トキソプラズマについて
先天性トキソプラズマ症とは
トキソプラズマは動物の肉や感染したばかりのネコの糞や土の中などにいる、ごくありきたりの単細胞生物です。細胞より小さく、目には見えません。
日本では大人になってから感染率が高くなる傾向にありますが、それでも抗体を持つ人は多くはありません。 感染しても健康な人にはほとんど影響はないのですが、妊婦が初めて感染した場合は、胎児にも感染が及ぶことがあるので注意が必要です。
感染した胎児には障害が生じる可能性がありますが、症状も障害の重さも様々です。流産・死産、脳や眼などの重篤な障害が出る場合もあれば、何も症状が出ないこともありますし、出生時に問題がなくても成長するにつれて視力障害や発達障害などが判明する場合もあります。特に重要なものは網脈絡膜炎による視力障害です。


トキソプラズマ初感染予防のために
トキソプラズマについて、また、妊娠中の初感染により胎児に影響が出ることについて認識されていない方が多い状況にあります。
妊娠前ないし妊娠が診断されたら、早期に下記のような感染予防に気をつけてください。

 
「胎内サイトメガロウイルス(CMV)感染症」ってなに?
サイトメガロウイルスは、世界中のいたるところにいる、ありふれたウイルスです。
母乳、唾液や尿や血液を介して主に子どものうちに感染します。その他、性行為を介して感染するなどし、日本では成人女性の70%程度がすでに感染し、抗体(免疫)を持っています。
感染したときの症状はほとんどないか、風邪症状にとどまることが多く、サイトメガロウイルス感染と気づくことはまずありません。健康な子どもや大人が感染しても全く問題ないのですが、妊婦さんが初めて感染した場合、妊婦さんにほとんど症状がなくても、赤ちゃんにまで感染がおよぶことがあります。
感染した赤ちゃんには、流産・死産、脳や聴力障害などを生じることがありますが、症状も障害の重さも様々です。特に重要なのは進行性の難聴です。一方で、感染した赤ちゃんに何も症状がでないこともあります。また、出生時に症状がなくても、成長するにつれて症状が出る場合もあります。
何らかの症状がでる先天性サイトメガロウイルス感染症を発病するのは、感染した赤ちゃんの10 ~ 30%程と言われています。
