○筑後市産業振興促進条例

令和元年12月25日

条例第25号

筑後市工業振興促進条例(昭和53年条例第13号)の全部を改正する。

(目的)

第1条 この条例は、市内における工場及び事業所の新設、増設又は更新を促進し、もって本市の産業の振興並びに雇用の増大及び安定に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 工場 機械器具を設備し、物の製造又は加工を行うために必要な施設をいう。

(2) 事業所 道路貨物運送業、倉庫業、こん包業、卸売業又は宿泊業(簡易宿所及び下宿業並びに風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)第2条第6項第4号に規定する営業を除く。)の拠点となる施設をいう。

(3) 新設 市内に工場等(工場及び事業所をいう。以下同じ。)を新たに設置することをいう。

(4) 増設 既存の工場等が生産性の向上又は事業の拡大のために工場又は事業所を拡張することをいう。

(5) 更新 既存の工場等が生産性の向上又は経営の改善のために建物を改築し、若しくは機械器具その他設備を追加し、若しくは交換することをいう。

(6) 投下固定資産総額 工場等の新設、増設若しくは更新又は操業等(新設、増設又は更新された工場等で操業し、又は事業を営むことをいう。以下同じ。)に要した固定資産(地方税法(昭和25年法律第226号)第341条に規定する家屋及び償却資産をいう。以下同じ。)の取得価額の合計額をいう。

(7) 従業員 工場等において雇用される雇用保険法(昭和49年法律第116号)第4条第1項に規定する被保険者であって、雇用期間の定めのない雇用契約を締結しているもの又は短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律(平成5年法律第76号)第2条に規定する短時間労働者でないものをいう。

(認定)

第3条 市長は、次の各号のいずれかに該当する者を、この条例の適用を受けることができる者として認定することができる。

(1) 投下固定資産総額が2,500万円以上の工場等を新設、増設又は更新する者

(2) 前号に掲げる工場等において操業等を行う者

2 前項の認定を受けようとする者は、規則で定める手続により、市長に申請しなければならない。

3 第1項の認定を受けることができる者は、次の各号のいずれかに該当する者とする。

(1) 工場等の新設又は操業等の開始をする者で、認定後に従業員を常時5人以上雇用すると見込まれるもの

(2) 工場等の増設又は更新を行う者で、前項に規定する申請を行う日の従業員数が、当該申請を行う日の1年前の従業員数に比べ減少していないもの(第1号に該当する者として第1項の認定を受けた後、工場等の増設又は更新を行う者にあっては、従業員を常時5人以上雇用し、かつ、前項に規定する申請を行う日の従業員数が、当該申請を行う日の1年前の従業員数に比べ減少していないもの)

(3) 前2号に掲げる者に対して、工場等の貸付けを行う者

(便宜供与)

第4条 市長は、前条第1項の認定が見込まれる者に対し、工場等の新設、増設若しくは更新又は操業等に必要な協力、あっせん等の便宜を供与することができる。

(奨励措置)

第5条 市長は、第3条第1項の規定により認定を受けた者に対し、次の奨励措置を講ずるものとする。

(1) 固定資産税の減額

(2) 雇用奨励金の交付

2 市長は、前項の措置に際し、必要な条件を付することができる。

3 第1項の措置を受けようとする者は、規則で定める手続により、市長に申請しなければならない。

(固定資産税の減額)

第6条 市長は、第3条第1項の認定に係る投下固定資産総額に対し初めて固定資産税が賦課される年度から3年間に限り、前条第1項第1号の固定資産税の減額を行う。

2 市長は、投下固定資産総額に対し賦課される固定資産税の額に、別表の左欄に掲げる年度に応じ、同表の右欄に掲げる減額率を乗じて得た額を当該固定資産税から減額する。ただし、1年につき1億円を限度とする。

(雇用奨励金の交付)

第7条 市長は、工場等の新設若しくは増設、更新又は操業等に伴い増加した従業員のうち、第5条第3項の申請を行う時点で当該工場等に1年以上雇用されている者で1年以上市内に住所を有するものが3人以上ある場合、増加した市内に住所を有する従業員1人につき30万円を同条第1項第2号の雇用奨励金として交付する。

2 前項に規定する奨励金を交付する回数は、1回限りとし、1,000万円を限度とする。

(公害の防止)

第8条 第3条第1項の認定を受けた者は、操業等に際し公害(環境基本法(平成5年法律第91号)第2条第3項に規定する公害をいう。以下同じ。)の発生の防止に必要な措置を講じなければならない。

(報告)

第9条 第3条第1項の認定を受けた者は、当該認定に係る奨励措置が終了するまでの間、毎年1月1日から12月31日までの状況について、翌年の2月末日までに市長に報告しなければならない。

(奨励措置の取消し又は停止)

第10条 市長は、第3条第1項の認定を受けた者が次の各号のいずれかに該当する場合は、認定を取り消し、又は奨励措置の全部若しくは一部を取り消し、若しくは停止することができる。

(1) 第3条に規定する要件に該当しなくなったとき。

(2) 工場等の新設、増設又は更新後6月を経過しても操業等を開始又は再開しないとき。

(3) 工場等を廃止し、若しくは6月以上操業等を休止し、又は休止の状態にあると認められるとき。

(4) 工場等の操業等に伴う公害により近隣の居住者に損害若しくは迷惑を与え、又は近隣の農作物の生育を阻害した者が、公害防止の措置を怠っていると認められるとき。

(5) 虚偽その他の不正な行為により認定又は奨励措置を受けたと認められるとき。

(6) 市税を滞納したとき。

(7) 工場等の新設、増設若しくは更新又は操業等の開始を行った者が前条に規定する報告を行う時点での従業員数が、認定を受けた時点での従業員数に比べ減少したとき。

(8) 第5条第2項の規定により付された条件に違反したとき。

(報告聴取及び立入調査)

第11条 市長は、この条例の施行に必要な限度において第3条第1項に規定する認定を受けた者に対し、必要な報告を求め、又は職員に立入調査(工場等に立ち入り、調査し、又は質問することをいう。以下この条において同じ。)をさせることができる。

2 前項の規定による立入調査をする職員は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があったときは、これを提示しなければならない。

3 前項の規定による立入調査の権限は、犯罪捜査のために認められたものと解釈してはならない。

(委任)

第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

(施行期日)

1 この条例は、令和2年4月1日から施行する。

(経過措置)

2 この条例による改正後の筑後市産業振興促進条例の規定は、この条例の施行の日以後に行われた申請について適用し、同日前に行われた申請については、なお従前の例による。

別表(第6条関係)

(1) 市内に本店又は主たる事務所を有する者

年度

減額率

第1年度

100分の75

第2年度

100分の75

第3年度

100分の75

(2) 市内に本店又は主たる事務所を有しない者

年度

減額率

第1年度

100分の50

第2年度

100分の50

第3年度

100分の50

筑後市産業振興促進条例

令和元年12月25日 条例第25号

(令和2年4月1日施行)