熊野神社の眼鏡橋

更新日 2018年01月31日
以下の文章は広報ちくご(平成12年1月号)当時の情報です。
現在、熊野神社「鬼の修正会(しゅじょうえ)」(追儺祭) は、1月4~10日の土曜日に開催されています。

熊野神社の眼鏡橋

 「眼鏡橋」というと、まず思い浮かべるのは、上陽町の星野川に架かる眼鏡橋群なのでは・・・・。実は市内にもすばらしい、そして21世紀に伝えていきたい「眼鏡橋」があります。それが「熊野神社の眼鏡橋」です。同神社参道の放生池(ほうじょういけ)に架かる石造りの太鼓橋といえばもうおわかりでしょう。
長さ(平面)5.25メートル、幅3.01メートルのこの橋には、欄干(手すり)2カ所に次の文字が刻み込まれています。
 筑後州上妻郡 有水山坂東寺
住持證覚 衆徒中 元禄十丁
丑年 七月吉日 肥前國西川
石工富永仁右衛門
 ちくごしゅうこうずまぐん うすいざんばんどうじ
じゅうじしょうかく しゅうとちゅう げんろくじゅうひのと
うしどし しちがつきちじつ ひぜんのくにさいがわ
いしくとみながにえもん
 この文から、熊野神社の眼鏡橋は元禄10年(1697年)=江戸時代=につくられたものだということがいえます。県内で最も古い眼鏡橋は、延宝(えんぽう)2年(1674年)につくられた大牟田市の早鐘(はやかね)眼鏡橋とされていて、そのほか古いとされているのが文化(ぶんか)7年(1810年)の秋月眼鏡橋(朝倉市)、嘉永(かえい)年間(1848年~1854年の間)の三池陣屋橋(大牟田市)なので、熊野神社の眼鏡橋は「県下2番目に古い眼鏡橋」ということになります。

 熊野神社では、1月5日、市内最大の火祭りである「追儺祭(ついなさい)」(鬼の修正会(しゅじょうえ))が開かれます。見物に、あるいは松明(たいまつ)をまわしに同神社を訪れたことのある人は多いでしょう。その時みなさんがなにげなく渡っている橋が、歴史的にも貴重な眼鏡橋なのです。

(昭和57年4月1日県指定文化財:広報ちくご(平成12年1月号)から)
  •  所在地:筑後市大字熊野730

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