第4章 障害者施策の展開 この章では、7つの分野ごとに、現状と課題、および具体的な取組をお伝えします。取組については、施策の番号、施策名、内容、担当課の順にお伝えします。 分野1 啓発・広報 1 障害者への理解促進と差別解消の推進 現状と課題 令和6年4月に障害者差別解消法が改正され、民間事業者による合理的配慮の提供が、法的な義務となりました。合理的配慮とは、障害者が他の人と平等に権利を行使できるよう、社会の側で状況に応じた必要な配慮や変更を行うことです。 実態調査では、障害を理由とした差別や不当な扱いによって、嫌な思いや不便を「よく感じる」「ときどき感じる」と回答した人が、27.1パーセントと高くなっています。特に、知的障害者や、精神障害者保健福祉手帳の所持者において、差別や偏見を感じる割合が高くなっています。 また、民間施設における合理的配慮について、肯定的な意見、つまり「そう思う」と「ややそう思う」の合計は22.6パーセント、公共施設についても32.0パーセントにとどまっており、さらなる取組の推進が求められています。 関係団体アンケート調査やヒアリングでは、合理的配慮の義務化は進みつつあるものの、職員と利用者の間で理解が困難なケースが現存しており、配慮の線引きが難しいという意見があります。また、法制度の趣旨や内容について、市民や事業者への周知・啓発が不十分であるとの指摘もあります。 障害者虐待防止法に基づく虐待防止の取組や、権利擁護に関する意識啓発も、引き続き重要な課題です。 取組 障害者差別解消法の周知・啓発を進めるとともに、市民に対して障害に関する正しい理解を促進し、差別のない共生社会の実現を目指します。 施策1-1-1、障害者に対する理解の促進。 内容は、様々な媒体を通じて、市民へ障害に関する情報をわかりやすく発信し、障害者に対する理解を促進します。 担当課は、総務広報課、地域包括支援センター、福祉課です。 施策1-1-2、障害者差別解消法の周知・啓発。 内容は、障害者差別解消法や合理的配慮について、市民や事業者への周知・啓発を進めます。また、市職員に対する研修を実施します。 担当課は、市長公室、福祉課です。 施策1-1-3、障害者の権利擁護の推進。 内容は、障害者虐待防止法に基づく虐待防止の取組を推進するとともに、権利擁護や人権侵害に関する啓発・周知を行います。 担当課は、福祉課です。 施策1-1-4、ヘルプマーク・ヘルプカードの普及促進。 内容は、外見からは分からなくても援助を必要とする人が、周囲に配慮を求めやすくなるよう、ヘルプマークなどの普及と、適切な対応方法を啓発します。 担当課は、福祉課です。 2 地域における共生意識の醸成 現状と課題 実態調査では、地域の方とのつきあいについて、「親しくお付き合いしているお宅がある」が5.7パーセント、「会えばあいさつする程度」が38.5パーセントとなっており、一定の地域交流が行われています。しかし、「つきあいがほとんどない」と回答した人が26.4パーセントおり、地域とのつながりが希薄な人も、一定数存在しています。 関係団体アンケート調査やヒアリングでは、障害者の高齢化や単身世帯の増加に加え、いわゆるはちまるごーまる問題による家族の孤立が、深刻な課題として指摘されています。 地域で障害者が不安なく、いきいきと生活するためには、障害のある人とない人との交流機会を拡大し、地域住民の障害理解を深めることが重要です。そのきっかけともなるよう、障害者が地域活動や行事に参加しやすい環境づくりを進める必要があります。 取組 地域住民と障害のある人が交流し、相互理解を深める場をつくるとともに、地域全体で支え合う意識を醸成し、誰もが自分らしく暮らせる共生社会を目指します。 施策1-2-1、交流機会の拡大。 内容は、地域の小中学校と特別支援学校の児童生徒との交流機会を、積極的に促進します。また、特別支援学級と通常学級との日常的な交流については、豊かな人間性を育むことを目的とする交流の側面と、教科などのねらいの達成を目的とする共同学習の側面を踏まえた上で、促進します。 担当課は、学校教育課です。 施策1-2-2、地域活動への参加促進。 内容は、障害者が地域の行事やイベント、ボランティア活動などに参加しやすい環境づくりを進めます。地域のイベントやボランティア活動への障害者の参加を促進し、住民と直接触れ合う機会を増やすことで、相互理解を深めます。 担当課は、協働推進課、福祉課です。 