関係者に対する質問等による事実に基づき、火災現場の復元を行うよう努めなければならない。

(現場の保存)

第22条 消防長(消防署長)は、消火活動の終了後、所要の措置を講じた上で火災現場を保存しなければならない。ただし、調査上その必要がないと認めたときはこの限りでない。

(死者が生じている場合の扱い)

第23条 消防長(消防署長)は、火災現場において死者を発見した場合は、所轄警察署長に通報するとともに、必要な措置を講じなければならない。

(質問)

第24条 調査員は、関係者に質問し、原因の判定の資料となる事実の把握に努めなければならない。

第25条 調査員は、前条により知り得た事実のうち、原因の判定に必要と認められる内容について、質問調書にその内容を記録しなければならない。この場合、記録した内容を当該関係者に読み聞かせるなどし、記載事項に誤りがないことを確認し、質問調書に署名又は押印を求めるものとする。

(照会)

第26条 消防長(消防署長)は、必要に応じて関係機関に対し、必要な事項の通報を求め、又は照会することができる。

(資料の収集、保管)

第27条 消防長(消防署長)は、調査のために必要と認めるときは、関係者に対し、資料の任意提出を求めることができる。

第28条 消防長(消防署長)は、必要がある場合は、り災物件の関係者に対し、資料の提出を命じることができる。この場合、提出を命じた資料のうち提出者が所有権を放棄しないものについては、鑑識又は鑑定処分承諾書により提出者の承諾を得ておかなければならない。

第29条 消防長(消防署長)は、資料の提出を受けた場合、提出者に対し資料保管書を交付しなければならない。なお、当該資料は、保管票を付し保管品台帳に記録し、調査が完了するまで保管しなければならない。

第30条 消防長(消防署長)は、資料提出者が資料の返還を求めたときは、資料保管書と引き換えに返還しなければならない。

(鑑定)

第31条 消防長(消防署長)は、火災原因調査に必要があると認めた場合、公的機関等に鑑定を依頼することができる。

(調査報告)

第32条 調査員は、調査結果を火災調査報告書により消防署長に報告しなければならない。この場合、次の書類を添付するものとする。

(1) 火災調査書

(2) 火災原因判定書

(3) 出火出場時における見分調書及び実況見分調書

(4) 質問調書

(5) 鑑定結果書

(6) 防火管理等調査書

(7) 損害調査書

(8) 消防活動記録書

(9) 出動車両及び人員数調査書

(10) 火災受信記録書

(11) その他火災原因の判定、損害額の認定の根拠となった資料等及び火災調査上必要な資料等

(12) 火災概況報告書

(13) 平面図(配置図)、現場付近見収り図及び火災現場写真

(14) その他必要なもの

(原因の判定)

第33条 消防長(消防署長)は、火災の実況見分、質問その他の関係資料を総合的に検討し、科学的かつ合理的に火災の原因を判定しなければならない。

(即報)

第34条 消防署長は、火災の状況についてその概況を消防長に即報しなければならない。

(報告)

第35条 消防署長は、火災原因調査書を作成したときは、消防長に調査を報告しなければならない。この場合、調査結果報告は、別に定める書式により行われなければならない。

(火災損害調査)

第36条 消防長(消防署長)は、り災物件を詳細に調査し損害の把握に努めなければならない。

2 消防長(消防署長)は、損害調査の資料として火災の鎮圧後速やかに別に定める様式により、り災者に対しり災届出書の提出を求めるものとする。

第37条 火災損害額の算定基準は、火災報告取扱要領に基づき算出しなければならない。

(り災証明)

第38条 消防長(消防署長)は、り災者及びり災者と同居している親族(以下「り災者等」という。)から、り災証明書の交付申請があった場合は、当該火災の焼損状況等の事実に基づき、別に定めるり災証明書を交付することができる。

(書類の保存)

第39条 調査書は、筑後市文書規程(平成16年告示第30号)に基づき、保存するものとする。

(委任)

第40条 この規程に定めるもののほか、必要な事項は、消防長が別に定める。

附 則

この告示は、公布の日から施行する。

筑後市消防本部火災調査規程

平成22年12月2日 告示第179号

(平成22年12月2日施行)