令和2年3月号
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=人権・同和教育=市役所からのお知らせ市役所からのお知らせ筑広報ちくご 2020年3月号12 これは、A子さんがバスに乗ったときに実際に体験したときのことです。▪優先席をめぐって ある日、若いA子さんが、いつものように通勤のためにバスに乗りました。車内を見渡すと一般席が空いていなかったので、やむを得ず空いていた優先席に座りました。 その後、あるバス停で足元がふらついているおばあさんが乗ってきました。 すると、ある女性が、優先席に座っていたA子さんに向かって、「あんた、若いのに何でそこの席に座っているの。ここは優先席よ。高齢の方に譲りなさい」と言ってにらむのです。 A子さんは、このような体験を何度もしているのです。▪人は見かけだけでは判断できない 実は、A子さんは、以前脳出血になり、その後遺症で片側がまひしています。もちろん障害者手帳も持っています。バスの中で立っていると体がふらついて危ないので、できる限り席に座るようにしています。 自分が優先席に座っている理由をとっさに説明できなかったA子さんは、おばあさんに席を譲るために、ふらつきながら移動し始めました。すると、そのA子さんの姿を見るなり、注意した女性は「あっ!しまった!」というような顔つきで、A子さんに「ごめんなさい。ごめんなさい」と謝りました。 A子さんは、障害者なので優先席に座ったのです。しかし、見かけだけで健常者と判断されたA子さんは、「人は見かけだけでは判断できないのに」と毎回悔しく、悲しい気持ちになります。▪「ヘルプカード」を身に付けていても… A子さんは、「ヘルプカード」というものがあることを知り、見かけだけで判断された時に困らないよう身に付けています。しかし、周りの皆さんが「ヘルプカード」の存在や意味を知らないので、A子さんがバスの中でつかまり立ちをしていても席を譲ってくれません。 皆さん、「ヘルプカード」を身に付けている人を見掛けたら、ぜひ席を譲ってやるなど思いやりの行動をお願いします。皆さん、「ヘルプカード」を知っていますか?【問合せ】人権・同和教育課(☎65-7039)シリーズいま人権・同和問題は~思いやりの行動を~ 「ヘルプカード」とは、体の不自由な人、難病・妊娠初期・認知症の人など、外見だけでは気付かれにくい人が援助や配慮を必要としていることを、周りの人に知らせるために身に付けるカードです。 市福祉課、県保健福祉環境事務所、県庁障がい福祉課などで無料で配布しています。また、県ホームページからダウンロードし、印刷して使うこともできます。ヘルプカードとは?ヘルプカードとは?ヘルプカードとは?県ホームページはこちら▶(おもて)(うら)(記入例)・大きな声が苦手です・筆談で会話してください・緊急連絡先 ○○○ー○○○-○○○

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