3 福祉教育の充実 現状と課題 障害者に対する理解を促進するためには、子どもの頃から障害について学び、障害のある人とない人が共に学び、共に育つ環境を整えることが重要です。子どもたちが、障害のある人と共に学び、活動する経験を通じて、多様性を認め合う感性を育むことが、将来にわたる共生社会の土台となります。 学校教育だけでなく、地域や家庭においても、福祉について学び、考える機会を継続的に提供することが大切です。学校教育においては、特別支援学級と通常学級との日常的な交流や、インクルーシブ教育の推進が求められています。また、人権教育の中で、障害者問題について学ぶ機会を提供することも必要です。 取組 学校教育や社会教育の場において、障害に関する理解を深める福祉教育を推進します。 施策1-3-1、インクルーシブ教育の推進。 内容は、学校教育において、障害のある子どもとない子どもが共に学ぶ環境づくりを推進します。発達段階に応じた障害理解教育や、人権教育の充実を図るとともに、適切な交流及び共同学習、当事者による講話などを通じて、相互理解を深める機会の拡充に努めます。 担当課は、学校教育課です。 施策1-3-2、人権教育による啓発。 内容は、人権セミナーなどを活用し、人権教育の中で障害者問題について啓発します。また、障害の社会モデルの考え方や、合理的配慮の理解促進に努めます。 担当課は、人権・同和教育課です。 施策1-3-3、地域住民への福祉学習機会の拡充。 内容は、地域における出前講座や学習会、啓発イベントなどを通じて、市民が障害や共生社会について学ぶ機会を拡充します。誰もが地域の担い手として支え合える環境づくりを推進します。 担当課は、福祉課です。 4 関係団体・事業所への支援 現状と課題 障害者関係団体や事業所は、障害者の社会参加を促進し、地域における障害理解を深める上で、重要な役割を担っています。これらの団体が実施する啓発・広報活動や各種イベントを支援することで、障害のある人とない人との交流機会の拡大につながります。 また、筑後市地域自立支援協議会は、障害者支援に関わる関係機関・団体のネットワーク構築と、連携強化の場として機能しています。各部会の活動を活発化させ、連携を強化していくことが求められています。 取組 関係団体や事業所が行う活動を支援するとともに、自立支援協議会の活動を推進します。 施策1-4-1、団体などが実施する活動に対する支援。 内容は、関係機関や団体が行う啓発・広報活動や、各種イベントに関する広報や、実施の支援を行います。 担当課は、福祉課です。 施策1-4-2、自立支援協議会の活動の推進。 内容は、筑後市における地域自立支援協議会の活動を活発化させ、各部会の連携を強化していきます。 担当課は、福祉課です。 分野2 生活支援 1 相談支援体制の強化 現状と課題 障害のある人が安心して地域で暮らすためには、日常の困りごとを気軽に相談でき、適切な情報提供や助言を受けられる相談支援体制が、不可欠です。 実態調査では、相談相手として「家族や親せき」を選択する人が67.7パーセントと最も多く、「行政機関の相談窓口」が4.7パーセント、「相談支援事業所などの民間の相談窓口」が11.9パーセントと、公的な窓口に相談すると回答した人は少ない結果となりました。 一方で、市役所や相談支援事業所などの相談窓口の利用状況については、「現在利用している」が28.4パーセント、「今は利用していないが、今後は利用したい」が39.3パーセントとなっており、相談窓口への潜在的なニーズが高いことがうかがえます。 関係団体アンケート調査やヒアリングでは、相談支援の枠組みは整いつつあるものの、相談支援専門員の経験値や専門性にばらつきがあり、事業所の間で対応の質に差が見られるという課題が指摘されています。また、困難なケースへの対応や、事業所の枠を超えたタイムリーな相談体制が整っていないことも課題です。 また、全てのライフステージにおける一貫した支援に向けて、教育、福祉、保健・医療などの関係機関の連携を図り、状況を共有する仕組みづくりが必要です。 調査結果 普段、悩みや困ったことを誰に相談しますか 回答者は792人です。あてはまるものすべてを選ぶ形式です。 家族や親せき:67.7パーセント かかりつけの医師や看護師:22.0パーセント 友人・知人:21.1パーセント 施設の指導員など:13.5パーセント 相談支援事業所などの民間の相談窓口:11.9パーセント 職場の上司や同僚:7.4パーセント 病院のソーシャルワーカーや、介護保険のケアマネジャー:7.3パーセント ホームヘルパーなどのサービス事業所の人:6.8パーセント 通園施設や保育所、幼稚園、学校の先生:5.6パーセント 行政機関の相談窓口:4.7パーセント 民生委員・児童委員:1.5パーセント 障害者団体や家族会:1.1パーセント 近所の人:1.0パーセント その他:7.2パーセント 無回答・不明:5.1パーセント 調査結果 市役所や相談支援事業所などの相談窓口を利用していますか 回答者は792人です。 現在利用している:28.4パーセント 今は利用していないが、今後は利用したい:39.3パーセント 利用したいとは思わない:11.0パーセント 必要ない:13.5パーセント 無回答・不明:7.8パーセント 取組 親亡きあとを見据えた予防的な相談支援を強化するとともに、困難なケースに対応できる専門的な相談支援体制を構築します。また、切れ目のない子ども・発達支援の実現に向けて、ライフステージに応じた一貫した相談支援体制を整備します。 施策2-1-1、障害者相談支援体制の整備。 内容は、委託相談支援事業所や地域生活支援拠点との連携を密にし、障害者がより相談しやすい体制を整えます。 担当課は、福祉課です。 施策2-1-2、障害者相談支援事業の充実。 内容は、市内の特定相談支援事業所などで構成する「自立支援協議会相談部会」の活動を充実させ、他の部会や関係機関との連携を深め、相談支援事業の質を高めます。また、家族や周りの方に対する相談支援についても、引き続き実施します。 担当課は、福祉課です。 施策2-1-3、相談支援専門員の育成と質の向上。 内容は、研修会や事例検討会を定期的に開催し、相談支援専門員のアセスメント能力の向上と、専門性の平準化を図ります。 担当課は、福祉課です。 施策2-1-4、基幹相談支援センターの運営と機能強化。 内容は、基幹相談支援センターを相談支援体制の中核として運営し、困難なケースへの専門的な対応や、相談支援事業所への助言・指導、研修の実施を通じて、支援の質の向上を図ります。あわせて、関係機関との連携を強化し、地域全体の相談支援機能を高めます。 担当課は、福祉課です。 施策2-1-5、関係機関との連携強化。 内容は、教育、福祉、保健、医療などの関係機関の連携を図り、全てのライフステージにおける一貫した支援に向け、状況を共有する仕組みづくりを進めます。 担当課は、福祉課です。 2 権利擁護の推進 現状と課題 実態調査では、成年後見制度について「知っている」が38.6パーセントにとどまり、「知らない」が52.9パーセントと過半数を占めています。金銭管理を含めた成年後見制度や、日常生活自立支援事業の周知を、より一層図っていく必要があります。 近年、自身で金銭を管理することが難しい障害者が増加しています。関係団体ヒアリングでも、金銭管理への対応に困っているという意見が出ています。 成年後見制度についても、「お金を盗られる」といった誤解や、制度の複雑さがあり、啓発活動が必要です。また、本人の意思を尊重した支援の推進、虐待防止に関する早期発見と介入体制の強化も求められています。 取組 成年後見制度などの権利擁護制度の周知・啓発を進めるとともに、虐待防止の取組を推進します。 施策2-2-1、成年後見制度などの周知と利用支援。 内容は、社会福祉協議会が実施している日常生活自立支援事業や、成年後見制度を周知します。また、相談業務の際に、利用を希望する方への利用支援も実施します。 担当課は、地域包括支援センター、福祉課です。 施策2-2-2、障害者虐待防止の推進。 内容は、障害者虐待防止法に基づく虐待防止の取組を推進し、早期発見・早期対応の体制を強化します。 担当課は、福祉課です。 施策2-2-3、意思決定支援の推進。 内容は、本人の意思を尊重した支援が行われるよう、支援者に対する意思決定支援のガイドラインの周知や、研修を実施します。 担当課は、地域包括支援センター、福祉課です。 3 居住支援の充実 現状と課題 実態調査では、地域で生活を営むために必要な支援として、「障害に対応した住居の確保」が16.3パーセント、「グループホームが利用できること」が6.3パーセントとなっています。 関係団体ヒアリングでは、グループホーム、特に日中サービス支援型、包括型、軽度の人が入れるホームについて、選択肢の拡充が強く求められています。「親亡きあと」の最も大きな不安として、金銭管理とともに、居住の場の確保、つまりグループホームなどの終の棲家が挙げられており、地域生活を支える居住系サービスの充実が、重要な課題となっています。 取組 障害者が地域で安心して暮らせる住まいの確保を支援します。 施策2-3-1、居住系サービスの充実。 内容は、充実すべきサービス、不足しているサービスについての情報提供を行い、社会福祉法人などと連携して、居住系サービスの充実を図ります。 担当課は、福祉課です。 施策2-3-2、地域生活移行支援の推進。 内容は、施設入所者や入院患者の、地域生活への移行を支援します。体験利用などによる、段階的な移行支援を実施します。 担当課は、福祉課です。 4 在宅福祉サービスの充実 現状と課題 実態調査では、地域で生活を営むために必要な支援として、「自分に合った福祉のサービスを選択できること」が24.7パーセントと高く、「自宅以外に過ごす場所があること」が18.2パーセントとなっています。 関係団体アンケート調査やヒアリングでは、訪問系サービスについて、居宅ヘルパー、つまり訪問介護の不足が指摘されています。利用者が必要とする時間帯が重なるため、サービスの提供が困難な場合があること、また、男性の訪問介護員が不足していることが、課題となっています。 また、通所サービスが終了した後の、夕方以降の見守りや生活支援の整備が、強く必要とされています。 取組 障害者が地域で自立した生活を送れるよう、訪問系サービスや日中活動系サービスの充実を図ります。 施策2-4-1、訪問系・日中活動系などのサービスの充実。 内容は、適切な在宅福祉サービスを提供することができるように、事業者と協力・連携して、訪問系サービスや、日中活動系サービス、共生型サービスの充実を図ります。 担当課は、福祉課です。 施策2-4-2、地域生活支援事業の充実。 内容は、日中一時支援事業や、日常生活用具給付事業などの、地域生活支援事業の充実を図ります。 担当課は、福祉課です。 施策2-4-3、緊急時の受け入れ体制の整備。 内容は、地域生活支援拠点などの機能を活用した、緊急時対応の体制強化を図ります。 担当課は、福祉課です。 5 外出・移動支援の充実 現状と課題 障害者の社会参加を促進するためには、外出や移動の支援が不可欠です。関係団体アンケート調査やヒアリングでは、移動支援や通院などの介助を行う事業所が不足していることが指摘されています。 また、文化芸術、スポーツ、社会活動などへの参加のためには、移動の支援や同行援護が不可欠です。移動支援があれば、地域のイベントや活動に安全かつ安心して参加でき、生活の質の向上につながるとの意見があり、さらなる取組の強化が求められています。 取組 障害者の外出・移動を支援し、社会参加の促進を図ります。 施策2-5-1、移動支援事業の充実。 内容は、地域生活支援事業の「移動支援事業」の周知や、利用促進を図ります。また、福祉タクシー助成制度として、「助成券」の発行を実施します。 担当課は、福祉課です。 施策2-5-2、自動車運転免許の取得・改造助成事業の実施。 内容は、障害者の自動車運転免許の取得費用や、自動車の改造費用の一部を助成します。 担当課は、福祉課です。 施策2-5-3、公共交通機関との連携。 内容は、JRやバスなどの公共交通機関に対して、障害者に対する利用料の割引制度の維持や、割引額の増額などについて、理解・協力を求めていきます。また、車両や駅舎などの利便性の向上に取り組みます。 担当課は、福祉課です。 6 経済的支援と生活安定施策の推進 現状と課題 実態調査では、地域で生活を営むために必要な支援として、「経済的な負担の軽減」が46.1パーセントで最も高くなっており、障害者にとって経済的支援が重要な課題であることが示されています。 関係団体アンケート調査やヒアリングでは、金銭管理ができない人が増加しており、お金を計画的に使うことができず、生活基盤が立てられない人が増えているとの指摘がありました。金銭的に切迫している人が多く、成年後見制度につないだほうがよいようなケースもあるが、金銭的な問題、回数的な問題やタイミングなどもあり、なかなか結びつかないこともあるとの意見がありました。 障害基礎年金や特別障害者手当などの年金・手当制度、各種の割引制度について、引き続き周知を図り、障害者の経済的負担の軽減を支援していく必要があります。 取組 障害者の経済的負担を軽減するため、各種制度の周知と利用促進を図ります。 施策2-6-1、年金・手当制度の周知。 内容は、「障害年金ガイド」や「福祉のしおり」を活用し、各種制度を周知します。 担当課は、福祉課です。 施策2-6-2、各種割引制度の周知。 内容は、障害者の社会参加や通院などに要する経済的負担を軽減するため、税の減免制度や、JRなどの運賃、料金の割引制度について周知します。また、NHK放送受信料などの割引制度を周知し、活用の促進を図ります。 担当課は、福祉課、税務課です。 分野3 生活環境 1 ユニバーサルデザインとバリアフリーの推進 現状と課題 実態調査では、「まちなかの道路や公共施設、建物などのバリアフリー化が進んでいると思いますか」という質問に対し、肯定的な意見、つまり「そう思う」と「どちらかといえばそう思う」の合計は、20.8パーセントとなっており、一定の評価を得ている一方で、さらなる推進が求められています。 また、実態調査の自由意見としても、バリアフリーの推進を求める意見が多く寄せられており、障害者からの関心も高い部分となっています。 バリアフリーとは、物理的な段差の除去だけでなく、社会的、制度的、心理的な、全ての障壁の除去を行うことを意味します。また、ユニバーサルデザインとは、障害の有無などにかかわらず、誰にでも使いやすい施設、製品、情報をデザインすることです。 本市では、「筑後市福祉のまちづくり条例」を平成15年に制定し、バリアフリーのまちづくりを進めていますが、ハード面だけでなく、ソフト面に関するバリアフリーの推進への取組も求められています。 取組 道路や公共施設などの計画的なバリアフリー化を推進するとともに、ユニバーサルデザインの視点を取り入れたまちづくりを進め、障害の有無にかかわらず、誰もが安全に安心して移動・利用できる環境を整備します。 施策3-1-1、ユニバーサルデザインやバリアフリーに配慮した公共施設などの整備。 内容は、「福祉のまちづくり条例」に則して、次の取組を行います。 まず、公共的施設などについてです。市が管理している公共的施設などのうち、バリアフリー対応が終了しているものについては、適正な保全に努めます。対応が終了していないものについては、計画的に改修・整備するとともに、改修などが終了するまでの間は、安全性への配慮に努めます。また、道路や通路の段差の解消など、歩行動線のバリアフリー化に努めます。 次に、市庁舎についてです。現在の本庁舎については、バリアフリーに配慮した維持補修を行います。新庁舎の建設においては、ユニバーサルデザインを取り入れ、様々な利用者に配慮したものとなるよう努めます。また、東庁舎や敷地内の駐車場についても、同様の視点で整備していきます。 担当課は、契約管財課、庁舎建設推進室、商工観光課、都市対策課、道路課、社会教育課です。 施策3-1-2、ユニバーサルデザインやバリアフリーに配慮した市営住宅の整備。 内容は、市営住宅の新設時や建替え時には、バリアフリー化、ユニバーサルデザインの視点を取り入れます。また、既存の市営住宅については、障害者や高齢者に配慮した改善を進めていきます。 担当課は、都市対策課です。 施策3-1-3、ユニバーサルデザインの普及啓発。 内容は、ハード面だけでなく、ソフト面に関するバリアフリーの推進への取組を検討し、「ユニバーサルデザイン」や「合理的配慮」が推進されるよう、周知や啓発を行います。 担当課は、福祉課です。 2 防犯対策の推進 現状と課題 実態調査では、「防犯の観点から、障害者が安心して暮らせる環境が整っていると思いますか」という質問に対し、肯定的な意見は8.0パーセントと低く、「どちらともいえない」が49.5パーセントとなっています。障害者が安心して暮らせる防犯環境の整備が求められています。 障害者は、犯罪の被害に遭いやすい傾向があり、また、被害に遭った場合でも、適切に助けを求めることが困難な場合があります。障害者の犯罪被害を防止するために、防犯意識の浸透を図るとともに、地域における見守り体制を強化していく必要があります。 また、消費生活におけるトラブルや悪質商法などから障害者を守るため、消費生活相談の利用促進や、被害防止のための情報提供・啓発も重要です。 取組 障害者が犯罪被害に遭わないよう、地域の防犯体制を強化します。 施策3-2-1、関係団体との連携による防犯対策の推進。 内容は、警察、防犯協会、地域の防犯組織、サービス事業所などと連携して、障害者をはじめ地域住民の犯罪被害の防止と、犯罪を起こさせないための支援を行います。 担当課は、防災安全課、福祉課です。 施策3-2-2、地域による見守り活動の強化。 内容は、孤立しがちな世帯について、自治会、民生委員・児童委員などと連携しながら、地域で見守る体制を推進します。また、対応の際は、分野横断的に連携して対応します。 担当課は、協働推進課、高齢者支援課、地域包括支援センター、福祉課です。 施策3-2-3、消費生活相談の充実。 内容は、商品やサービスの契約時のトラブルや、悪質商法などについて、消費生活相談の周知および利用促進を図ります。また、高齢者や障害者の消費者被害の防止に向けた、情報提供および啓発に努めます。 担当課は、消費生活センターです。 3 防災・災害時支援体制の強化 現状と課題 実態調査では、災害時に一人で避難できるかについて、「できる」が39.9パーセント、「できない」が32.4パーセント、「わからない」が24.7パーセントとなっており、約6割の方が、自力での避難に不安を抱えています。障害の種別では、療育手帳の所持者の52.3パーセントが「できない」と回答し、過半数が困難を感じています。 また、家族が不在のときに、近所に助けてくれる人が「いない」または「わからない」との回答が、合わせて約75パーセントに上り、地域における「共助」の体制が希薄な状況です。 災害時の困りごととしては、「避難場所の設備、トイレなどや、生活環境が不安」が46.1パーセントで最も多く、次いで「投薬や治療が受けられない」が42.7パーセント、「安全なところまで、迅速に避難することができない」が33.1パーセントとなっています。 個別避難計画については、「知らない」が84.7パーセントと大半を占め、計画の認知度の向上と、策定の推進が急務です。施策の評価をみると、災害時の避難環境の整備について、否定的な意見が41.8パーセントと高くなっています。 関係団体アンケート調査やヒアリングでは、災害時の情報伝達の難しさが、大きな課題として指摘されています。通常のアンケートや通知物では内容を理解できない人が多いため、情報伝達手段の多様化、たとえば絵カードや音声などが必要とされています。また、避難所の環境、つまり音、光、におい、人の多さが、発達特性のある人にとって大きな負担になる可能性があり、静かなスペースや、安心できる場所の確保が課題です。 個別避難計画の策定推進と周知、福祉避難所の充実、災害時の情報提供体制の多様化、防災訓練への障害当事者の参画促進など、実効性のある支援体制の構築が必要です。 調査結果 火事や地震などの災害時に困ることは何ですか 回答者は792人です。あてはまるものすべてを選ぶ形式です。 避難場所の設備、トイレなどや、生活環境が不安:46.1パーセント 投薬や治療が受けられない:42.7パーセント 安全なところまで、迅速に避難することができない:33.1パーセント 周囲とコミュニケーションがとれない:28.8パーセント 被害状況や避難場所などの情報が入手できない:18.7パーセント 救助を求めることができない:17.2パーセント 補装具や日常生活用具の入手ができなくなる:8.2パーセント 補装具の使用が困難になる:6.2パーセント その他:3.3パーセント 特にない:14.0パーセント 無回答・不明:4.5パーセント 取組 障害者が災害時に安全かつ迅速に避難でき、避難所においても適切な支援を受けられるよう、防災意識の啓発、個別避難計画の策定推進、指定避難所の環境整備に取り組みます。 施策3-3-1、災害時の情報発信。 内容は、災害時の事前準備や状況把握、事前の避難につなげるために、「防災ガイドブック」や「筑後市防災ポータルサイト」など、各種ツールの活用を推進します。また、災害時には、様々な情報発信媒体を通じて、広く市民に情報を発信します。 担当課は、防災安全課、高齢者支援課、福祉課です。 施策3-3-2、防災知識の普及。 内容は、障害者団体や事業所などを通じて、また、地域での避難訓練などを通じて、自助、共助、公助など、防災知識の普及に努めます。 担当課は、防災安全課、消防警防課、福祉課です。 施策3-3-3、個別避難計画の策定推進。 内容は、障害者をはじめ、避難行動要支援者に対する個別避難計画の策定を推進します。 担当課は、防災安全課、福祉課です。 施策3-3-4、指定避難所の環境整備。 内容は、災害時に障害者をはじめ要配慮者が安心して避難できるよう、障害特性に配慮した避難所環境の充実・改善に努めます。 担当課は、防災安全課、福祉課です。